褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ビハインド・ザ・サン(2001) 復讐の愚かさを感じて、更に・・・!

2011年05月30日 | 映画(は行)
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 世界中を見渡すまでもなく、身近の人間関係を見ていてもやったらやり返す復讐劇が繰り広げられている。僕なんかは徹底した平和主義者だから、やられたらやられっ放しで自分は悪くも無いのにとりあえずあやまってしまうタイプだ。しかし原爆を落とされながら更に身内の人間を犠牲にしてしまい、また南京大虐殺や従軍慰安婦など何の事実も証明もされていないことをお隣の国からでっち上げられて土下座させられている日本という国を考えた時、僕みたいな人間は日本には多いということがわかる。
 スティーヴン・スピルバーグ監督のミュンヘンを観ると復讐劇の愚かさを感じると同時に周りをアラブ諸国に囲まれたユダヤ人国家イスラエルの事情を考えると、やったらやり返すことによって軍事的バランスがとれていることも事実。もし平和ボケした人間がイスラエルに多く存在していたら、とっくにイスラエルは世界地図から消えていただろう。

 国家間では色々と血を流すような復讐が半ば認められているケースがある一方で、一家と一家が伝統的に殺し合いを繰り広げていることを舞台設定にしている映画が今回紹介するビハインド・ザ・サン
 このように書いてしまうとマフィア同士が抗争を繰り広げる血生臭い内容を想像してしまうが、実際の印象は観終った後に爽快感を覚える内容だ。

 一家と一家の争いでどちらかが全滅するまで繰り返されるような復讐の愚かさがテーマであるのは確かだし、これ以上に無いくらい悲劇性を持った展開が起こる。しかしこの映画の凄いところはアンハッピーな結末を迎えることによって復讐は絶対にダメですよ、と言った類のことを示しているのではない事。
 大いなる悲劇を乗り越え、復讐の連鎖反応を乗り越えようとし、希望に向かっていく主人公の姿に大きな感動が得られる。

 監督はモーターサイクル・ダイアリーズで南米の厳しい自然、風習、そして南米のカリスマ革命戦士チェ・ゲバラの若き頃を描いたウォルター・サレス監督

 モーターサイクル・ダイアリーズでも南米の大自然を捉えた映像は魅力的だったが、今回紹介するビハインド・ザ・サンにおいても、大自然を捉えるカメラワークが非常に印象的で雄大かつ人間の愚かな部分を蹴散らせてくれる役目を果たしている。
 そんなありえないぐらいの悲劇が起こりつつも、希望を胸に持つことが出来るビハインド・ザ・サンを紹介します

ビハインド・ザ・サン [DVD]
ロドリゴ・サントロ,ラヴィ=ラモス・ラセルダ,ホセ・デュモント,リタ・アッセマニー
ハピネット・ピクチャーズ


 1910年、ブラジルの東北部における村において。そこでは先祖代々からプレヴィス家とフェレイラ家では土地争いを行っていた。プレヴィス家は父と母、そして男だけの3人兄弟。サトウキビを栽培していたが非常に貧しい暮らし。一方フェレイラ家は召し使いも多く抱えていて大豪邸だ。
 ある日、ブレヴィス家は長男がフェレイラ家によって殺される。ブレヴィス家の次男のトーニョ(ロドリコ・サントロー)は長男の兄が殺された報復のためにフェレイラ家の跡取り息子を殺害する。

 フェレイラ家では葬式が行われていた時に、ブレイヴィス家の父(ジョゼ・デュモント)とトーニョ(サントロー)が現われる。彼らはフェレイラ家に一時の休戦を申し入れに来たのだ。とりあえずフェレイラ家からのトーニョ(サントロー)に対する報復は次の満月の夜(二ヵ月後?)までお預け。しばらくの間トーニョ(サントロー)は自分の命が狙われることの無い安らぎを得るのだが。

 ブレヴィス家の近くを道に迷ったサーカスの一団(2人しかいないが)がトーニョ(サントロー)のまだ幼い弟(ラヴィ・ラモス・ラセルダー)に道を尋ねてきた。サーカスの一団の若い女の子のクララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)はトーニョ(サントロー)の弟(ラヴィ・ラモス・ラセルダー)に道を教えてもらったお礼に絵本をプレゼントし、名前の無かったその弟(ラヴィ・ラモス・ラセルダー)にパクーと言う名前を付ける。

 その日の夜に、トーニョ(サントロー)とパクー(ラヴィ・ラモス・ラセルダー)は父(ジョゼ・デュモント)に見付からないようにコッソリとサーカスを観に行った。トーニョ(サントロー)はクララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)に一目ぼれ。一方彼女もトーニョ(サントロー)に対して恋をする

 トーニョ(サントロー)はやがてやって来る報復の日に対する恐怖と、伝統的に繰り返される復讐に対して疑問を持ち始める。クララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)たちのサーカスの一団がさらに次の村に向かう日、トーニョ(サントロー)は弟のパクー(ラヴィ・ラモス・ラセルダー)の後押しもあり、父(ジョゼ・デュモント)の猛反対を押し切り、クララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)たちと一緒に付いて行くことにする。

 しかし、家族を見捨てることが出来ないトーニョ(サントロー)はやがて家に戻る。トーニョ(サントロー)を追ってクララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)もやって来た。満月の夜にトーニョ(サントロー)とクララ(フラヴィオ=マルコ・アントニオ)は初めて結ばれるが、フェレイラ家からのトーニョ(サントロー)に対する報復が行われようとしており・・・ありえない悲劇が起こってしまい、トーニョ(サントロー)はある決心をしますが感動的なトーニョ(サントロ)の行動は映画を観てください



 世間から見るとかなりズレまくっている伝統、名誉、風習のあり方が、その中で住んでいると間違っていることに気付かないことは現代においても歴史的にも見られる。日本に住んでいると気付かないことが外国から見ると色々わかったりする事とこの映画は状況が似ている。
 しかし、代々家族で続いてきたことを否定されるとなるとその苦しみは想像を絶する。しかし間違いに気付いた時にそこには大きな苦しみよりも、これからの希望が見えてくる事実の方がいかに喜ぶべきかを理解した時、この映画の素晴らしさがわかります。

 ちなみにトーニョを演じたロドリコ・サントローはブラジル人のイケメン。ラテン系の男まえには世界中の女性が熱狂する理由が何となくわかる気がしますね。ちなみにこのイケメンは300(スリー・ハンドレッド)において、スパルタ軍を相手に大軍を率いて戦うペルシャ人の王様を演じています。

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