JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

40年前の放送

2005年12月11日 | a-c

                     

午前中はしっかりと晴れわたっていた空が、午後になって雲に覆われ、冷たい風が吹いてきました。
さて、昨日書きましたように「ONE DOWN, ONE UP : LIVE AT THE HALF NOTE」を、今日は堪能いたしました。

最近、未発表録音とか、初ステレオとか多いですが、当たりがあったり、はずれがあったり、それもまぁ仕方のないことです。
ハーフ・ノートでのコルトレーン・カルテットのライブは、以前から「伝説のステージ」(この伝説とか幻の○○というのは、誰が言い始めたものか、山のようにありますが)と噂され、このアルバムのDISC 2に関しては、海賊版を以前に聴いた記憶があります。

この録音は、WABC-FMの「ポートレイト・イン・ジャズ」という番組をそのまま録音したというもの、海賊版は、ラジオ放送をラジカセで録音したような(もちろんカセットではありませんけど)ものでしたので、無茶苦茶な音質でありましたが、今回のものは1/4テープに残されたステレオ録音ということで、海賊版とはやはりわけが違いました。

話は、コロッと変わりますが、こんな番組を毎週金曜日に、しかも中継でやっていたということに、ちょっとビックリしませんか? 今ならとうていスポンサーが付かないでしょうね。

話を戻しましょう、DISC 1に関しては、全くの未発表音源であります。まずはジミー・ギャリソンのソロが流れはじめます。このカルテットがベースソロ(しかもけっこう長い)から始まるなんて事があるのかなぁ?なんて思ったら、やっぱり違いました。
このラジオ放送が始まる20分前から「ONE DOWN, ONE UP」の演奏は始まっていたんですね。だから放送が始まったときは途中のベース・ソロだったというわけ、
途中、電圧が落ちたようにスーッと音量が下がってしまうようなこともありましたが、エルビンとコルトレーンのサシ対決は......いいものを聴かせていただきました。
それにしても、放送前に20分演奏していたということは、この曲、全部で50分ぐらい演奏時間があったということですから、その場にいたら凄かったのでしょうね。

          

残念なのは、「AFRO BLUE」「MY FAVORITE THINGS」が、放送時間の関係から、途中で終わってしまっていること、全ての演奏を聴けたのは、この狭い場所に居合わせたお客さんだけということです.....

「AT THE VILLAGE VANGUARD」、「SELFLESSNESS」の「MY FAVORITE THINGS」あたりがお好きな方、お勧めです。
プレステッジ時代、「BALLADS」あたりがお好きな方、3900円は高い買い物になるかも知れません。

いづれにしても、私は十分に楽しめるアルバムでありました。ただ、2枚連続で聴くとちょっと疲れを感じるかな(歳ですね)、私は途中に「サークル・ワルツ」を挟んで聴きました。(笑)

さて、このラジオ番組を生で楽しんでいたニューヨークの人たちって、どんなふうに聴き入っていたのでしょうか?そして、今はどこでどんな生活を送っておられるのでしょうか?ちょっとそんな事も思ったアルバムでした。

ONE DOWN, ONE UP : LIVE AT THE HALF NOTE
JOHN COLTRANE(ts,ss) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)
DISC 1  1965年3月26日録音
1.introductions & Announcements
2.ONE DOWN, ONE UP
3.Announcements
4.AFRO BLUE
DISC 2  1965年5月7日録音
1.introductions & Announcements
2.SONG OF PRAISE
3.Announcements
4.MY FAVORITE THINGS