タイトル----其の睹ざる所に戒慎す。第1863号 26.01.31(金)
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其の睹ざる所に戒慎し、其の聞かざる所に恐懼す。『中庸』
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他人の見ていないところにいても、わが身を慎み戒め、他人の聞いていないところにいても、恐れ懼れて身を慎む、これが君子の行いである。
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【コメント】
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己れを慎むということは大変有益なことであります。若い時は何もわからず、無謀に日々を過ごすこともありますが、長ずるに従っていろいろ分かってくるわけでありますが、それでは遅いということもあります。
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要は「学問をするに如かず」ということです。学校の勉強はただ、知的向上のみを主としていますが、それだけでは駄目なのです。
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人の摂理として、人は健全に育つ筈なのですが、昨年、学校の先生方凡そ5000人が精神科に入院したとの新聞報道記事を目にしました。それは、過去半世紀に亘り、学校教育現場で道徳を教えなかったことに起因しているのです。
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道徳を教えたら、いつか来た道に進むとは何と馬鹿げた論理なのでしょう。そういう教育を受けた子どもたちが、今日親となり、先生方にクレームを投げつけ、先生方がその犠牲者となっているのです。
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空手道界に身を置いてきた私は、多くの先生方と接触してきました。その中で、素晴らしい先生と云う人は、中学校の校長を歴任した、ごく数人なのです。
二年前、私の道場に入門した方も、これが先生だ、という生き方をしています。とにかく天が観ているのだ、という厳粛な姿勢を貫き通したいものだと思っています。
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今朝の学問館で656回になりました。毎朝読み書きができるなんて、なんと素敵でしょう。高齢化社会到来で、病気のこと、独り暮らしのことで大きく喧伝されていますが、年老いてから学問をしなければならないのです。老いては子に従えといいますが、従う必要はないのです。凄まじい生き方をこそ見せなければならないのです。お手本を見せなければならないのです。
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長年生きてきた人々は、それなりの知恵がある筈なのです。私はぶっ倒れるまで、空手道と学問をし続けるつもりです。
短歌の紹介
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南洲は腐敗せる政府見限りて
閣議席上辞表投じる 6512 『臥牛 菅実秀』
西郷の辞職とともに西郷の
積極政策すべて終焉 6513 『臥牛 菅実秀』
内村が痛論するに西郷と
他の大官の文明観の差 6514 『臥牛 菅実秀』
西郷の使命感文明観も
時適わずとし葬りさられ 6515 『臥牛 菅実秀』
実秀は西郷文明使命感
国家建設尽力したいと 6516 『臥牛 菅実秀』