褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ミッション:8ミニッツ(2011) 8分間の繰り返し

2021年01月06日 | 映画(ま行)
 タイトル名から想像できるように、わずか8分間で任務を遂行する話。よって映画自体もたった8分間の上映時間で終わってしまう、というのは嘘。さすがにそんな短い時間で料金を取られたら観客が怒る。タイムトラベルを利用したSF映画というのは傑作が多いが、今回紹介するミッション:8ミニッツもその例に当てはまる。まあ、本作の場合はSF映画といっても大してカネが掛かっているように見えないが、ストーリー展開重視。非常に深みのある大人向けのSF映画だ。
 
 たった8分間で任務を果たさなければいけないという難題を突き付けられた男の運命とは?それではストーリーの紹介を。
 いきなり列車の中で目を覚ましたアメリカ陸軍大尉のスティーヴンス(ジェイク・ジレンホール)。時間は朝の7時40分を指し、周りの光景は全く見覚えがない。しかも、前に座っていた見知らぬ女性(ミッシェル・モナハン)が、まるで知人のように話しかけてくる。そして、8分後に列車は大爆発し、乗客は全員死亡する。
 その直後、スティーヴンスは暗い場所で目を覚ます。そして、モニター越しに軍関係者らしき女性(ヴェラ・ファーミガ)が説明しだす。実はスティーヴンスには任務が与えられており、それは列車爆破に続く、大都市シカゴでの爆弾テロを防ぐために、実行犯を探し出すこと。スティーヴンスは大爆発してしまう列車の8分前の同じ場所に再び送り出されるのだが・・・

 さすがに列車が爆発するまでの8分間で犯人を探し出すのは無理なこと。列車の中で犯人を探し出せない内に爆発しては、再び謎の場所に戻ってくる。少しでも結果を変えようとして、爆弾の処理をしたり、目の前にいる女性を救い出そうとしたり、色々と手を尽くすのだが、結局は8分後に何らかの形で死んで戻ってきてしまい、また任務に出されることの繰り返し。この主人公の男は爆破実行犯を探し出すまで、何回も死んでしまうことになる。しかし、経験を重ねてバージョンアップして同じ時間、場所に戻ってくるアイデアが楽しい。
 本作の面白いのは、ただ犯人を探し出すだけでなく、自分の正体は何者か?なぜ自分がこんな任務を強制的にさせられているのか?という謎が多々入り組んでいるところ。そして、何回も同じ女性の前の座席に戻され、全く知らない女性だったのにいつの間にか恋愛感情が芽生えてしまう展開も納得。そりゃ~、何としてもこの女性を助けようとしてしまう男性の想いは俺も理解できる。そして、次々と明らかになる事実が楽しかったり、SF映画にしては感動的な結末を用意してくれる。
 サスペンス映画として楽しめるし、小道具の使い方はテクニックを感じさせるし、家族や生き方まで考えさせられる哲学的な面を内包している。もう少しマシなハイテクを発明できなかったのかよ⁈なんて思ったりするが、まあこのような設備は欠陥商品であればあるほど、面白い映画が撮れるとしたものなので充分に許せる範囲。今回はSF映画においても内容を重視している人に映画ミッション:8ミニッツを満足できる作品としてお勧めに挙げておこう

 監督はダンカン・ジョーンズ。ちなみにこの人のお父さんはマルチな才能を発揮した偉大なるロックスターであるデヴィッド・ボーイ。サム・ロックウェルの一人芝居が楽しめる月に囚われた男がお勧めです。
 
 

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