母は生前「救われるとか救われないとか、そんなこと気にしないで、すべて仏さまにまかせなさい」と、周りの人に話すのが常だった。母は、生まれも育ちも、そして嫁ぎ先も浄土真宗の篤い信仰の中で生涯を送った。
面白い話がある。戴帽式に孫娘から招かれ、ロウソクの灯りの中で若い娘たちが誓いの言葉を述べる情景に感極まって思わず念仏を称えてしまい周りを驚かせた。念仏は母の口癖だった。95歳で生涯を終えた母の最後の句は「何ごともみな み仏にまかす身は 心にかかる ことのはもなし」だった。あれから8年、いろいろな事が思い出される。
志布志市 一木法明(71) 2007/4/24 毎日新聞鹿児島版掲載
面白い話がある。戴帽式に孫娘から招かれ、ロウソクの灯りの中で若い娘たちが誓いの言葉を述べる情景に感極まって思わず念仏を称えてしまい周りを驚かせた。念仏は母の口癖だった。95歳で生涯を終えた母の最後の句は「何ごともみな み仏にまかす身は 心にかかる ことのはもなし」だった。あれから8年、いろいろな事が思い出される。
志布志市 一木法明(71) 2007/4/24 毎日新聞鹿児島版掲載