味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

朕、今、近代の人主の善悪を見て

2020-07-04 14:23:28 | ブログ
第4185号 02.07.04(土)

朕、今、近代の人主の善悪を見て、以て身の誡めと為さんと欲す。故に公等をして之を修めしめ、遂に能く五代の史を成す。深く朕が懐に副ふ、極めて嘉尚す可し、と。是に於て、進級班賜、各々差降有り。564

我は今、近世の人主の善悪を見て、自身の戒めとしようと思う。それゆえ、公等にこれを編集させ、ついに五代の歴史を完成することができた。それは、深く我の心にかなうもので、非常にほめ貴ぶべきことである」と。そこで、階級を進め、賜物をくださることが、人によって差があった。565

 【コメント】人の善悪を見て、自身の戒めとすることは良い事だと思います。
 このブログを書き始めて20年なるのですが、いろいろ書いているので、デスクの領域がひっ迫しているとのメツセージが出てきます。そのため、今の所ブログを最小限にしたいと思います。

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隋の煬帝は、志、悪を隠すに在り

2020-07-03 11:48:56 | ブログ
第4184号 02.07.03(金)

隋の煬帝は、志、悪を隠すに在り。日に學を好み天下の学士を招集すと雖も、全く禮待せず。竟に歴代の一史も修め得ること能はず、數百年の事、殆ど將に泯絶せんとす。『貞観政要』564

隋の煬帝は、その志は自分の悪を隠すことにあり、日々學を学んで天下の学士を招き集めたけれども、全く礼遇することをしなかった。結局、歴代のうちの一代の史すら編集することができず、〔そのため、隋以前の〕数百年の事は、ほとんど滅びうせようとしている。564

 【コメント】人を集め事を成そうとしたい時は、その人々を礼遇しなければならないと思います。自分だけの利得を考えたら組織する人々は離散するでしょう。

 それも人々を籠絡するようなことをしてはいけません。

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古典のおしえ十三ー2

『管子』は、<有道者は、能く患いを未だ形われざるに備う>と教えています。「道をおさめた人は、世の憂患がいまだ形に現われない先に防止の準備をする」というのです。備えあれば゜患えなし(『書経』)という言葉もあります。事前の準備をするということが大切というのです。勉強もそうだと思います。

※自らを磨いて、人様のために天に負けない力を与えてあげましょう。

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今日のひと言「言葉遣い」

 昨日問題を起こしたとして、タレントの女の子が紹介されました。その女の子の言葉を聞いて愕然としました。木下優樹菜32歳の女の言葉は「スゲーナ」という汚い言葉でした。こういう風潮は吉本興行の影響でしょうか。

 事務所からの弁明の言葉は一応は聴きやすい言葉ですが、日常的に美しい言葉を遣ってほしいものです。それは多くの子供たちも真似をするからです。

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百人一首 85

夜もすがら 物思ふころは 明けやらぬ
      閨のひまさへ つれなかりけり【俊恵法師】

一晩中、恋人のつれなさを恨んで物思いに沈んでいるこのごろは、なかなか夜が明けてくれない、その寝室の戸のすき間までも(夜明けのひかりがさしこまず)無情に感ぜられることですよ。

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『善の研究』第526回

 余がかつて述べたように、実在は精神的であって我々の精神はその一小部分にすぎないとすれば、我々が自己の小意識を破って一大精神を感得するのは毫も怪しむべき理由がない。我々の小意識の範囲を固執するのがかえって迷であるかも知れぬ。偉人には必ず右のように常人より一層深遠なる心霊的経験がなければならぬと思う。

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宗等、貞観十年を以て、周齊梁陳隋

2020-07-02 12:05:40 | ブログ
第4183号 02.07.02(木)

宗等、貞観十年を以て、周齊梁陳隋等の五代の史を撰成して奏上す。563
太宗、之を勞して曰く、良史は善悪必ず書し、懲勧と為すに足る。秦の始皇は奢侈度無く、志、悪を隠すに在り。書を焚き儒を坑し、用を談者の口をとざす。564


舎人の許敬宗らが、貞観十年に、周・斉・梁・陳・隋等の五代の歴史を作り上げて奏上した。
 太宗はこれをねぎらって言われた、「良い歴史書は善も悪も必ず〔隠さずに〕書いているから、悪をこらし善を勧めるのに役立つことができる。秦の始皇は、ぜいたくに限度がなく、その志は自分の悪行を隠すことにあり、書籍を焚き儒者を生き埋めにして、談論者の口を閉ざした。564


 【コメント】「どのような事情があれ、書籍を焚き儒者を生き埋め」にするようなことがあってはなりません。

 日々を治めるためには、いろいろな事情がありますが、誠心誠意事を進めることが大事だと思います。

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古典のおしえ十三ー1

『墨子』は、<天に法るに若くは莫し>と教えています。「政治を行う道は天にのっとるのがいちばんである。天は公平であり、万物を愛育する」この天の行いのように政治を治めれば、間違いはく、人々からも幾久しく敬慕の念をほしいままにするでありましょう。これは、ひとり政治だけでなく、人生もそのように歩けば大きな間違いはないと思います。

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百人一首 84

ながらへば またこの頃や しのばれむ
      憂しと見し世ぞ 今は恋しき【藤原清輔朝臣】

 もし生き永らえたならば、つらいことの多い今この頃がなつかしくしのばれるであろうか。あのつらかった昔が、今では恋しく思われるよ。

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『善の研究』第525回

 その外、宗教的神秘家のかかる経験を挙げれば限もないのである。或はかかる現象を以て尽く病的となすかも知らぬがその果して病的なるか否かは合理的なるか否かに由って定まってくる。233

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祇だ、梁の武帝父子、及び陳の後主

2020-07-01 13:38:22 | ブログ
第4182号 02.07.01(水)

祇だ、梁の武帝父子、及び陳の後主・隋の煬帝の如き、亦、大いに文集有り。而れども為す所多く不法にして、宗社、皆、須臾に覆滅せり。凡そ人主為るは惟だ徳化に在り。何ぞ必ずしも文章を事とするを要せんや、と。竟に許さず。『貞観政要』562

ただ、梁の武帝とその子の簡文帝および陳の後主・隋の煬帝の如きは、大部の文章があるが、その行うところは不法が多く、国家はたちまちに滅亡した。すべて人主というものは、ただ徳化を行うことが大切である。どうして文章を必要としょうや」と。とうとう許さなかった。

 【コメント】