味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

図書の紹介『生きよう今日も喜んで』

2010-03-18 15:41:50 | ブログ

タイトル----図書の紹介『生きよう今日も喜んで』 第399号 22.03.18(木)

 平澤 興語録『生きよう今日も喜んで』(致知出版社)をお読みになりませんか。とても良い本で、元気が出る本です。「まえがき」を紹介します。

 平沢興先生は神経解剖学、特に運動神経の研究では世界的権威であり、且つ偉大なる教育者でありました。私が初めて先生の謦咳に接したのは昭和四十年、先生が住友生命の審議員になられた時でした。

 私はその翌年社長になったのですが、数年後先生に監査役をお願いし、次いで取締役になっていただきました。

 先生がわが社の役員になられた時、ある新聞記者が「京都大学の総長までやられた方が、どうして一民間会社の重役を引き受けられたのですか」と質問しました。先生はこれに対し「生命保険事業は世のため、人のためになり、社会的に重要な仕事だと思っていますし、この会社には話しのわかる男がいるからです」と答えられました。

 この言葉は私どもには非常に印象的であり、大変感激したものでした。先生はもちろん社外重役で非常勤ではありましたが、取締役会には必ず出席され、時には大所高所から適切なご意見を述べられました。単に経営上寄与するところがあったばかりでなく、人生の師として教示されること多大なるものがありました。

 先生は関西師友協会の活動にも常日頃大変関心を持たれ、暖かい気持ちでなにくれとなくご支援を下さいました。安岡正篤先生が逝去されてからは顧問として一層会の発展のため情熱を傾けられ、機関誌「関西師友」に毎号寄稿されました。

 今般『生きよう今日も喜んで』が装いを新たに出版されることになりました。この語録は関西師友協会副会長豊田良平氏の永年に亘るお骨折の賜物であります。その経緯については同氏の「あとがき」に詳細に述べられております。

 本書のどの一つをとっても先生の高潔な人柄・該博な学問知識・卓越せる識見より吐露された真実な言葉だけに、読む者の心を打たずにはおきません。一人でも多くの方が心の糧として本書を読まれることを願っております。

  平成七年三月吉日   住友生命名誉会長 関西師友協会会長 新井正明

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 私がこの本を読み終え、テ-プ録音したのが平成九年一月十七日 57歳 と書いています。今から13年前のことです。その後、20回くらいは聞いたと思います。素晴らしい本です。ご購読されお読みになることをお勧め致します。


『菊と刀』をお読みになりませんか。

2010-03-16 16:13:30 | 本と雑誌

タイトル----『菊と刀』をお読みになりませんか。第397号 22.03.16(火)

 『菊と刀』を読み終えたのが昭和62年4月26日(日)でした。今から23年前のことです。この本の初版第一刷発行が昭和31年12月25日となっています。私が購入したのが、初版第27刷発行 昭和39年6月30日です。この本の内容もさることながら、「はしがき」に魅了されたのでした。爾来、こういった筆致の本を数多く読んで参りました。このブログをご覧になられ、未だお読みで無い方は是非、ご購読されるようお勧め致します。ご紹介します。

 『菊と刀』  はしがき

 戦後わが国で刊行された書物のうち、ル-ス・ベネジェクト女史の「菊と刀」ほど、ごうごうたる世評の的となったものは少ないであろう。日本の民主化が叫ばれ、日本人の性格と生活が問題にされるときいつもとりあげられるのは「菊と刀」である。本書は元来米軍当局の委嘱により、「米国はどう日本人を理解すべきか」という課題に応えるために著されたのであるが、今日においてはむしろ「日本はどう日本人を理解すべきか」という意味において、大いに読まれていることは、すこぶる興味深い。

 「菊と刀」というのは、いかなる意味であろうか。菊の栽培に秘術をつくすとともに、刀の崇拝を重んずる日本人、――この複雑な性格をベネジェクト女史は、象徴的に「菊と刀」としてとらえる。女史はいう、「刀も菊も共に一幅の絵の部分である。日本人は最高度に喧嘩好きであるとともにおとなしく、軍国主義的であるとともに耽美的であり、傲慢であるとともに礼儀正しく、頑固であるとともに順応性があり、勇敢であるとともに臆病であり、保守的であるとともに新しい生活様式を喜んで歓迎する・・・」と。

 この謎を解くために、女史はその専門とする文化人類学の方法を縦横に駆使する。一度も日本を訪れず、限られた範囲の在米日本人と接触するのみで、美事に女史は「日本人」の核心に迫り、心憎いまでに「菊と刀」の秘密を解明する。その観察はおおむね精到犀利であり、われわれ日本人が意識しないでいた面に鋭い、しかも理解に満ちたメスが充てられている。

 これを読んで思わずハッとしない日本人はいないであろう。それは多くの示唆と反省をわれわれにもたらすものである。本書が初版刊行いらい大方の支持と歓迎を受けた所以である。本会が原書(1946年刊)の翻訳権をGHQより得て、東北大学助教授長谷川松治氏を煩わして日本訳(上下二冊)を刊行したのは、1949年であり、翌年三月合本の普及版が出たが、ここに敢えて現代教養文庫の中に加えたのは、一に本書が日本人の自己反省の資料として役立ち、日本の民主化に寄与すること多かるべきを信ずるがゆえである。

 著者の経歴、ならびに本書に対する各方面の評価などについては、下巻の末尾につける「訳者あとがき」に譲ることとし、本書に寄せられた津田左右吉、和辻哲郎、柳田国男、飯島浩ニ、南博、川島武宣諸氏の学問的検討に対して深く敬意と感謝を表明するしだいである。

 1951年7月

                    社会思想研究会    土 屋  清


世渡りの術を磨こう。

2010-03-02 16:37:36 | ブログ

タイトル----世渡りの術を磨こう。 第385号 22.03.02(火)

 拙著「文武両道」『学問と武道のすすめ』 第40号より----

 人は須(すべから)く事上(じしょう)に在って磨くべく、方(まさ)に立ち住(とどま)らん。方(まさに能(よ)く静(せい)にも亦(また)(さだ)まり、動(どう)にも亦定まらん、と。『伝習録』

 人はすべてにおいて事のないのを求めるべきではなく、物事の発生によってどのように処理するかなど、処世(世渡り)の術(すべ)を磨かなければならない。そうすることによって自然と不動の精神は確立され、何事もない時には心は安らぐし、また事象発生の時にも慌てずに、安定した処置が出来るにちがいあるまい。(訳・筆者)

 我々凡人には大変難しいことではあるが、南洲翁遺訓と併せて、その精神に到達するまで頑張って見たいものです。

 努力目標

 一、聖賢の書を読みましょう。わからない時は何回も読みましょう。私はそのようにしています。

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 語録   人生を謳歌しよう。   「人の道」を踏み外さないで。

 テ-マ 学び続ける

 何事も一朝一夕に出来るものではない。ただ、一心にコツコツとやり続けることである。自分の存在を自分で立証するために、そして人様のお役にも立つようにと。

 機械文明、メディア文明に翻弄されない、どっしりとした自分を創ろう。その為には、読み・書き・聞く(人の話や自分で良書を吹き込んだテ-プでもよし)を繰り返し、確固たる自分を構築しよう。

 人が何と言おうが、思おうが、気にする必要はない。伸びるためにただ実践あるのみである。が、通常言う「点とり虫」であってはならない。共存共栄のバランス感覚がなくてはなるまい。

 このブログは昨日少しだけ書き、今朝続けて書きました。そして保存しようとしたら、パッと消えてなくなりました。朝から確定申告の書類作成をし、夕刻再度書きなおしました。