JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

アンテナ無しで見えるもの

2005年12月25日 | a-c

先日、ニュースを見ようとテレビをつけたら、何かおかしい?
「なんだぁ?中継局が寒さでおかしくなったかあ?」
違いました、強風でアンテナが折れてしまっていたのであります。
私の住んでいるこの地域は、ひじょうに特種な地域で、地上波放送が民放地方局4局、民放キー局5局、それにNHKも地方局、中央局がそれぞれ受信できます。
(そのかわり、アンテナ3本が必要なんですけどね)

今回、折れてしまったのは、民放キー局、NHK中央局を受信するアンテナ、ですから、見えなくなってもさしあたっての不便はありません。
それでも、
「今日、12チャンで観たいのがあるのになあ、でも電気屋さん頼むと、5,6万取られるんだってさ」などというプレッシャーをかけるヤツがいるんです、我が家には。
(「何言ってやがんだい、そんな番組いつもは見ないくせに」)
「はいはい、わかりました。日曜日にわたくしが、わ・た・く・し・が、修理いたします。」

というわけで、今日は、近くのホームセンターで材料を買い、いざ屋根の上に
「本当に大丈夫なの?電気屋さん頼んだほうがいいんじゃないの」
(「なに~~~?値段が高いからと言ったのは誰だ~~~~~あ!俺は高所恐怖症だぞ!!!!?」)
「大丈夫だよ、こんくらい」

屋根の上から
「みえるかア~~~~!?、映りは大丈夫かあ~~~!?」
と大声を上げながら、それでもなんとか修理成功、誰もほめてはくれませんでしたが、心地よい風が「よしよし」と頬をなでてくれました。

高所恐怖症のわりには、修理が終わってほっとまわりを見渡すと、とてもいい眺め、遠くから子供達の笑い声も聞こえてきます。
アンテナなんか無くても見えるこの風景に、なんかとても平和な気分、
「暮れの忙しさなんて、勝手に忙しい忙しいって思ってるだけなのかも知れない、うん、勘違いだ」そう思える一瞬でした。

片付けを終え、コーヒーを入れ、
「さて、何を聴こうか? こんな時は、ちょっと楽しくなる演奏がいいなあ」ということで、かけたのは「THE MEETING」です。
ヨーロッパに拠点をしっかりと持っていた、ケニー・ドリューとデクスター・ゴードン、ジャッキー・マクリーンはゲストという感じだったのでしょうか?「THE SOURCE」と対で出たアルバムですが、A面の2曲なんかジャムっぽい演奏がとても楽しげ、ドリューも70年代とは思えぬ、弾むハード・バッパーって感じのピアノを聴かせてくれます。一仕事を終え、ちょっと幸せな気分になったとき、聴くのにはピッタリの選曲でした。

THE MEETING
1973年7月20日21日録音
JACKIE McLEAN(as) DEXTER GORDON(ts) KENNY DREW(p) NIELS-HENNING φRSTED PEDERSEN(b) ALEX RIEL(ds)
1.ALL CLEAN
2.RUE DE LA HARPE
3.SUNSET
4.ON THE TRAIL