『希望のかなた』

2018-01-23 17:36:21 | 映画
カウリスマキ監督の『希望のかなた』

相変わらず傑作です。
この打率の高さも彼の好きな小津風ですね。


映画は淡々と市井の人を描きます。
どこがドラマなの、という入り方なのですが
いつの間にか惹き込まれてしまいますね。

登場する人の生き方がじんわりと伝わってきます。
けれどもテンポは遅くなく、沢山の人を描きます。

そうして見えてくるものは
(多様な生き方への肯定)です。

大袈裟にのたまうのではありません。
静かな世界です。

であればこそ人間社会の不合理さ
特に政治の醜さがちらりと、しかし鋭く現れます。

「人として」それは許されないだろう、と。

TVドキュメンタリなどの告発と違う
我々一人の視線がそこにあるのです。


難しい部分はさておきヨーロッパの社会を描いた
作品として楽しめばよいように出来ています。

すばらしい


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