JA8MEMのつれづれ日誌

趣味のアマチュア無線での出会いやカメラ片手の散策の出来事を写真とともに綴るブログです。

「秋の北陸・能登」をツアーに乗って....

2007-11-18 23:25:32 | 旅行
 木曜日(11月15日)から3泊4日で秋の北陸・能登を旅してきた。春の九州ツアーでの旅がすっかり気に入り、再びツアーに乗ることにした。今回は、「秋の北陸能登 湯ったり周遊4日間」で、北陸の温泉と世界遺産の白川郷などを巡るというプランだ。
 ただ、寒気団が日本に入り込み、週末はあまり天気が良くないという予報が気になるが、秋の北陸・能登を期待をしながら函館空港を発った。

    
羽田空港では3時間の待ち時間に、展望台から離着陸する飛行機を眺めていた。

 羽田空港で北海道内各空港からの参加者総勢28名と合流し、小松空港へ。小松空港到着は午後4時頃だったが、天気が悪かったこともあり既に暗くバスもライトを付けている。バスガイドさんから、「北陸は“弁当忘れても、傘忘れるな”といわれるほど天気が変わります。太陽が出ているからといって安心しないで雨具は準備をしてください。」との注意事項の説明聞きながら、バスは片山津温泉に直行。まだ5時前なのに散歩もできず、温泉に入るだけ。温泉に入るのも目的の一つだから、まあ、いいか.....。

 2日目 いよいよ景勝地巡り。幸いにも空に雲はあるものの雨が降る心配はなさそうだ。しかし、傘は忘れるな....。


 最初に案内されたのが東尋坊。日本海の荒波に削られた断崖絶壁がそそり立ち、近づくと足元がすくむが、何故か覗きたくなる。ここは自殺の名所と言われているそうで、ガイドさんの話では今でも年間10人ほど亡くなっているが、半分は観光客が誤って転落する事故もあるとのこと。気をつけよう....。
 「東尋坊の柱状節理は規模が大きく地質学的にもきわめて貴重であるため、昭和10年に国の名勝・天然記念物に指定されております。」(案内板から)

  
 福井県から、北陸高速道で石川県、富山県を通過し岐阜県に向かう。向かう先は「白川郷 萩町合掌造り集落」。庄川沿い約1kmに渡って合掌造りの集落が続き、まるで昔話に出てくるような光景だ。平成7年、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。

  
 この合掌造りは、冬の豪雪にも耐えてきた頑丈な構造で100年以上経てもビクともしないという。集落では今も毎日普通の生活が営まれているが、そのなかの長瀬家を見学させてもらった。
 「明治23年に建築した長瀬家は、5階建て合掌造りで3年の歳月と当時の金で800円、米100俵、酒11石8斗と白川郷民の「結」の心で完成したと言われております。」(玄関前の案内板から)
 見学時間は100分で、ガイドさんは「萩町城跡展望台からは、水田の中に点在する合掌造りの民家やお寺が眺められ、昔の山村にタイムスリップしたかのような風景が見られますよ。」と言ってくれたが、残念ながらゆっくり散策を楽しむという時間がとれなかった。雪の中の集落もライトアップされて綺麗だそうだ。今度は、そんな時に......。

         
 白川郷から城下町の面影を色濃く残す飛騨高山へバスは向かった。高山に到着したところで少し遅い昼食。高山名物の「朴葉みそ」、炭火の上に朴の葉を敷き、その上に味噌、ねぎ、しいたけなどをのせ、油を少し加えて焼きながら食べる。ご飯のおかずにもってこいだが、ご飯がはかどる。


 食事処から清流宮川に架かる朱塗りの中橋を眺めることができた。川面に鯉が泳ぎ、後方には城山公園が広がり、城山公園からは高山市街を一望できるそうだが、これも途中まで......。

  
     城山公園へ登る途中で、あまりの美しさについシャッターを押した。

  
 高山の街は、江戸時代の町人文化の香りが漂う。その典型的なところが古い町並みで、出格子の連なる軒下には用水が流れ、町屋の大戸や老舗の暖簾が軒を連ね、その中を人力車が走る。


 国史跡「高山陣屋」は高山城主金森氏の屋敷の一つで、徳川幕府の直轄地となってから、ここに役所を置き江戸からやってきた代官や郡代が飛騨の政治を行ったことから「高山陣屋」と呼ばれているとのこと。この建物は、16年の歳月と約20億円の費用をかけて復元し、内部を公開している。その中の大広間、儀式や会議に使用され48畳もあり、身分によって座る場所が決められていたそうだ。

   
      座敷から中庭を眺める。掃除も行き届き、紅葉も綺麗だった。

 今日の宿泊地は、能登半島の入り口、志賀町。途中、夕闇に包まれ車中からの景色もままならずで、寝るしかない....。
 運転手さんに「今日の走行距離は?」と訪ねると、いとも簡単に「470km」、ちょっと長いよなあ......。運転手さんも、温泉に入って疲れをとってくださいよ、明日もあるんだから.....。

 3日目 今朝は雲一つない快晴。週末は天気が崩れるの予報はどうした。まあ、今回ははずれて結構.....。昨日の夕食に、「明日は、輪島の朝市に行きますので朝7時30分出発です。」の添乗員さんの声に、誰一人として不満も言わず、また、誰一人として遅れることなく全員そろって出発。

