“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙地政学と覇権戦争」(ティム・マーシャル著/原書房)

2024-05-07 09:33:47 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:宇宙地政学と覇権戦争~無法地帯の最前線~

著者:ティム・マーシャル

訳者:甲斐理恵子

発行:原書房

 世界的ベストセラー「恐怖の地政学」の著者ティム・マーシャルの最新刊。米中ロを中心とした宇宙規模の対立構造とその行く末について、地政学と「宇宙地理学」をキーワードに、ロシア・ウクライナ戦争や中台問題などを踏まえ、わかりやすく紹介。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「よくわかるシステム監査の実務解説<第4版>」(島田裕次著/同文館出版)

2024-05-07 09:32:57 |    情報工学



<新刊情報>



書名:よくわかるシステム監査の実務解説<第4版>

著者:島田裕次

発行:同文館出版

 付加価値の高いシステム監査のための実務のポイントがわかる。システム監査基準/管理基準の改訂を踏まえて、昨今話題のDXやAIのシステム監査など最新のテーマについても解説。【目次】第1章 システム監査の意義 第2章 システム監査とシステム監査基準の改訂の歴史 第3章 IT統制とシステム監査の概念 第4章 システム監査の推進体制と手順 第5章 システム監査におけるリスクアプローチ 第6章 システム監査の監査手続と技法 第7章 CAATs(コンピュータ利用監査技法) 第8章 監査判断と監査報告 第9章 システムのライフサイクルからみた監査ポイント 第10章 アプリケーションシステムの監査ポイント 第11章 テーマ監査のポイント 第12章 新しいITとシステム監査 第13章 今後の課題【著者】島田裕次 情報処理技術者試験試験委員、システム監査技術者(経済産業省)、公認情報システム監査人(CISA)、公認内部監査人(CIA)、公認情報セキュリティマネージャー(CISM)、博士(工学) 
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●科学技術ニュース●東京大学など、世界最高の発電効率を誇る廃熱発電システムのオフグリッド化を実現しORC発電システムを開発

2024-05-07 09:32:24 |    電気・電子工学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」(助成事業)で株式会社馬渕工業所、東京大学生産技術研究所(東京大学)、宮城県産業技術総合センター、京都大学大学院工学研究科(京都大学)、イーグル工業株式会社は、廃熱を使った有機ランキンサイクル(ORC)発電システムに、最大約10kWh超のリチウムイオン電池(LIB)を搭載した制御システムの構築に成功した。

 今回開発した「独立型ORC発電システム(5kW級)」は、世界最高の発電効率と省エネルギー化を実現するとともに、LIBに蓄電された電気を起動電力として使用するなど系統連系を必要としないオフグリッド運転を標準とし、いつでも充放電ができる装置として事業継続計画(BCP)対策となる運用が可能となった。

 同システムは、工場から排出される未利用熱を活用する発電・蓄電システムとして、脱炭素社会実現に貢献していく。あわせて災害時などの電力喪失時においても独立して発電・蓄電し、導入先のBCP対策や復元力(レジリエンス)性の高さで社会貢献できることが期待れる。

 東日本大震災以降、地熱・温泉熱・産業系廃熱などの未利用廃熱を活用した有機ランキンサイクル(ORC)発電システムが注目を集めている。

 2023年3月に終了したNEDOの「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の実用化フェーズで、馬渕工業所は工場の未利用廃熱の活用策として要素技術を開発し、同年7月に採択されたNEDOの「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」で実証フェーズを進めている。

 同システムの開発では、80℃の廃温水を想定した運転により4kW以上の電力のLIBへの充放電制御や設計値での85℃から60℃程度までの温度変化への追随、発電電力の充放電制御を可能とした。

 実証試験では鈴木工業株式会社(仙台市若林区)の協力のもと工場内での試験運転を行い、設計値よりも低い55℃程度の廃熱温度帯で、同システムで作った電力のLIBへの充放電制御も確認している。

 馬渕工業所は、同事業で得た成果を踏まえ京都大学、イーグル工業との協働による膨張機摺動部の改善により、高効率で耐久性・信頼性のあるORC発電システムの製品開発を行う。

 一方、2025年度の「独立型ORC発電システム(5kW級)」の事業化に向け、2024年度に社会実装による実証実験機を5台程度、熱源別の廃熱所有事業所で稼働させ、製品化に向けた開発を進める。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術ニュース●JX石油開発、日本郵船とKNCC、二酸化炭素の液化・貯蔵プロセスの最適化に関する共同検討開始  

2024-05-07 09:31:58 |    ★炭素ニュース★
 JX石油開発、日本郵船およびその関連会社のKnutsen NYK Carbon Carriers AS (KNCC)は、KNCC社の独自技術「カーゴタンクシリンダー」(CTC)を活用した二酸化炭素(CO2)の液化・貯蔵プロセスの最適化に関する共同検討の覚書を締結した。

 同検討は、低温低圧(LP)方式や中温中圧(MP)方式と比較して、高い温度・圧力で液化CO2を貯蔵・輸送する常温昇圧(EP)方式の特徴を活用する。

 CTCを用いてCO2輸送システムを最適化することを目指すもので、EP方式の活用により、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage、CO2の回収・利用・貯留)バリューチェーンを構築する上で想定される、設備投資・エネルギー消費・環境負荷などの課題の解決策の一つになることが期待される。

 3社は、KNCC社がノルウェーに保有するCTCの実証試験設備「テストリグ」を活用し、2024年後半までに最適化の検証を行う。

 その結果を踏まえて、次の段階として、社会実装の可能性を具体的に検討する。<日本郵船>


各社の役割分担は次の通り。

JX石油開発:CCUS事業に関わる知見提供とプロセス検証の実施

日本郵船:全体方針策定、実現性・妥当性評価

KNCC:液化CO₂輸送船に関する技術・法規的知見の提供およびEP方式の液化プロセス検証の実施
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