芋たこなんきん

2006-10-26 11:13:28 | 塾あれこれ

朝ドラ『芋たこなんきん』
久しぶりにドラマらしいものがテレビで流れている気
がしますね。
新しいものも良いでしょうが、やはり本格的なものが
なくてはいけませんよね。

成瀬を思わせる丁寧なセット 路地の気分。
ヒッチコックばりの移動撮影。
細かいところにSFXを使うのも本格的な映画なみで
どれも前面にシャシャリでてこないのが好ましい。

もちろん時代考証も丁寧です。
たまに、そのリンゴ!とか突っ込みますが毎日の
ドラマでここまでするのは立派。

脚本や演出、俳優は当然、素晴らしい。
すぐにでも本が書けそうな気がするくらいです。

小津のようにきちんと日常を描き、そこから日本の
よき時代が覗けます。
小津映画のような子役の上手さはどうでしょう!

国村は黒澤なら絶対に主役級の存在感だし
直美さんは溝口を初め「巨匠あらし」間違いない
ですね。それは香川京子さんか。

戦争を挟んだ二つの時代に共通していた日本の良さ
と現代のこの国とを比べてみたい、という気になり
ますよね。

今週ドラマは子供のころ、人に可哀相なことをした
話です。隣の酒場に勤める人の小さな娘にイケズを
してしまうのですね。
「私、なんであんなことしたんやろ」
「子供というものはそんなもんや」
こんなセリフでしたね。

多分、誰にでもありそうな話です。

若いうちは「悪かった」くらいの思い出ですが
これが年を経るにつれ「とりかえしのつかない」
重さになるのですね。どんどんと利子が膨らむのに
返済ができないのです。

その思いを抱えて、まるで税金を納めるように
何か自分で出来ることを社会に還元する。大人の
一生はこういうことではないでしょうか?

その大人があってこそ、子供がスクスクと育つの
だろうと思います。

それにつけても今の大人ときたら。

昨日の続きですが、必修科目を誤魔化そうとして
いた件は何とも情けない。
学校関係者、中でも校長の責任は重いでしょう。

「範を示す」という言葉は日本から消えてしまった
ようです。
10.28



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