褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 身代金(1996) 本当にチームワークがバラバラです

2012年06月14日 | 映画(ま行)
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 経済の発展している国にとって、宿命的に付きまとう問題が経済的格差社会。特に金持ち優遇政策をとってきたアメリカにとって金持ちと貧乏人の差が両極端すぎるのは非常に問題だ。しかも拝金主義に陥ったアメリカのモラルの低下は大金持ちには何でもお金で解決できるとばかりに傲慢さが漂い、貧困層は大金持ちに嫉妬してしまい真面目に働くことを忘れて犯罪に奔る。あの国には心の裕福さを説いても無駄かもしれない。実は日本も民主党のマニフェストのバラマキ4Kと言われる子供手当て、高速道路無料化、高校無償化、農家の戸別所得補償制度はまさに全てカネ、カネ、カネ、カネ。こんな政権を誕生させてしまった日本人のモラルの低下はアメリカ人より深刻だ。

 さて、今回紹介する映画身代金は一代で大手航空会社を設立し、美人な奥さんもいる大金持ちで、とても羨ましいお父さんが主人公。しかし、愛する一人息子を誘拐されたことによって、少々血迷った行動に出てしまう。犯人グループから要求された身代金を最初は大人しく払うつもりだったのだが、急に心変わりして犯人を捕まえるための懸賞金にしてしまう。せっかく息子を取り戻すためにFBIを雇ったのに台無しだと思って観ていたら、ここから映画は俄然と面白くなるのだ

 簡単に言ってしまえば、今まで少々悪質な手段を用いてでも成り上がってきたお父さんと、お金持ちに嫉妬している犯人グループの大なり小なりモラルを欠いた者同士の対決。そしてお父さん側は妻とFBIが息子さんを生きて帰ってこさせるために必死になるが結局はお父さんの単独行動によって全てがぶち壊し、犯人グループも最初から一致団結できていないところがアメリカ人らしくて笑える。個人の能力に頼りがちなアメリカ人は本当にチームワークが悪い。

 マンネリ化、アイデア不足に陥っているように思えるサスペンス映画が量産されていく中で、大胆なアイデア、ストーリー展開、アメリカ人のチームワークの悪さが楽しめる身代金を紹介します

身代金 特別版 [DVD]
メル・ギブソン,レネ・ルッソ,ゲイリー・シニーズ,デルロイ・リンド
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント


 一代で大手航空会社を設立したトム(メル・ギブソン)は美しい妻ケイト(レネ・ルッソ)と9歳の息子のショーン(ブローリー・ノルティ)の3人家族。家は豪邸で大金持ち。誰もが羨ましがるような生活を送っていた。しかし、自ら設立した会社が愛おしいために賄賂の問題でマスコミ、警察から少々マークされているのがチョッとした悩みだ。
 そうは言っても何不自由の無い暮らしをおくっていたトム(ギブソン)だったが、何者かに息子のショーン(ノルティ)が誘拐され、犯人グループから200万ドルの身代金を要求されてしまう。

 トム(ギブソン)は犯人の要求どおり200万ドルを払ってショーンを取り返して、その後は事件解決をFBIに任そうとしていたのだが、やがて200万ドルを犯人に支払っても息子のショーンが殺されると直感する。電話でのやり取りだけで、なかなか姿を見せない犯人に対してイラついてきたトム(ギブソン)は、テレビに出演して200万ドルを犯人を捕まえるための懸賞金に出すと無謀な宣戦布告をしてしまう。
 その放送を観ていた妻のケイト(ルッソ)は発狂し、FBIのホーキンス捜査官(デルロイ・リンドー)は愕然とし、世間はトム(ギブソン)の行動に対して冷ややかな反応を見せていたが、そのことは意外にも犯人グループの足並みの乱れを誘い・・・果たして息子は無事に取り返せるのか?危機一髪の状況が楽しい展開は映画を観てください



 父親のメル・ギブソンと犯人グループのリーダーであるゲイリー・シニーズの電話での応酬は名シーンだと思います。
 観終わった後に、大金持ちになって世間で目立つことが如何に愚かなことかを理解できるし、実はこの映画に登場する人物は殆どが善人では無いことに気付きました。

 監督はヒット作多数のロン・ハワード。初期の頃はスプラッシュコクーンのようなファンタジーが多かったのですが、アポロ13ダヴィンチコード天使と悪魔といったようなサスペンスフルな映画が多くなってきました。他にもビューティフル・マインドのようなドラマを撮るなど、幅広い分野の作品を撮れる名監督です。
 個人的にお勧めしたいのがまるで鼠と象の論戦が繰り広げられるフロスト×ニクソン。無名のテレビ番組の司会者と元アメリカ大統領の対決が面白いです。

 お父さん役は大スターメル・ギブソン。今さら説明の必要の無い大スター。監督としても名作ブレイブ・ハート、超問題作パッション、そして残虐描写の多いアポカリプトなど今後は出演作品より監督作品で楽しみです。
 主演作品多数の大スターですが、陰謀のセオリーではちょっと変わった役柄を演じているので時間のある方は観てください。

 奥さん役でレネ・ルッソ。よく考えたらメル・ギブソンとはリーサル・ウェポンシリーズで共演していました。とても美人な人ですが、他にクリント・イーストウッド共演のシークレット、ダスティン・ホフマン共演のアウトブレイクなどアクション映画に出演しているイメージがあります。
 個人的にお勧めしたい映画がロバート・デ・ニーロ、エディ・マーフィ共演のショウタイム。なかなか笑える映画です

 悪徳警官の役でゲイリー・シニーズが出演しています。いつも美味しいところを持っていく貴重な脇役です。トム・ハンクス共演のフォレスト・ガンプアポロ13、ニコラス・ケイジ共演のスネーク・アイズなどもっと評価されても良い俳優です。

 そしてもう一人、FBIの捜査官でデルロイ・リンドーが出演しています。大柄な黒人俳優でマルコムXクルックリンなどスパイク・リー監督作品によく出演しています。他にもラッセ・ハルストレム監督のサイダー・ハウス・ルール、ダニー・ボイル監督の普通じゃないなど名監督の作品に多く出演しています。

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