黒人の・・・なんて内容を聞かされると、どうしても人種差別をテーマにした映画かと思われるが、確かに今回紹介する映画ザ・ダイバーも黒人に対する差別、偏見の内容がストーリーに盛り込まれている。ちなみに本作は実話。アメリカ海軍で黒人としては初めてマスターダイバーの名誉を得た潜伏士であるカール・ブラシアの半自伝映画。しかし、この映画が凄いのは人種差別、偏見を描き出すだけでなく、絶望的な状況に放り込まれながらも立ち上がろうとする熱いストーリーになっていること。時々、「どうせ俺は不細工だから女性にモテないんだ」「どうせ俺(私)は障害者だからできないんだ」なんて言い訳ばかりしている人を見かけるが、熱い想いを持った人間は多少のハンデを抱えてしまったぐらいではへこたれないものだ。
それではロッキーとフルメタル・ジャケットを足したようなストーリーの紹介を。
アフリカ系アメリカ人であるカール・ブラシア(キューバ・グッディング・ジュニア)は貧しい農民の子供として生まれ、父親から二度と故郷へ戻ってくるなと強く励まされ、海軍への道を進む。海軍での最初の仕事は料理人だったのだが、泳ぎの上手さを見込まれ当時としては黒人には珍しい甲板兵に抜粋される。
ある日の事、カールの乗った船にヘリコプターが着陸に失敗し、ダイバーであるビリー(ロバート・デ・ニーロ)が救出に向かうが、アクシデントに巻き込まれたビリーは肺にダメージを受けてダイバーの仕事を辞めることを余儀なくされる。しかし、カールはそのビリーの雄姿を見て自分もダイバーになりたいと思うようになる。
カールはダイバー養成所に入るために、2年間100通を超える手紙の嘆願書を送り続けて、やっと養成所に入ることを許される。しかも、その養成所の教官はあのビリー。カールはビリーの猛烈なしごき同然の厳しい訓練に耐え、しかも人種差別、偏見の障害を乗り越え、見事にダイバーとなる。
しかし、カールはダイバーとしての仕事の真っ最中に片足を切断する事故に遭ってしまうのだが・・・
この映画が本領発揮するのは、ストーリーの紹介で書いたように片足を切断してから。並みの人間ならさっさととダイバーを引退するところだが、カール・ブラシアの偉いところは、片足を無くしても海軍のダイバーを続けようとするところ。しかも、海軍のダイバーなんて仕事はハンデが有るからと言って同情されるような世界ではない。溺れている仲間がいれば、両足がきちんと揃っているダイバーと同じ仕事をしなければならない。片方の足が義足だったので海中を泳ぐのが遅くて仲間を助けられませんでした、なんて言い訳は通じない。
すっかり落ち込んでいるところに現れたのが半ば使い捨て状態に陥ってしまっている教官のロバート・デ・ニーロ演じるビリー。今や師弟の域を超えて友人としての関係を築いている2人が二人三脚で再度ダイバーとして一線級で活躍するために、そして人種偏見や偏屈な考えで凝り固まっている海軍の上役を見返すために猛特訓が始まる。私利私欲で目立ちたいだけで議員をしている奴なんかは直ぐに見分けがつくが、自分の熱い想いにストレートに向かっていく男の姿は、体がボロボロになっても恰好良い。
他にも父親の子供に対する熱い想いは黒人としてのプライドを感じさせるし、男を育てるのはやっぱり女性の力が大きいことに気付くし、今さらながらロバート・デ・ニーロの教官役がピッタリはまっている。名作ロッキーのようなチャレンジ精神旺盛な映画が好きな人、スポコン映画が好きな人にもお勧めできるし、すぐに弱音を吐く人、逆に障害を持っているぐらいでへこたれない人、人種差別の映画に興味がある人・・・等に今回はザ・ダイバーをお勧めとして挙げておこう
それではロッキーとフルメタル・ジャケットを足したようなストーリーの紹介を。
アフリカ系アメリカ人であるカール・ブラシア(キューバ・グッディング・ジュニア)は貧しい農民の子供として生まれ、父親から二度と故郷へ戻ってくるなと強く励まされ、海軍への道を進む。海軍での最初の仕事は料理人だったのだが、泳ぎの上手さを見込まれ当時としては黒人には珍しい甲板兵に抜粋される。
ある日の事、カールの乗った船にヘリコプターが着陸に失敗し、ダイバーであるビリー(ロバート・デ・ニーロ)が救出に向かうが、アクシデントに巻き込まれたビリーは肺にダメージを受けてダイバーの仕事を辞めることを余儀なくされる。しかし、カールはそのビリーの雄姿を見て自分もダイバーになりたいと思うようになる。
カールはダイバー養成所に入るために、2年間100通を超える手紙の嘆願書を送り続けて、やっと養成所に入ることを許される。しかも、その養成所の教官はあのビリー。カールはビリーの猛烈なしごき同然の厳しい訓練に耐え、しかも人種差別、偏見の障害を乗り越え、見事にダイバーとなる。
しかし、カールはダイバーとしての仕事の真っ最中に片足を切断する事故に遭ってしまうのだが・・・
この映画が本領発揮するのは、ストーリーの紹介で書いたように片足を切断してから。並みの人間ならさっさととダイバーを引退するところだが、カール・ブラシアの偉いところは、片足を無くしても海軍のダイバーを続けようとするところ。しかも、海軍のダイバーなんて仕事はハンデが有るからと言って同情されるような世界ではない。溺れている仲間がいれば、両足がきちんと揃っているダイバーと同じ仕事をしなければならない。片方の足が義足だったので海中を泳ぐのが遅くて仲間を助けられませんでした、なんて言い訳は通じない。
すっかり落ち込んでいるところに現れたのが半ば使い捨て状態に陥ってしまっている教官のロバート・デ・ニーロ演じるビリー。今や師弟の域を超えて友人としての関係を築いている2人が二人三脚で再度ダイバーとして一線級で活躍するために、そして人種偏見や偏屈な考えで凝り固まっている海軍の上役を見返すために猛特訓が始まる。私利私欲で目立ちたいだけで議員をしている奴なんかは直ぐに見分けがつくが、自分の熱い想いにストレートに向かっていく男の姿は、体がボロボロになっても恰好良い。
他にも父親の子供に対する熱い想いは黒人としてのプライドを感じさせるし、男を育てるのはやっぱり女性の力が大きいことに気付くし、今さらながらロバート・デ・ニーロの教官役がピッタリはまっている。名作ロッキーのようなチャレンジ精神旺盛な映画が好きな人、スポコン映画が好きな人にもお勧めできるし、すぐに弱音を吐く人、逆に障害を持っているぐらいでへこたれない人、人種差別の映画に興味がある人・・・等に今回はザ・ダイバーをお勧めとして挙げておこう
ザ・ダイバー〈特別編〉 [DVD] | |
ロバート・デ・ニーロ,キューバ・グッデイング・Jr.,シャーリズ・セロン | |
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