毎日のできごとの反省

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なぜクマラスワミ女史はスリランカ人か

2015-04-16 16:36:31 | Weblog

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 「慰安婦問題」で国連にクマラスワミ報告を書いたクマラスワミ女史は、スリランカの出身でインターネットを調べたら1953年生まれで、ハーバード大学などの米国の大学で学士号などを取得している。現在はニューヨーク大学教授であり国連で活躍したこともある。スリランカは1948年にセイロンとして英国から独立したから、彼女は英国の支配時代は知らない。

 それにしても、スリランカはインドと共に、英国から過酷な支配を受けたから、彼女のように人権活動家であって、過去の人権問題を告発するなら、まず祖国と隣国の英植民地時代の英国による過酷な支配を告発すべきであろう。小生は、彼女がそうしないで、アジアで独立維持のために唯一戦った日本の「慰安婦問題」の虚偽報告まででっちあげた理由を考えたいのである。

GHQ焚書開封10「地球侵略の主役イギリス」から英国の過酷な支配をざっと見る。インドの紡績産業をつぶすために、紡績工全員の指を切断した。拷問殺害は当たり前、態度が反抗的だという口実だけで投獄あるいは殺された者は、何万何十万か知れない。インド人を徴兵して関係ない国の戦争に参加させ、徴兵に応じない者は苛烈な拷問にかける。

 農業を破壊し尽くしたために、人口の3分の1の一億人は常に飢餓にある。学校は壊されて60%あった識字率は7%に激減した。これらのことは、全てイギリスがインドから収奪して冨を得るためである、というから強欲のために残虐な仕打ちをしたというのだから、ひどいものである。植民地とはそのようなところを言うのであって、日本のように朝鮮や台湾にインフラ整備をしたり、教育に熱を入れたりするのは、少なくとも西欧では植民地とは言わない。

 そこでクマラスワミ女史である。前述のように女史の教養と働き場所は全て欧米である。元英国植民地の常として上流社会の彼女は英語のバイリンガルであろう。つまり、アウンサン・スー・チー女史と同じでメンタリティーは欧米人なのであろう。

 このような人たちの常として、かつて父祖が欧米の苛酷な植民地支配を呪詛し、独立を渇望したことを忘れている。欧米流教育によって忘れさせられている。そして、わずか数年の日本の軍事占領を声高に批判することを無上の喜びとしている。日本は東アジアの欧米の領土を軍事占領しただけで、植民地支配したのではない。欧米の旧植民地の国民が宗主国を批判しない根本的原因は、欧米の支配により恐怖が骨身にしみているのであろう。欧米は出て行ったとはいえ、彼らに屈服したのではなかった。

フィリピンは米国から独立を与えられ、インドネシアは40万人もの犠牲を出す独立戦争に勝ちながら、オランダから独立のための賠償を奪われた。インドのガンジーが非暴力の独立運動を讃えられるのは、英国に都合がいいからである。ガンジーが非暴力独立運動をしたのなら、イギリスの支配が苛酷ではないと錯覚させる。だがインド独立はガンジーの非暴力運動で得られたのではない

かつての欧米の植民地だった国の人々は、未だに宗主国を恐れている。だから英語のバイリンガルであることを誇りに思い、欧米流の歴史観を持つことを自然であると、上流社会の人々が思うのは当然であろう。だからクマラスワミ女史が韓国や反日日本人の嘘を容易に受け入れ、日本が性奴隷を使ったと報告することに信念すら抱いているのである。

今の日本人の情ない状態はさておく。日本人はガンジーやネール、スカルノといった東アジアの強い指導者は戦前にも戦後にもいなかったと嘆く。ならば、どうしてそのような指導者を輩出する、かの国々は容易に植民地になり、日本は欧米の植民地にならなかったのであろう。答えは自ずから明らかであろう。