第2195号 26.12.31(水)
.
剣は一人の敵、学ぶに足らず。『史記』(項羽紀)
.
剣術は一人の相手となるに止まる技術であるから学ぶに足らぬ。むしろ万人の敵を学ぶべし。640
.
【コメント】今朝のBSテレビで『史記』について放映してくれました。永年漢籍を拝読してきたお蔭で、登場人物がわかり、楽しいでしたが時間がないので途中でやめました。劉備などの小説は中学生の頃読んだ記憶があります。
.
冒頭書いた「剣」は、私どもが修行している「拳」にも通用することです。だから門下生に「空手道修行」によって身体を鍛え、他人様に親切にし、学問に没頭せよと話しています。しかし、今の私みたいに終日楽しんで学問をするようになるには、相当時間がかかると思います。
.
私自身、自分を客観視し、よくもこんな人間になったものだと思っています。一流の人は死ぬまで学び続けるということを聞いたことがありますが、最下位・五流の私でも学びつづけているのです。
.
たまたま西郷隆盛の言葉とされる『南洲翁遺訓』との出会いのお蔭で荘内の人々知ることができました。その風土・荘内の学風、人物を見習い人生に挑んで欲しいのです。昨夜21歳のボクサーが勝利しましたが、人生を長期的に展望するならば、漢籍を学ぶに如かずと思っています。
.
私の所に修行に来る門下生にいろいろ教えて上げたいと思っているのです。私の域に来るまでには年輪が必要だからです。先に亡くなった菅原文太氏が「戦争はしてはならない」と演説していたのが放映されましたが、戦争をしたいという人は、ごく特定の人を除いていないだろうと思います。
.
人々が住んでいる所は、その國に住んでいる人々のものであると思います。戦争をしてはなりませんが、防衛は必要なのです。
--------------
『大学味講』(第33回)
.
(2) 八条目の実践過程においては、「格物」「致知」が最初の項目になるのであるから、まず之について探求することと致しましょう。
「格物」「致知」とは、わかりやすくいえば、その事物について研究した正しい知を得て、それを行うことでありますが、このことについては大学の本文にも解説がありませんので、ここで少しく詳しく講究することと致したぃと存じます。
--------------
『論語』(第133)
.
子曰はく、祝駝の侫ありて而して宋朝の美あらずんば、難いかな、今の世に免れんこと。
.
孔子がいうには、祝駝のように弁舌によって事を処理する能力があり、宋朝のような美貌だけが幅を利かせたら、当世のような衰乱のときには、危難を免れることは困難である。
-----------
『農士道』(第17回)
.
而して第三の其の國の傳統文化の保持培養といふ點に就ては、今後の日本農村の使命より見て特に探究すべき點でもあるので一言したいと思ふ。一體何れの國に於ても、都市は発達すればするほど国際化せんとする傾向あるに對して、農村は其國の傳統文化を永く保持培養する機能を有つものである。
.
従って明治大正時代の如く、日本が欧米文化の模倣移入時代ならば、文化的に見て、農村の存在ということは大した意義もなかったであろうが、今日の如く日本が東洋の指導的地位を確保し、愈々其の事に當らねばならぬ時に至っては、日本的傳統の保持者としての日本農村の使命は甚だ重いことを痛感せねばならぬ。
-------------
短歌
.
年も暮れ 明日新しき 年になる
今年に増して 学ぶ決意で 7023
-------------.
荘内南洲会の先生方、この一年、何かとお導き賜りまして、誠に有り難う存じました。平成22年に発生した『南洲翁遺訓』改竄事件については、12月11日、鹿児島市議会、県議会で、不届きな首謀者を糾弾する質疑応答がなされました。
.
その為に奔走し、体調を崩し黄泉路に旅立った荘内南洲会前理事長・小野寺先生も事の経緯をみていることと思います。当時はご自宅からも何回もお電話を戴きました。
.
人が何をしようと自由ですが、歴史的に定着した事実を名誉欲のために社会を混乱させるのは断じて容認できません。多分、厳しい天の成敗がなされることでしょう。
.
荘内南洲会の先生方に比べ、学問の世界においても未熟なものをさらけ出して恥じをかいていますが、誠心誠意事に臨んでいるということを御理解頂ければと存じます。
.
来る年も今年同様、お導きたまわりたく存じ、平成26年最後のブログでのご挨拶とさせて頂きます。この一年、誠に有り難う存じました。
.
