kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

経済合理性

2016-07-04 08:08:23 | 日記
悲観ムード一一色だった1週間前はどうなるかと心配された東京市場でした
が終わってみれば5連騰で戻りを試す展開が続きました。今回も月末高のト
レンドは顕在だったようです。そこで重要なのが今後の動きです。3月以降
続いている月の半ばにかけての下げを今月は回避できるのかどうか。

今月はFOMCが26、27日に日銀政策決定会合が28、29日に予定されてい
ます。市場筋の予想では今月FOMCでの利上げはほぼゼロです。Brexitショ
ック後の米国や世界景気の行方をイエレン議長がどのように見ているのか注
目が集まります。

FOMCが現状維持という見方がほぼ100%なのに対して日銀政策決定会合
での追加緩和の可能性は急激に高まっているようです。やはりBrexitショック
で円相場が急騰株式市場は反発しましたが、円相場は102円から103円と高
止まりしています。円高による企業業績の悪化に加え円高による輸入物価の
低下で再びデフレ懸念が高まっています。

先に行われるFOMCで利上げが行われ円高が是正されるのがもっともベスト
なシナリオですが、現状ではそれはほぼ期待できません。今月日銀が動くの
かどうか、大型補正期待とともに現在の株式市場で数少ない買い材料と見ら
れています。

国内景気では円高で輸出産業の業績悪化やインバウンド需要の失速から百
貨店業界を筆頭に明るいニュースが余りありませんが、マイナス金利効果も
あり住宅着工件数は好調に推移しているようです。しかし持ち家以上に好調
だった貸家分野でバブルを懸念する見方があるようです。

貸家分野が好調な背景には資産家の相続税対策で節税効果の大きなアパ
ート建設が牽引しているからです。現金での相続よりも不動産、そして借り入
れ伴なう賃貸物件の一層相続税の節税効果が大きいようです。地主は相続
税の軽減、銀行は住宅ローンの資金需要、建設業界は受注増とこの段階で
はメリットを受けます。裾野の広い建設業界は幅広い業種に恩恵があります。
マクロ面でも国内景気にも大きなプラス効果をもたらします。

しかしそもそも貸し家建設は需要ありきで行われるものです。しかし現状は
節税効果という地主のメリット優先されています。今後も少子化は進み賃貸
住宅の利用者である若者人口は減少が避けられません。既に空き室の増
加を懸念する専門家もいます。不動産業界はバブルの発生と破裂その後の
大幅な需要不振を今までも繰り返してきました。経済合理性を欠いた貸し家
業界の活況は危うさと背中合わせだということを忘れてはいけません。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 追い風が止み見えてくる実力 | トップ | 日本株は出遅れてない? »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事