初老性うつ状態

2011-01-30 17:06:26 | 塾あれこれ
小林信彦に「初老性うつ状態のこと」
というエッセーがあります。
(文春文庫『人生は五十一から』)
'98に書かれていますから65歳の文章でしょうか。

60を超えたころ体力が衰え、モノへの執着が薄くなり
自分が集めた膨大な本雑誌ビデオなどを(どうでもいいや)
と思い始めたのだそうです。

「とにかく、すべてが面倒くさく、どうにでもなれという
気分だった」
「大きな喪失感があります、胸の真中に。」
「さらに困ったことに・・・明らかにおかしい言動には
 ならない」


私が今数えで62です。

この(初老性めんどくさい)がよく分かる気がします。
深刻な方からは一緒にするなと叱られそうですが、
ともかく元気が出ませんね。

仕事もスキルは上がってきているはずですが
体力が落ちておりバランスが悪いのです。

早い話が、気に入った仕事だけしていたい。

もちろん、それでは収入がおぼつきません。
ただでさえお勤め時代の何割かなのに。

ですから好きなことだけの仕事をしたい、というのも
何を甘えているんだか、お笑い草なのですが
ここが(初老性うつ)なのか「もういいじゃん」
人生いつまで元気でいられるか、分かんない。。。


塾の先生からも一人二人でなく似た話を伺います。

ある若い塾の先生が「先日、H先生に久しぶりに
お会いしたら(ボクは鬱だった)と打ち明けられて
ギョっとした」と話されます。

別にぎょっとならなくても只の病気、インフルエンザと
変わらないくらいありふれたことです。
(昨年12/8の「精神科にできること」参照ください)

もっとも病気の程度がどうかは存じませんから重かったら
ぎょっとするのも無理ではないのかもしれません。

私など医者に行くわけでなし、まして薬を飲むわけでもなし
未明に目が覚めると再び眠りにつきづらいという程度です。

それでも眠れないこともある、なんていうと
「いつもイビキがすごいのに。眠ってる眠ってる」
とカミサンに言われてしまいます。


こんな元気のない話を塾のブログに書くのも
「どーでもよい」からかな?

ただの受験請負業ではなく、一歩進んだ塾をと思うのですが
保護者にも生徒にもそうは見えないようで
我が身の力のなさを痛感する日々です。

人生は五十一から、どうなるんでしょうねえ。


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