タイトル----大徳は官せず。第2105号 26.09.30(火)
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大徳は官せず。『礼記』
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大徳、すなわち道徳の完成した者は、一つの官の仕事だけにとらわれるものではない。物事の根本を考え、根本のことにつとめるから応用は広い。
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【コメント】
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大徳を構築すべく私どもも精進したいものです。人間に完成ということはあり得ないと思います。敢えて申し上げるならば、完成した人とは、連日私が紹介している西郷南洲翁、菅臥牛翁という英明なる人を言うのだと思います。
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『臥牛先生遺教抄』 (第44回)
.四十四、予小鳥を飼いて生餌雑魚の串を削りながら仁の心を悟りたり。予雑魚は大好きなり。然るに小鳥一羽も殺してならぬとの心入り強ければ、自分の口をも忘れて小鳥に与うるなり。然らば上に立つ者人民一人たりとも餓死させては済まぬとの心掛けあれば、色々の方法従って出すべきなり。学問するもその理にて、是非聖賢にならずは済まぬとの心掛けあれば、自然に何事も分別出来得るなり。その心掛けを次にしては、何程人に問い求むるも詮のなきものなり。仁も心掛くれば行わるるなり。然れども容易のものにあらずと見え、孔子も仁に至りては、たやすく人に許し給わぬなり。
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『論語』44
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林放礼の本を問う。子曰はく、大なる哉問ひや。礼は其の奢らんよりは寧ろ倹せよ。喪は其の易めんよりは寧ろ戚せよ。
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【訳】 林放が礼の根本義をおたづねした。
①孔子が言うには、これは大したお尋ねだ。冠婚の如き吉礼は、金をかけるよりも倹約ぐらいがよい。
②葬祭の如き凶礼は、行き届くよりも哀悼の気持ちが大切である。
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穂積重遠氏は、明治末期から大正にかけてはバカバカしく大げさであり、今日では粗略過ぎると解説していますが、要は心の問題、如何に懇ろにするかという事が大事だと私は思います。
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短歌の紹介
吉凶のお祭りごとは真心が
あること肝要趣旨大切に 6929 博庵語録
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大徳は官せず。『礼記』
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大徳、すなわち道徳の完成した者は、一つの官の仕事だけにとらわれるものではない。物事の根本を考え、根本のことにつとめるから応用は広い。
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【コメント】
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大徳を構築すべく私どもも精進したいものです。人間に完成ということはあり得ないと思います。敢えて申し上げるならば、完成した人とは、連日私が紹介している西郷南洲翁、菅臥牛翁という英明なる人を言うのだと思います。
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『臥牛先生遺教抄』 (第44回)
.四十四、予小鳥を飼いて生餌雑魚の串を削りながら仁の心を悟りたり。予雑魚は大好きなり。然るに小鳥一羽も殺してならぬとの心入り強ければ、自分の口をも忘れて小鳥に与うるなり。然らば上に立つ者人民一人たりとも餓死させては済まぬとの心掛けあれば、色々の方法従って出すべきなり。学問するもその理にて、是非聖賢にならずは済まぬとの心掛けあれば、自然に何事も分別出来得るなり。その心掛けを次にしては、何程人に問い求むるも詮のなきものなり。仁も心掛くれば行わるるなり。然れども容易のものにあらずと見え、孔子も仁に至りては、たやすく人に許し給わぬなり。
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『論語』44
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林放礼の本を問う。子曰はく、大なる哉問ひや。礼は其の奢らんよりは寧ろ倹せよ。喪は其の易めんよりは寧ろ戚せよ。
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【訳】 林放が礼の根本義をおたづねした。
①孔子が言うには、これは大したお尋ねだ。冠婚の如き吉礼は、金をかけるよりも倹約ぐらいがよい。
②葬祭の如き凶礼は、行き届くよりも哀悼の気持ちが大切である。
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穂積重遠氏は、明治末期から大正にかけてはバカバカしく大げさであり、今日では粗略過ぎると解説していますが、要は心の問題、如何に懇ろにするかという事が大事だと私は思います。
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短歌の紹介
吉凶のお祭りごとは真心が
あること肝要趣旨大切に 6929 博庵語録