JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

男二人の心意気

2009年06月24日 | d-f

昨日は久しぶりに青空が戻ってきたかと思ったら、暑いのなんのって、急激な温度変化が身に応える年齢になってきたんですから、ちょっと天気の神様も考えてくれればいいのにねぇ、しかも変に忙しくて、貧乏暇無し、しばらくお酒を飲みに行く暇もありません・・・・でした。(笑)(いやいや、そう言いながらも先週の水曜日も先々週の水曜日も、S君といっしょだったような・・・)
今日もMさんのお店のヘルプは入っていますが、明日は年休が取れましたので、ヘルプを終えた後、いそいそと出掛けようかと思っています。

以前、そのMさんのお店に、中国人の留学生とミヤンマー人の留学生が、アルバイトをしているというお話をしたかと思います。
今日はそのうちの一人、ミヤンマー人の頑張っている若者を紹介したいと思います。

彼の名前は、アウン・カイン・ソー君。アルバイトをしながら大学に通い、この春に無事卒業、その後も卒業校の研修生として勉強を続けています。
彼の実家は、ミヤンマー国内では裕福な家庭らしいのですが(日本に留学できるくらいですから)、日本での生活費等々は自らアルバイトをして稼いでいて、Mさんのお店の深夜アルバイトの他に、居酒屋のアルバイトもこなし、さらに勉強と、すでに自立してしまいましたが、10年前なら我が息子に爪の垢でもなめさせてやれば良かったと思うほど、濃密な毎日を過ごしています。

その彼が、アルバイト先の居酒屋主人キンちゃん(私も古くからの知り合いなのですが、キンちゃんは通称で、名前にキンの字は一切入っていません。本名は正木聡。笑)に、
「家族旅行を兼ねて、アウンの国、ミヤンマーに行けるかなぁ?」
てなこと言われ、案内役を兼ねて帰国したのが昨年の10月でした。

その時、彼の生まれ故郷、ザガイン州インザ村にも行ったそうなんですが、
「ここが、中学校です。」とアウン
「???????」
現状を見てキンちゃんはビックリしたそうで、
というのも、案内されたその場所には、それらしき建物はなく、そこらにあるような木を柱に、そこらの葉っぱを屋根にした、壁も床もない掘っ立て小屋のような代物。
「雨が降ると授業は中断です。」
「こんなんじゃ、勉強もへったくれもねぇだろ」

よく注視してみると、その掘っ立て小屋の隣には、大きな建物の基礎があったんだそうで
「これなに?」
「中学校を建てるのに造った基礎です。ここまでは造っても、その後がずっと進まないんです。それが、ミヤンマーの現状です。」
「・・・・・・・アウン、こりゃなんとかせにゃいかんぜよ!」(何処の出身じゃい)

と、まぁそんないきさつで、帰国した彼らは、何らかの支援が出来ないものかといろいろ考えました。(キンちゃんは昔から熱い男ですから)
「一校を建設するのに必要な金額は日本円で約600万、一人がこれを支援しても意味がない、ミヤンマーの現状をみんなに知ってもらいつつ協力を願って、アウン自身が二国の架け橋になるくらいの活動をすることは出来ないもんだろうか」
いやぁ、普通はここで「無理、無理」で終わってしまいますよね。
ところが「やるだけやってみよう!」と募金活動を始めることにしたのです。

キンちゃんの居酒屋はもちろん、加盟居酒屋チェーン、市内飲食店にも募金箱を設置して、すでに善意のお金45万円が集まったそうです。
一昨日は地方紙にも大きく取り上げられました。チラシも作りました。
彼らは「来年の3月までに600万円を集めるぞ!」を目標に、さらなる善意の広がりを目指しています。

どうか、賛同していただける方がいらっしゃいましたら、彼らに連絡をして上げてください。(上のチラシをクリックすると、大きな画面で見られます。そこに連絡先が書かれています。)
金額じゃないんです、アウンとキンちゃんのその心意気を感じていただき、ぜひとも応援していただきたいのです。
そして、アウン・サン・スー・チーさん、軍事政権、お坊さん、ビルマの竪琴、だけじゃなく、ミヤンマーという国をもっと理解するのも悪くないんじゃありませんかね。

さて、今日の一枚は、アート・ファーマーです。

じつは今、車のCDプレーヤーに入っているのがこのアルバムでして、案の定、もう3日も入れっぱなし、つまり、出し入れが面倒なんですね。(おかげさまで、携帯プレーヤーの音源を車内でも聴けるように改造はしたんですけど、だからなおさらです。)

参加ミュージシャンが「おー」って方ばかりですが、正直、70年代のこの時期というと、みなさんかなり暇であったのではないか、なんて余計な詮索したりして・・・・
2曲目はファーマーとハンプトン・ホーズのディオ、5曲目はファーマーのワン・ホーン、シェリー・マンは4,6曲のみ、アート・ペッパーは2,5以外といった構成になっています。

どうしても、70年代中盤以降の録音というと、聴くのに力が入らない私ですが、「車の中で聴くのには、じつに良いのではないかなぁ」なんて思っている一枚です。(だから、3日も入れっぱなしなんですけど、笑)
つまり、悪く言えば「聴き流しても良いかなぁ」という一枚とも言えるわけでして、いや、この頃のファーマーっぽいアルバムと言ってしまえば、まさにそんな一枚かな・・・なんて思っています。
じつに、聴きやすいアルバムです。(言い方にトゲがある?)

ON THE ROAD / ART FARMER
1976年7月26,28日、8月16日録音
ART FARMER(flh) ART PEPPER(as) HAMPTON HAWES(p) RAY BROWN(b) STEVE ELLINGTON, SHELLY MANNE(ds)

1.DOWNWIND
2.MY FUNNY VALENTINE
3.NAMELY YOU
4.WHAT AM I HERE FOR ?
5.I CAN'T GET STARTED
6.WILL YOU STILL BE MINE ?