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「助けて!」と「救急車!」

2017年10月17日 | 両親に感謝

トッシーです。今日もありがとうございます。

前回のブログで紹介した動画、いかがでしたか? トッシーは、何度も見てしまいました。そして、見ているうちに、また別のことを考えていました。

この動画は、空港という大勢の人が行き交う場所でのシーンですね。ここでは、空港には珍しく二人の若者がピアノを弾いて、美しいメロディーを奏でています。
注目したいのは、その場を通り過ぎる人々の反応です。時間もあるのか、じっくり聞いている人。急いでいるのか、振り向いたものの直ぐに前に進む人。聞きたいけれども時間がないのか、二人を見ながら通過する人。まったく関係なく、そばにいてもただ立って他を見ている人など、実に様々だということが分かります。
つまり、同じ光景を目にしても、その反応は人それぞれいくつかのパターンに分かれるということですね。

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 たとえば、あなたが野外コンサートに行って夏の午後を過ごしていると想像してください。コンサートが終わり、人々が帰りはじめたとき、あなたは腕に少し痺れを感じますが、大したことはないだろうと、気にも留めません。しかし、人の流れに沿って、少し離れたところにある駐車場の方に歩いて行くとき、痺れの範囲が手先や顔の片側にまで広がっていくのを感じます。どうしたらいいか分からなくなって、とにかく少し休もうと、木によりかかって座ることにします。すぐに、あなたは、自分の身体の具合が急激に悪くなっていることに気づきます。座ってみても、全然よくならないのです。それどころか、筋肉のコントロールや調節がうまくできなくなっており、口と舌を動かして喋るのも難しくなりはじめています。立ち上がろうとしますが、それもできません。恐ろしい考えが、頭のなかを駆け巡ります。「大変だ、発作が起きたんだ!」。何人もの人がそばを通り過ぎて行きますが、こちらに注意を向ける人はほとんどいません。ごくまれに、あなたが変な様子で木にもたれてへたりこんでいることや、表情がおかしいことに気づく人もいますが、そうした人も、周囲の人の反応を確かめ、誰も何の関心も示していないことを見て取ると、問題はないのだろうと納得してしまい、立ち止まってくれません。
 このような苦境に陥ったとしたら、援助が受けられそうもない状況を打開するために、あなたに何ができるでしょうか。

    ロバート・B・チャルディーニ著「影響力の武器 第3版 説得の秘訣」より

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この本には、人の態度や行動を変化させる心理的な力について、科学的知識に基づいて書かれています。ここには、大都市で大勢の通行人が通る中で、30分間暴行を受け死亡するという事件がなぜ起こるのか、それも通行人が少数の場合には助ける人が出て来るのに、大勢の場合には傍観されるという、なかなか理解されにくいことも実際に起こることが、実験等で証明されていると書かれています。

で、つい先日この部分を読んだ時に、脳出血で倒れた時のことを思い出していました。そして、あの動画を今日改めて見て、大勢の人が通る場所での人の取る行動について、面白いな~と思って見ていたのです。
もしあの時、トッシーを見ても、誰からも助けを求めている人だと思われなかったら・・・と思うと、小さな叫び声に応えて声をかけていただいたトッシーは、本当にラッキーでした。


「助けて!」 と「救急車!」

大勢の人が傍を通っていても、この人は助ける人ではない、または誰かが助けるだろうと思われてしまえば、いつまでも放っておかれる・・・。
そんなことが説明されていたこの本には、それを防ぐ対策が紹介されていますが、実はこれ、トッシーがあの時にやっていたことと同じようなことだったんです。
トッシーがやったことは・・・。
「助けて」と叫んで、緊急に援助を求めていることを明確に伝えたこと。そして、
「救急車」と言って、自分が何をして欲しいかをハッキリ伝えたことの二つでした。 
意識も薄れる中、かろうじて絞り出したこの二つの言葉で、トッシーの命が救われたといえそうです。

 

経験したことがない、恐ろしさいっぱいの不安の中で口にした、「助けて!」と「救急車!」の二つの言葉。
この本を読んで、今更ながら、両親はじめ、多くの方に護られていることを感じずにはおられません。
本当に、感謝ですね~。ついてますね~。

トッシーで~す。今日もありがとうございま~す。

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