kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

追い風が止み見えてくる実力

2016-07-02 14:02:39 | 日記
2016年相場の前半が終わりました。米国の利上げ先送り、一向に不安が
消えない中国経済そしてダメ押しは英国の離脱派の勝利で円高、株安が
一段と進みこの半年間日本株は上昇のキッカケを掴めないままでした。
離脱決定から1週間経過しましたが米国株はほぼBrexitショック前の水準
を取り戻しましたが、日本株は下落分の57%戻したに過ぎません。年初か
らの水準では日本株は17.6%の下落、米国株は3%の上昇と日本株売り
の米国株買いが鮮明です。

日本株が米国株をアウトパフォームするというのは既に昨年6月で終止符
が打たれました。円相場が125円85銭の最安値をつけたのも6月ですから
円安トレンドの終了とともに日本株の優位性は急速に失われたとの見方
が出来るようです。円高は輸出採算悪化で影響を受ける自動車や電機だ
けでなく訪日観光客消費にも大きな逆風です。

インバウンド特需のおかげで売り上げを伸ばしていた小売銘柄の一角は
しばらく後遺症に悩まされそうです。結局小売でも数年前に勝ち組と言わ
れたニトリやABCマート、良品計画が業績も株価も堅調なのはインバウ
ンドといったメッキが剥がれても輝けるだけの自力のある小売銘柄が残
ったということのようです。小売業界では専門店>百貨店、総合スーパー
の構図はポストインバウンド局面で再び鮮明になりました。

金曜日から後半戦に突入しましたが、年末までの半年間も政治情勢に振
り回されそうです。今回のBrexitショックで市場は嫌というほど経済格差か
らくる国民の不満が大きいか思い知りました。グローバル経済で富める
ものと恩恵を受けられないものとの差が広がり経済合理性だけでは判断
出来ないことを英国の国民投票で知りました。欧州地域の混乱は英国の
離脱の行方だけでなく来年前半に大統領選挙を控えるフランスなどに波
及する可能性が指摘されています。

欧州を取り巻く混乱は簡単に収束せず波のように何度も何度も押し寄せ
ると米国の著名人も指摘しています。その度ごとにマネーは安全資産と
見られている円に流れ込み円高が日本株を苦しめます。年初からの株
価急落場面では業績から判断して売られ過ぎという見方が市場にはあ
りましたが、一段の円高もあり業績が急速に株価水準に鞘寄せされるこ
とで日本株の割安さを指摘する見方は急激に支持を失いました。

市場に先見性があるとしたら業績悪化を先取りするように株価が下落し
たのも理解できます。追加緩和による円安で嵩上げされた輸出関連銘
柄とインバウンド銘柄、今後は個別企業で残る企業とそうでない企業と
の色分けが進みそうです。
明日の更新はお休みします。

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