第2204号 27.01.09(金)
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衆口は金を鑠(と)かし、積毀は骨を銷(と)かす。『文章規範』
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多人数の噂は恐ろしいもので、堅い金をもとかす力がある。ことに多人数の悪口となると、人の骨髄までもとかしてしまう。525
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【コメント】その昔、今太閤と呼ばれた宰相が、金にまつわるスキャンダルで全国民といっていい人々から、非難めいた言葉を浴びせられたことがありました。その時、当該本人の口が歪んだ顔がテレビニアップされました。
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この現象と同類か否かわかりませんが、為政者は金に恬淡として欲しいものです。明治の政治家は金はふんだんに使ったが、死して後、財産は無かったとは、安岡正篤先生の言葉です。
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私の目の前には、ひと月前旅立った岩坪範士の写真を掲げていす。この御仁は金には極めて恬淡でした。そして小指の癖が悪くなかったとは令夫人の言葉でした。ただ、腕力があるものですから、喧嘩をしたがる風がありました。
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それでも気の利く門弟第一号でした。旅立って後、その人格が人々の心に涼風を届けてあげられる人間になりたいものです。その為には、『南洲翁遺訓』を学ぶことだと思います。
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有難いことに私のブログの門を叩いてくださる方がおられます。感謝申し上げます。お子様をお持ちの方、是非、『南洲翁遺訓』と漢籍に興味を持ち、私のブログを散策してくださるよう希望します。安岡先生は、すぐにはわからないが、必ず理解でるようになると申しています。私も、そう思います。
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経済的に恵まれず、能力の無かった私は、今迚もしあわせです。こうしてブログを書いていると次々に言葉があふれてくるのです。それは、何も分からないながら、『南洲翁遺訓』はじめ四書五経を筆写し続けた恩恵だと思っています。今もやっています。
それがやる気と健康と(今は言えませんが)長生きにつながると信じています。
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今後台風は90メートルクラスが来ると報道されています。人間がしたい放題し地球を痛めつけると、とんでもないしっぺ返しがくると私は思います。今日、種々の社会問題が報道されていますが、贅沢を追求する人々への警告であるような気がしてならないのてす。
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『大学味講』(第42回)
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(二) しかし私は深く考えて、この前後の両段には、大きい差異があると思うようになったので、この講究においては、そのことについても述べることと致したいと存じます。
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まず結論からいうと、前段は「明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、先づ其の国を治む」というように、「何々せんと欲するものは」という「顔貌」の上からのことを記したものであって、いうなれば顔望追求の思惟の世界のことであります。
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それに対して後段は「物格りて而る後に知至る」というように、すでに実践を経て、そのことを体得し、把握した後のこと、即ち体得の世界の消息を記したものであると、私は見たいのであります。
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『論語』(第142)
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子曰はく、觚,觚ならず。觚ならんや觚ならんや。
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孔子が言うには、「觚にカドがなくては、觚であろうや、觚ではない。
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『農士道』(第26回)
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第一節 文質の原理
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「文、質に勝てば則ち史なり。質、文に勝てば則ち野なり。文質彬彬として、然る後君子なり。」
こは何人も知悉する『論語』雍也篇中の孔子の語であるが、實に吾々の望ましきは、文質彬彬たる中正社会の建設であり、君子國の實現である。その為には先づ私共は一たび深く思ひを潜めて、文質の関係を究めねばならぬ。
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短歌
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衆口は金を鑠(と)かし、積毀は骨を銷(と)かす。『文章規範』
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多人数の噂は恐ろしいもので、堅い金をもとかす力がある。ことに多人数の悪口となると、人の骨髄までもとかしてしまう。525
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【コメント】その昔、今太閤と呼ばれた宰相が、金にまつわるスキャンダルで全国民といっていい人々から、非難めいた言葉を浴びせられたことがありました。その時、当該本人の口が歪んだ顔がテレビニアップされました。
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この現象と同類か否かわかりませんが、為政者は金に恬淡として欲しいものです。明治の政治家は金はふんだんに使ったが、死して後、財産は無かったとは、安岡正篤先生の言葉です。
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私の目の前には、ひと月前旅立った岩坪範士の写真を掲げていす。この御仁は金には極めて恬淡でした。そして小指の癖が悪くなかったとは令夫人の言葉でした。ただ、腕力があるものですから、喧嘩をしたがる風がありました。
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それでも気の利く門弟第一号でした。旅立って後、その人格が人々の心に涼風を届けてあげられる人間になりたいものです。その為には、『南洲翁遺訓』を学ぶことだと思います。
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有難いことに私のブログの門を叩いてくださる方がおられます。感謝申し上げます。お子様をお持ちの方、是非、『南洲翁遺訓』と漢籍に興味を持ち、私のブログを散策してくださるよう希望します。安岡先生は、すぐにはわからないが、必ず理解でるようになると申しています。私も、そう思います。
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経済的に恵まれず、能力の無かった私は、今迚もしあわせです。こうしてブログを書いていると次々に言葉があふれてくるのです。それは、何も分からないながら、『南洲翁遺訓』はじめ四書五経を筆写し続けた恩恵だと思っています。今もやっています。
それがやる気と健康と(今は言えませんが)長生きにつながると信じています。
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今後台風は90メートルクラスが来ると報道されています。人間がしたい放題し地球を痛めつけると、とんでもないしっぺ返しがくると私は思います。今日、種々の社会問題が報道されていますが、贅沢を追求する人々への警告であるような気がしてならないのてす。
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『大学味講』(第42回)
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(二) しかし私は深く考えて、この前後の両段には、大きい差異があると思うようになったので、この講究においては、そのことについても述べることと致したいと存じます。
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まず結論からいうと、前段は「明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、先づ其の国を治む」というように、「何々せんと欲するものは」という「顔貌」の上からのことを記したものであって、いうなれば顔望追求の思惟の世界のことであります。
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それに対して後段は「物格りて而る後に知至る」というように、すでに実践を経て、そのことを体得し、把握した後のこと、即ち体得の世界の消息を記したものであると、私は見たいのであります。
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『論語』(第142)
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子曰はく、觚,觚ならず。觚ならんや觚ならんや。
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孔子が言うには、「觚にカドがなくては、觚であろうや、觚ではない。
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『農士道』(第26回)
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第一節 文質の原理
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「文、質に勝てば則ち史なり。質、文に勝てば則ち野なり。文質彬彬として、然る後君子なり。」
こは何人も知悉する『論語』雍也篇中の孔子の語であるが、實に吾々の望ましきは、文質彬彬たる中正社会の建設であり、君子國の實現である。その為には先づ私共は一たび深く思ひを潜めて、文質の関係を究めねばならぬ。
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短歌
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