JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

努力こそが天才を生む

2009年06月13日 | p-r

忙しいことは良いこと?金無し暇無し・・・・・とか言いつつその間しっかり一日は飲みに出かけてるんですけどね。(笑)
またまたS君とバカをやって来たお話はまたの機会として、こうしてPCの前にゆっくりと腰を下ろしたのは久しぶりのような気がします。

その間、梅雨入りもしましたし、世の中では、殺した殺されたとなんとも聞きたくもない事件があいかわらず多い、鳩が二羽でどうのこうので一羽は辞任、ラブホの休憩料二千円がじつはお布施、母は大好きな江口洋介が鎖骨を折ったと心配し・・・・まぁいろんな事が起こっています。

そんな中、明るい話題もあることにホッとしますよね。サッカー日本代表のW盃出場決定といったニュースはもちろん、なんといっても辻井伸行さんのバン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝のニュース、これですよ、これは特に嬉しいニュースでした。

クラシックピアノはほとんど聴かない私がなんやかや言うべき事ではありませんが、聞くところによれば、ここ何十年は決勝の舞台にすら日本人は立てなかったコンクールなんでしょ、その舞台で神業と称されての優勝ですよ、凄いですよねぇ。
私は無信仰、無神論者ですが「努力さえすれば、全てに神は平等である」という言葉を信じてしまいそうになります。

いかに障害があろうとも、それを補うほどの能力が何処かにあって、努力すればそれが開花する、私みたいに健常者でありながら、今こうして不満とやりきれぬ思いのまま漫然と生きているのは、誰のせいでもない、努力しなかった自分自身のせいなんだなぁとあらためて痛感させられます。
きっと並大抵の努力ではなかったでしょうに、それを楽しかったと言う辻井さん、素晴らしいの一言ですよね。
そして、日本が、もっともっと、こういった才能を持つ若者を育てる、維持できる環境をもった国であって欲しいとも願うのであります。
特に音楽や絵画、演劇、ダンスなんて分野は、一部を除いて、西洋のそれとは比べものにならない貧素なバックアップ体制だと私などは不満を持っているのですよ。
「漫画博物館なんて作るんじゃなくて、活動支援とか、人材育成とか、そういったものに金を使えんもんですかねぇ」
「これこれ」
だって、『お金がない』っていうのも立派な障害になるというのはいかがなものかなんて思いません?

まっそんな批判めいたことばかり言っていてもしかたありません。今の私に必要なのはマイブームの「筋肉痛にも負けずに自転車運動を続ける」これであります。辻井さんほどの努力は私には不可能ですから、せめて暑くなっても頑張るくらいはしないとね。
梅雨だというのに雨らしい雨は梅雨入りのその日だけ、明日も天気はもちそうですし「目標5k減に向けて、ガンバルドウ!努力あるのみ!」

おっとここで、同じクラシック・ピアノがらみで、コンサートのご案内です。
過去何度かここでも紹介させていただいいておりますが、知人Oが招聘企画するクラシック・コンサート、今回は小菅優さんのピアノです。


写真をクリックするとコンサート案内が出ます。

クラシック・ピアノに疎い私としましては、小菅優さんがどれほどのピアニストであるか、「ごめんなさい」知りませんでした。
今回の辻井さんの件でクラッシック・ピアノには、新たな関心を抱く方も増えるのかもしれませんが、なにしろそういったミュージシャンに触れる機会があまりに少なすぎます。
いやいや、批判など言えやしませんかね。私自身、日本のクラシック界の現状やそこで活躍するミュージシャンの演奏も情報もほとんど知らないわけで、これは知ろうとしないから、聴こうとしないから、つまり「与えられなくとも取りに行く姿勢」の欠如が興味を半減しているということ、与えられるものばかりに頼るから偏るんですよね。
まっ反省はともかく、その道ではじつに名の通った若手ピアニストなんだそうで(知ってる方には怒られますね)、たしかにざっとプロフィールを見ただけでも、もうすでにベテランなみの経験と実績を国内外であげていらっしゃいます。(詳しくはこちらのオフィシャルサイトをどうぞ)

私も良い機会なのでクラシック・ピアノに触れてみようと思っています。
ぜひ、興味のある方、お近くの方は、お問い合わせの上、10月5日、聴きにいらしてみて下さいね。

さて、今日の一枚は、バド・パウエルです。

私にとって最初に強いインパクトと興味を与えてくれたピアニストといえば、セロニアス・モンクとバド、この二人でした。
考えてみれば天才バドも、7才でリストやドビッシーを弾いていたという、あの技巧を生んだ根本はクラシック・ピアノにあったわけで、それ以降「何事も取り入れ我がものにする」この姿勢が天才を育てたのでありますよね。
そしてまた、こういった天才がどうしても精神的疾患を患うというのも、その凡人にはない多感な感性のせいなのでしょう。
そう考えれば、今日は当たり、明日ははずれ、そんな晩年のバド、そこにこそ天才たらんところがあるとも言えるわけですよ。

いづれにしても、ヨーロッパでの最後の録音と言われている今日の一枚も、けして冴え渡る天才の演奏とは言い難いと思います。唸り声はいつにも増し激しいし、ヨレヨレさはおおいに出ているし(笑)、でもね、それでも私のバドはバドなんであります。
フランシス・ボードラのノルマンディーの別荘におけるポータブル・レコーダーによる私的録音が音源ですから、状態もけして良いとは言えませんが、リラックスして楽しそうに演奏するバド、私はこの時点での彼らしい演奏を聴ければ満足なんであります。(笑)

「それでもねぇ」とおっしゃる方は、ジョニー・グリフィンのアルバムだと思って聴いてみても・・・・これは邪道ですね。

まっ、すでに当たりもはずれも無いバド・パウエル、それはそれで良いじゃありませんか。

HOT HOUSE / BUD POWELL
1964年8月録音
BUD POWELL(p) JOHNNY GRIFFIN(ts) GUY HAYAT(bs) JACQUES GERVAIS(ds)

1.STRAIGHT NO CHASER
2.SALT PEANUTS
3.MOVE
4.BEAN AND THE BOYS
5.WEE
6.52nd STREET
7.HOT HOUSE