JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

冬の香りに

2005年12月03日 | j-l

今日は天気がよいものの寒い一日でした。
朝方母が父の古い知り合いの家に、線香をあげに行きたいと言いだしました。
父の墓の近くのお宅なのでついでに父の墓にもまわりましたが、山の上の市営の墓地は閑散とし、枯葉が舞う音だけが冬近しをささやいていました。
「父ちゃんは、この天気だとゴルフだな」と母
たしかに生前の父であれば、この時期ゴルフ三昧だったに違いありません。
母を知り合いのお宅に送り、
「携帯に電話して、迎えくるから」
なにげに空を見上げると、秋の空はいつの間にか冬の空に色を変え、どこからともなく冬の香りが漂ってきました。

父の墓を参ると、幾分センチ(古い)になるのは、いまだに父に対して劣等感があるのかも知れません。

私の父はごく普通の会社員で、転勤族であったため、私は小学校、中学校とも転校を何度も体験しました。その度に父の仕事を恨んだこともありました。
しかし、結果論ではありますが、息子の出来は今ひとつとしても、家族四人を養い、邸宅とはいえなくとも家を建て、死んだ後も大金は残さなかったものの借金もなく、当たり前ではあったけど当たり前をやり通した、そんな父を偉いと思えるのです。
父の墓を参るたびにその思いは強くなっていきます。年を取ったせいでしょうか。

冬の香りを感じながら、ふとそんなことを考えた一日でした。

この人も、コルトレーンの影を追っていたのでしょうか?
今日の一枚は、エルビン・ジョーンズ「PUTTIN' IT TOGETHER」であります。
ブルーノート初リーダー作、彼のバンドのベースは当初ウイルバー・ウエアーでしたが、コルトレーン・バンドでいっしょだった、ジミー・ギャリソンにかわっています。フォーマットは以前のロリンズと共演したときのもの、サウンド・スタイルはコルトレーンそのものです。以後ブルーノートに残る彼のアルバムはすべてコルトレーン・スタイルであります。
コルトレーンの影を彼はどう見て、どう考えていたのでしょうか。

PUTTIN' IT TOGETHER / ELVIN JONES
1968年4月8日録音
ELVIN JONES(ds) JOE FARRELL(ts,ss,fl) JIMMY GARRISON(b)
1.REZA
2.SWEET LITTLE MAIA
3.KEIKO'S BIRTHDAY MARCH
4.VILLAGE GREENE
5.JAY-REE
6.FOR HEAVEN'S SAKE
7.GINGER BREAD BOY