JA8MEMのつれづれ日誌

趣味のアマチュア無線での出会いやカメラ片手の散策の出来事を写真とともに綴るブログです。

歴史絵巻“星の城、明日に輝け”...市民創作・函館野外劇

2013-07-19 23:44:25 | 五稜郭公園
 函館の夏の風物詩「市民創作・函館野外劇」...。函館の歴史の舞台となった特別史跡・五稜郭跡をステージに出演者も裏方もすべてボランティア、期間中1万人を超える函館市民によって綴られる歴史物語、第26回公演“星の城、明日に輝け”が開催されている。今年も早めにと今夜楽しんできた...。

   
 今年の公演は、函館野外劇の生みの親である故フィリップ・グロード神父が昨年クリスマスに逝去されたこともあって、今年の公演はグロード神父を偲ぶ気持ちを込めて「フィリップ・グロード追悼公演」と銘打ち、公演の前に舞台に神父の写真を掲げセレモニーが行われた...。

                             
 壮大な楽曲、華麗な照明、迫力の音響とともに、コロポックルのナレーションにあわせ臨場感溢れる函館の歴史絵巻が次々と描かれていく...。コロポックルたちの「星のまちHakodate」の大合唱でドラマが始まる。舞台を照らすレザー光線の怪しい動きは幻想的な光景を醸し出す...。

    

                                          
 先住民族アイヌの住むウスケシと呼ばれた土地で、アイヌと和人が交差したときに戦いや蝦夷地のキリシタン106人もの信者が処刑されるシーンで十字架が悲しみの色に染まる....。北方の海にかけた商人高田屋嘉兵衛の登場で箱館は港町としての歴史を歩み出す...。

 

                              
 黒船来航...。黒船でアメリカからやって来た「ペリー」...、次々と海の向こうの文化を取り入れていった箱館の人たち...。イギリス、ロシア、フランス、中国、ドイツなど世界各国から箱館を目指して人と物が集まり一躍国際都市と生まれ変わり、箱館の街は異国の人々で溢れる...。各国との交流を大人数のフラッグダンスで演出。スケールの大きさ、華やかさと一糸乱れぬ踊りは観客を魅了する....。

                                
箱館を守るべく中心地にペリーの通訳を勤めた「武田斐三郎」は、7年の月日をかけ、西洋式築城五稜郭を建設。しかし、この五稜郭を有名にしたのは後の箱館戦争....。

                                
 新時代への荒っぽい歩みが始まる。五稜郭を舞台に起きた箱館戦争。榎本武揚率いる旧幕府軍は、ここを拠点に新政府軍と戦う。新撰組土方歳三もこれに参戦し、大きな戦果をあげるが、新政府の弾に倒れた...。活動弁士語る戦いの経過と結末...、クライマックスの殺陣は迫力があり、役者の息遣いが客席にも伝わってくる....。

 
 フィナーレは出演スタッフ全員が舞台に揃い「星のまちHakodate」の大合唱。観客席もペンライトをかざし、舞台と観客席が一つになって感動を分かち合うとともに、この大合唱は、函館がいつまでも光り輝いてほしいと願いを込めて唄われている......。

 この「函館野外劇」は、五稜郭という素晴らしいロケーションを生かし、函館のユニークで豊富な歴史的事実を野外劇としては、フィリップ・グロード神父の提唱から始まり、今や国内最大級の野外劇、しかもすべてがボランティアで運営されている。これを誇りに、地域おこしのためにもいつまでも引き継がれてほしい...。

 最近、野外劇の運営が厳しいと聞く...。入場者の伸び悩み、ボランティアの後継者不足など...。今日も隣で観ていた方に「どちらからですか?...。」と訪ねると市内の方で、今回初めての観覧とのこと、最後に「いやあ...、素晴らしいですね。観に来てよかった。写真は上手く撮れましたか?...。」と写真の心配をしてくれたが、まだまだ函館市民でも一度も見ていない人もいるようだ。一度観てくれれば入場者は増えるだろうに...。

 今回は団体観覧で市立函館高校、函館商業高校、旭岡の家の皆さんが訪れ、係の方にいわせると約1,000人ほど鑑賞されていたとのこと。恐らく皆さん音と光が彩る演出に大満足して帰られたと思う...。来年も必ず観にこよっと...。
 ちなみに今年の開催は7月20、26日、27日、28日と8月9日、10日の残り6回...。

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