剣は一人の敵、学ぶに足らず。『史記』(項羽紀)
.
剣術は一人の相手となるに止まる技術であるから学ぶに足らぬ。むしろ万人の敵を学ぶべし。640
.
【コメント】今朝のBSテレビで『史記』について放映してくれました。永年漢籍を拝読してきたお蔭で、登場人物がわかり、楽しいでしたが時間がないので途中でやめました。劉備などの小説は中学生の頃読んだ記憶があります。
.
冒頭書いた「剣」は、私どもが修行している「拳」にも通用することです。だから門下生に「空手道修行」によって身体を鍛え、他人様に親切にし、学問に没頭せよと話しています。しかし、今の私みたいに終日楽しんで学問をするようになるには、相当時間がかかると思います。
.
私自身、自分を客観視し、よくもこんな人間になったものだと思っています。一流の人は死ぬまで学び続けるということを聞いたことがありますが、最下位・五流の私でも学びつづけているのです。
.
たまたま西郷隆盛の言葉とされる『南洲翁遺訓』との出会いのお蔭で荘内の人々知ることができました。その風土・荘内の学風、人物を見習い人生に挑んで欲しいのです。昨夜21歳のボクサーが勝利しましたが、人生を長期的に展望するならば、漢籍を学ぶに如かずと思っています。
.
私の所に修行に来る門下生にいろいろ教えて上げたいと思っているのです。私の域に来るまでには年輪が必要だからです。先に亡くなった菅原文太氏が「戦争はしてはならない」と演説していたのが放映されましたが、戦争をしたいという人は、ごく特定の人を除いていないだろうと思います。
.
人々が住んでいる所は、その國に住んでいる人々のものであると思います。戦争をしてはなりませんが、防衛は必要なのです。
--------------
『大学味講』(第33回)
.
(2) 八条目の実践過程においては、「格物」「致知」が最初の項目になるのであるから、まず之について探求することと致しましょう。
「格物」「致知」とは、わかりやすくいえば、その事物について研究した正しい知を得て、それを行うことでありますが、このことについては大学の本文にも解説がありませんので、ここで少しく詳しく講究することと致したぃと存じます。
--------------
『論語』(第133)
.
子曰はく、祝駝の侫ありて而して宋朝の美あらずんば、難いかな、今の世に免れんこと。
.
孔子がいうには、祝駝のように弁舌によって事を処理する能力があり、宋朝のような美貌だけが幅を利かせたら、当世のような衰乱のときには、危難を免れることは困難である。
-----------
『農士道』(第17回)
.
而して第三の其の國の傳統文化の保持培養といふ點に就ては、今後の日本農村の使命より見て特に探究すべき點でもあるので一言したいと思ふ。一體何れの國に於ても、都市は発達すればするほど国際化せんとする傾向あるに對して、農村は其國の傳統文化を永く保持培養する機能を有つものである。
.
従って明治大正時代の如く、日本が欧米文化の模倣移入時代ならば、文化的に見て、農村の存在ということは大した意義もなかったであろうが、今日の如く日本が東洋の指導的地位を確保し、愈々其の事に當らねばならぬ時に至っては、日本的傳統の保持者としての日本農村の使命は甚だ重いことを痛感せねばならぬ。
-------------
短歌
.
年も暮れ 明日新しき 年になる
今年に増して 学ぶ決意で 7023
-------------.
荘内南洲会の先生方、この一年、何かとお導き賜りまして、誠に有り難う存じました。平成22年に発生した『南洲翁遺訓』改竄事件については、12月11日、鹿児島市議会、県議会で、不届きな首謀者を糾弾する質疑応答がなされました。
.
その為に奔走し、体調を崩し黄泉路に旅立った荘内南洲会前理事長・小野寺先生も事の経緯をみていることと思います。当時はご自宅からも何回もお電話を戴きました。
.
人が何をしようと自由ですが、歴史的に定着した事実を名誉欲のために社会を混乱させるのは断じて容認できません。多分、厳しい天の成敗がなされることでしょう。
.
荘内南洲会の先生方に比べ、学問の世界においても未熟なものをさらけ出して恥じをかいていますが、誠心誠意事に臨んでいるということを御理解頂ければと存じます。
.
来る年も今年同様、お導きたまわりたく存じ、平成26年最後のブログでのご挨拶とさせて頂きます。この一年、誠に有り難う存じました。