暗闇体験

2013-06-11 15:41:03 | 塾あれこれ
このところローカルTVで暗闇体験の紹介を
何度か見ました。

流行ってるのかな?
どこかで流行ったのが地方まで及んできたのかな?

悪いことではありませんね。

詩を書くのに、方言の力が下支えしてくれるように
人が生きるのには暗闇の感覚が必要なのです。
暗闇を知れば昔の人々と心を共有できますから。

私の子供のころはまだ夜が濃かったですね。

鼻を摘まれてもわからない暗闇もありました。

家の中が結構暗いのですから、外は暗かった。


上の写真は母が生まれ育った大三島の家です。

随分前に取り壊され、後に建った家もすでに古び初めて
いるそうです。

小学生の頃お祖母ちゃんチに行くと夜が暗かったですね。
土間と広い台所と囲炉裏の間と客間、これだけ合わせて
照明の電球が一つ、それも20W。。。

用がある部屋に電球を移動させて使っていました。

他の家もそうなのです。
電気の「配給」がそれ以上の灯りを許可しなかったのです。


話が飛びますが大学生の時、竹富島に民宿しました。
電気が夜8時になると消えるのです。
全島真っ暗。

用がある家は石油ランプを灯していましたね。


「夜道が光ってたら気をつけないと、水がある」
水たまりくらいでも驚きますがねえ。

もっと暗くなると道がうっすらと浮かんできます。
周りが暗すぎるのですね。(新月など)
瀬戸内の島では道に白い石がゴロゴロしています。
どこかからの淡い光をその石が微妙に反射するのですね。
じいっとしていると道筋が浮かぶ、ホッとしたものです。

それ以上に暗い時は本当に何にも見えません。

空がうっすらとでも明るく山の稜線が見えでもしたら
まだしも、何にも見えないと一歩が踏み出せません。
子供ですからねえ。

宇宙の中にいる孤独。

孤独すぎると世界が無音の静寂に包まれます。


暗闇体験も一人じゃなきゃ本物じゃないのですけれど。
そばに誰かいたら怖さも半減だよね。


暗闇が深いほど、お月さまの有り難さも身に沁みます。
いにしえの歌人の心が伺えますね。

夜、屋外のトイレに行くのに月でもなけりゃ、ああた。

水木さんならずとも妖怪に会えます。


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