  
 輪島の朝市。ゴザ1枚広げる人、大がかりな屋台を組み立てて魚を並べている人など道路の両側に200軒以上の露店が所狭しと並び、さすがに早朝とあって風は冷たいが観光客の列も続き大賑わい。


 ここの朝市は400年の海の幸、山の幸の物々交換までさかのぼるそうだ。新鮮な魚や野菜の他に干物、漬け物、そして民芸品もそろっている。愛嬌たっぷりに「こうてくだぁ」と笑顔で声をかけられると、つい足を止めてしまう。

   
 日本海の旬の魚はどれも美味しそうだ。この時期は「甘エビ」と「ズワイガニ」と教えてくれた。そういえば、夕べの食事の「甘エビ」は旨かった。


 輪島から能登半島の外海に面して車を走らせる。日本海の荒波が造り上げた断崖絶壁や奇岩怪岩の海岸線が連なる。その中の「巌門」は、荒波に削り出されて幅6m、奥行き60mという巨大なトンネル。


 途中バスの中から「巖門」が見渡せシャッターを押した。周航時間20分という遊覧船が出ており、海上からも迫力ある眺めを見ることができるとのこと。


 千里浜なぎさドライブウェイ。約8kmの千里浜海岸をドライブウェイとして解放されており、波打ち際までバスも走ることができる、全国でも珍しい砂浜の道路だ。砂が細かいので締まりがよくバスでも大丈夫とのこと、ただし、ドライブ後は早めに洗車をして潮気を取らないと.....。

 いよいよ金沢市内にバスは向かう。このころになって空の様子が怪しくなってきた。添乗員さんも「先に、兼六園に向かいましょう。」と言い出した。何かを感じたのかな。


 兼六園のシンボル、徽軫灯籠。足が二股に分かれており、その姿が琴の弦を支える駒、ことじに似ていることから名付けられたそうだ。兼六園の撮影スポットとなっているとのことから、沢山のカメラマンがいたが負け時にシャッターを押した。

  
 「兼六園は、加賀藩の歴代藩主が約170年の歳月をかけて約35,000坪という広大な敷地に江戸時代の代表的な林泉回遊式大庭園で、宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の六勝(景観)を兼備するという意味で「兼六園」と命名した。昭和60年(1985)に文化財指定庭園・特別名勝となった。」(兼六園パンフレットから抜粋)
 11月1日から、兼六園の松の木に雪つり作業が始まる。金沢に冬の訪れを告げる風物詩で、これに雪が乗ったら想像しただけでワクワクする.....、綺麗だろうなあ....。

       
 金沢のシンボル兼六園から長町武家屋敷跡へ。藩政時代の武家屋敷が残る長町界隈は大野庄用水が流れ、細い石畳の路地に土塀を巡らせた城下町らしい風情が漂う、趣たっぷりの町並みだ。ところがガイドさんが話していた「弁当忘れても、.....。」が、突然やってきた。いきなり風雨が強まり、カメラを向けるどころでなく、突風に傘を飛ばされる有様で、慌てふためきバスに戻った。

      
 金沢の最後は、かって旦那衆らで賑わった艶やかなひがし茶屋街へ。雨が降りしきり、夕闇に包まれる町並みを傘を持っての散策。格子や軒灯が趣を醸しだし、古都ならではの情緒が感じさせられる。ところが、お土産店に入り出ようとすると置いた傘がなくなっている。誰かが、間違って(?)持って行っただろうが、バス備え付けの傘とあって隣の雑貨屋から400円で買う羽目となった。
 ホテルに着く頃は雷とともに雨脚の強くなり、北陸の天気は変わりやすいと教えてくれたガイドさんの言葉通りになってしまった。「運転手さん、走行距離は?」、「今日は270km。」

 いよいよ最終日。「帰りの飛行機は伊丹空港からになりますので、朝7時出発です。」と、添乗員さんからのお達しに、今日も誰一人遅れることなくバスに乗り込んだ。


 最後の見学は、九谷焼窯元。湯呑みや普段食卓で使う皿などが並べられていたが、重要無形文化財保持者(人間国宝)三代目 徳田八十吉さんの作品を目にすることができた。
係の方の了解を得てカメラに収めてきたが、何故こんな色が出るのだろうと感心することしきりだが、値段を見てびっくり。確かに人間国宝の作品なんだから、驚く方がおかしいのか....。

 昼過ぎ、伊丹空港に到着。今回は随分バスに乗ってきた。走行距離は約1000kmにも及び、通過した府県も石川県、福井県、富山県、岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府と7府県にもなる。そして、日の出が遅く、日の入りが早い(11月なので当たり前)ので、行動時間が短く、何となくもったいなく感じてきた。また、ツアーなので仕方がないが、見学時間が少なくそぞろ歩きを楽しむ、じっくり写真を撮ることが出来なかったことが心残りだ。
 それでも、北陸・能登の景勝地を限られた時間で廻る行程を組み立て、ホテルも料理も温泉も一級品、そしてベテラン添乗員の岡田さんの心配りに、参加した28名は満足して帰りの飛行機に乗ったことと思う。ただ、この次のツアーは日の長いときにしよう.....。

コメント
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