13日の東京市場は米市場で金融システムへの影響を懸念して金融株を中心に売りが広が
った流れで、東京市場でも三菱UFJをはじめメガバンク株が揃って下落しました。また
米長期金利の低下に伴う日米金利差の縮小観測から外国為替市場で円相場が134円台まで
円高が進み自動車各社の株も大きく下落していました。
銀行株と自動車セクターは年明け以降、日経平均の上昇を支えてきたグループでした。高
値圏で推移していたこともあり比較的大きな下落率になった銘柄が多かったようです。日
本株の独歩高を演出してきた海外短期筋という足の速い資金も影響したようです。
FRBの利上げで金利が上昇して銀行の収益拡大が見込めるというのが、買い方の根拠です。
日本でも昨年12月に日銀が長期金利の誘導幅を0.25%から0.5%に引き上げたことで更なる
引き上げを予想する向きもありました。メガバンクや地銀の上昇はバリュー株物色と業績
改善期待との合わせ技でした。
一方金利の急上昇は債券価格の下落に繋がり金融機関の保有する債券の含み損の拡大に繋が
ります。これまで余り市場で意識されなかった負の部分である債券価格の下落という問題が
SVBグループ傘下のシリコンバレー銀行の突然の破綻で露になりました。
米国では(SVB)預金の全額保護が週末に決まったことで次第に落ち着きを取り戻すのでし
ょうか。それともSVBは特殊例なのでしょうか。保有債券の評価損問題は米国市場だけでな
く国内でも国債の金利上昇で米国ほどではなくとも多少なりとも銀行経営の懸念材料です。
SVB問題を経て日本株の物色の流れが変わるかも注目されます。FRBの利上げは少なくとも
6月まで続きそうです。年末時点では春には利上げ停止というのがコンセサスでした。ターミ
ナルレートも当初の水準から上振れしそうです。
グロース株を取り巻く環境が急に好転するとは難しいかもしれません。バリュー株物色が続
くのであれば東京市場には追い風が吹き続けることになります。もっともPBR1倍を割れてい
れば何でも物色の対象になるというこれまでの流れから次第に選別色が強くなるかもしれま
せん。自社株買いや増配だけで見かけの数字が上昇しても長期的な問題は残ります。
やはり収益力の改善無しでは長期上昇は見込めません。低収益部門を放置したままでは成長
期待は高まりません。より付加価値の高い分野を開拓したり磨きをかけたりして欧米企業に
比べて見劣りがする利益率を引き上げることが重要です。資本政策と成長戦略が揃わなけれ
ば一時の株高で終わってしまいます。
今日の東京市場はダウの小幅安と一時132円台まで進んだ円高という環境から前日と同じよ
うに銀行セクターや輸出関連の電気や自動車セクター中心に売りが出る可能性が高そうです。
売り一巡後に株価が落ち着くのか注目されます。
った流れで、東京市場でも三菱UFJをはじめメガバンク株が揃って下落しました。また
米長期金利の低下に伴う日米金利差の縮小観測から外国為替市場で円相場が134円台まで
円高が進み自動車各社の株も大きく下落していました。
銀行株と自動車セクターは年明け以降、日経平均の上昇を支えてきたグループでした。高
値圏で推移していたこともあり比較的大きな下落率になった銘柄が多かったようです。日
本株の独歩高を演出してきた海外短期筋という足の速い資金も影響したようです。
FRBの利上げで金利が上昇して銀行の収益拡大が見込めるというのが、買い方の根拠です。
日本でも昨年12月に日銀が長期金利の誘導幅を0.25%から0.5%に引き上げたことで更なる
引き上げを予想する向きもありました。メガバンクや地銀の上昇はバリュー株物色と業績
改善期待との合わせ技でした。
一方金利の急上昇は債券価格の下落に繋がり金融機関の保有する債券の含み損の拡大に繋が
ります。これまで余り市場で意識されなかった負の部分である債券価格の下落という問題が
SVBグループ傘下のシリコンバレー銀行の突然の破綻で露になりました。
米国では(SVB)預金の全額保護が週末に決まったことで次第に落ち着きを取り戻すのでし
ょうか。それともSVBは特殊例なのでしょうか。保有債券の評価損問題は米国市場だけでな
く国内でも国債の金利上昇で米国ほどではなくとも多少なりとも銀行経営の懸念材料です。
SVB問題を経て日本株の物色の流れが変わるかも注目されます。FRBの利上げは少なくとも
6月まで続きそうです。年末時点では春には利上げ停止というのがコンセサスでした。ターミ
ナルレートも当初の水準から上振れしそうです。
グロース株を取り巻く環境が急に好転するとは難しいかもしれません。バリュー株物色が続
くのであれば東京市場には追い風が吹き続けることになります。もっともPBR1倍を割れてい
れば何でも物色の対象になるというこれまでの流れから次第に選別色が強くなるかもしれま
せん。自社株買いや増配だけで見かけの数字が上昇しても長期的な問題は残ります。
やはり収益力の改善無しでは長期上昇は見込めません。低収益部門を放置したままでは成長
期待は高まりません。より付加価値の高い分野を開拓したり磨きをかけたりして欧米企業に
比べて見劣りがする利益率を引き上げることが重要です。資本政策と成長戦略が揃わなけれ
ば一時の株高で終わってしまいます。
今日の東京市場はダウの小幅安と一時132円台まで進んだ円高という環境から前日と同じよ
うに銀行セクターや輸出関連の電気や自動車セクター中心に売りが出る可能性が高そうです。
売り一巡後に株価が落ち着くのか注目されます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます