子供からの景色

2013-05-16 19:54:15 | 塾あれこれ
お母さんと幼稚園児(年小くらいか)が電車を
待っておられました。

反対向きの電車が先に来て出発していきます。
こちらのホームには到着がもう少しあと。

子供が出てゆく電車にむかって手を振りました。
「バイバイ」

誉めてあげたいほどの大きな声、
にこにこ笑っています。

私もあの年頃は明るく充実していたかなあ。


なぜ去ってゆくものに笑って手を振れるのか?
大人にはピンときませんね。
別れは悲しいと思っていますから。

(子供でもそう教えこまれた人はたぶん涙が出る)

親や大人が言う通りという面も強いのでしょう。

「そうだね、よかったね、電車の人もバイバイして
 手を振ってくれてたよ。
 アイサツって大事だねえ」

そうですね、悪い意味じゃなく、犬も猫も挨拶は
大切です。
見ていて彼らは人間以上にリチギですね。
(バイバイはしないけれど)

私はどうだったかなあ。


私個人の一番古い記憶はメリーゴーランドです。

赤ちゃんが見える位置に下げ、くるくる回すと
喜びますね。あれ。

いくら何でも幼い時期の記憶ですから、何かと
間違えているのかもしれません。

仰向けになっている頭上に、さあとばかりに
つり下げてくれ、ゆっくりと回るとしゃらしゃら
リボンが広がります。
コロンコロンという音の優しいこと・・・
 ☆
初めて立った前後も鮮明です。

腕の力がないので這い這いも、まともにできません。
大きな頭がすぐに畳へ落ちるのです。
目的地まではお尻方向からハイハイして近づきました。

「はい、立っち!」
とか言われてもできるわけがありません。
持ち上げられても膝から崩れましたね。

ところがあるときタンスの方に行ってみたくなった。
知らずと立って動いていたのです。

親が喜んだ。
(たぶん、人よりかなり遅かったので)
 ☆
もちろん幼稚園くらいでは色々覚えています。
青山先生に始まり園舎の構造~、弁当箱まで。

小生意気なガキであったようです。

電車にバイバイ、だって?
できるか、・・くらいは思っていたハズです。
どこからこうなったんだか。


先日JR車内で。

目的地の駅近くで早めにドアに移動しました。
座席の背もたれから小さな小さな指が。
覗き込むと女の子が見上げています。
やっと立てるくらいか。

宝石のように輝く黒い瞳がじっと見ています。
とろけそうになりましたね。

ドアが開きそうになって「バイバイ」
気難しいこの爺さんでも自然にオアイソできました。

で、ハイタッチをしてくるのですね。
カミサンにも。

私、生涯でたぶん初めてのハイタッチ

孫を可愛がる人の気持ちが分かりました。

涙。


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