kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

安川電機決算

2023-10-07 08:21:36 | 日記
注目の米雇用統計は33.6万人増(事前予想17万人程度)と大きく伸びました。予想を大きく
超えたというヘッドラインにダウは下落して始まりましたが、失業率は前月から横ばいの3.8%
平均時給は0.2%(事前予想0.3%)回ったことで賃金インフレへの過度の警戒が和らいだとの
見方が広がり一時4.88%まで上昇した長期金利が4.7%台まで低下するとともに株式市場も反発
しました。

波乱スタートとなった10月相場も一旦は落ち着くかもしれません。今後もCPIの発表など数字
次第では再び波乱の展開も一様は考えておくべきでしょう。次第に市場は今月後半から始まる
決算発表が注目されるようになりマクロからミクロに関心は移りそうです。

製造業の先行きを占う安川電機の中間決算が発表されました。純利益は2%増でしたが、業績の
先を占う受注は6~8月は25%減と3四半期連続で減少しました。特に収益性の高い中国からの受
注も26%減と落ち込みが続きます。24年2月期の業績は据え置きましたが、想定為替レートを1ドル
130円から145円にするなど円安に見直したことが据え置きの要因です。

想定為替レートを見直したことでのりしろが小さくなり中国景気の行方次第では減益幅が拡大す
る懸念も高まりそうです。足元では景気のバロメーターの銅価格が4か月ぶりの水準まで下落して
います。中国が世界需要の半分以上を占める銅ですから先行き中国景気の楽観はできません。

安川電機は6月に10年来高値まで上昇しました。足元の株価は今年の高値と安値の中間くらいです。
需給面ではまだしこりが残っている可能性もあります。戻ればヤレヤレの売りも出るでしょう。
業績面での明るさが出るのは、もうしばらくかかりそうです。悪材料出尽くしで例え反発したとし
ても上昇は永く続かない可能性は高いのではないでしょうか。

やはり中国景気の下振れ懸念が残る間は中国での売上比率の高い製造業は厳しいかもしれません。
150円近い円安も下支えにはなっていても押し上げ効果は中国不振で期待できないでしょう。まだ
安川電機の業績落ち込みは他の中国関連銘柄よりも軽微で済んでいます。高収益のサーボモータの
存在が大きいのかもしれません。

現地のメーカーが地力をつけてきたロボット分野で安川電機とともに有力メーカーのファナックの
業績の方が厳しいかもしれません。両社に限らずFAセクターは当面相場の柱にはならず我慢の時期
が続きそうです。

次回の更新は3連休明けの10日を予定しています。
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