頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

マンガ『テルマエ・ロマエ』III ヤマザキマリ

2011-07-06 | books

「テルマエ・ロマエ」第三巻 ヤマザキマリ エンターブレイン 2011年(初出月刊コミックビーム2010年10月~2011年4月)

まあ相変わらずのローマ風呂←→現代日本

映画化が決まったそう。主演阿部寛(なぜローマ人が日本人)上戸彩。しかし、シェイクスピア演劇を日本人が演じるわけだし、シーザーとクレオパトラが英語喋ったりするわけで、コミュニケーションには伝える言語の種類じゃなくて内容が重要なんだろうから、まあなんつーかそういうことだろう。

マンガの方は、作者ヤマザキマリさんが78頁であとがきとして書いていることがちょっと印象に残った。シカゴに引越して高層ビルに囲まれる生活を今しているそう。向かいのビルにはジムがあって、心身のバランスを整えようとするアメリカ人たちが朝の5時から一心不乱に運動しているとのこと。そしてそれの対極に1976年の雑誌「太陽」での田中小実昌(役者、名エッセイスト)の城崎温泉での姿があると言う。

うーむ。マンガ本体よりもここがすごくココロに刺さる。

ストレス解消のために、これをすると言う。それはまるで、激辛料理を食べて舌が痛いので、激甘料理を食べるようなものだ。熱い湯に入ってアイスを食うようなものだ。確かに気持ちがいいけれど、うーんとうまく言えないんだけど、なんだか自然に反してるように思う。

うーんうーん。

では、また。



テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)
ヤマザキマリ
エンターブレイン
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映画「悪人」

2011-07-05 | film, drama and TV

吉田修一の原作を読もう読もうとずっと思っていたのに、結局DVDにて鑑賞。

出会い系で出会ったOL(満島ひかり)を殺し逃亡する妻夫木聡、一緒に逃げる深津絵里。被害者の父(柄本明)、加害者の祖母(樹木希林)、様々な視点から描く事件。

ふむ。ストーリーはある程度知ってはいたので、そちらではなく演技や何を撮っているかに注目して観ていた。

ミステリーというより純文学に近い展開をしてゆくので、意外な何かを見せるのは難しく、それより演技に観るべきものが多くあった。

やはり深津絵里の演技はいい。役に合った話し方(薄幸かつ健気)が何とも言えない切ない感じを出している。

樹木希林演じる加害者の肉親は、この人しかこの役演じられないよなあとしみじみ思う。

しかし満島ひかりは、まさかFOLDER 5で踊っていた子がこんな風になるとは… いい女優さんになりました。この人が出てるとつい観てしまいます。

かしこ。




悪人 スタンダード・エディション [DVD]
東宝
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ポスターが気になって

2011-07-04 | days

先日スーパーに行った。

ああ俺だってスーパーぐらい戦。

あごめん。

スーパーぐらい行くさ。

でさ、

きのこコーナーに行ったらさ、

ポスター貼ってあったわけ。

それ見て、

ちょ・ちょ・ちょっと…

て思ったわけ。

あれれってね。

思う方がおかしいのかな…

そう自分のココロがあれなのかな…















愛菜果
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『マアジナル』田口ランディ

2011-07-03 | books


「マアジナル」田口ランディ 角川書店 2011年(初出野生時代2009年7月~12月に大幅に改稿)

(「ムー」を連想させる)雑誌「マアジナル」に就職した主人公高木。マアジナルはUFOなどキワモノを扱う雑誌。高木が忘れられないのは、中学生のとき女の子が行方不明になったこと… 同時期に能登半島では超常現象を体験した子が多くいて… 

うーむ。何と言ったらいいか。参考文献にUFOや宇宙人、洗脳、神秘という言葉がタイトルに入っている書籍が多いので、かなりのトンデモ小説だと思って読んでいた。最初に大きな偏見を持っていた。

カバーの扉に書かれているのは

「あなたの見ている現実は、
あなたにとっての現実に
すぎないのだ」


量子論とかそういう難しいことはよく分からないけど、読み進めていくと、怪しい→でも面白い→怪しい→でも面白い を繰り返していくことになった。

超常現象、UFOなどを信じるか否かによってだいぶ楽しみのレベルが変わってくるかと思うが(私は信じない)、こんな文章があっておっと思う。若干ネタバレ気味だけど。


「違います。この星が青いのは、地球人がさびしがり屋だからです。地球に住む人間は宇宙のなかでもとりわけさびしがり屋なのです。地球人は悲しみをという感情を偏愛しているとすら言えます。とりわけ日本人はもののあわれを慈しみます。だから、他の星の知的生命体は地球に来たがるのですよ。それは地球の青さが彼らに淋しい、悲しい、という美しい感情を思い出させるからです。彼らは精神的な成熟の段階で、淋しさや悲しみという感情をある程度、克服しています。自分以外の他者、倫理や価値観の違う者同士が闘うことなく共存するために、未分化な感情を抑制することを学んだ結果です。成熟によって感情の振幅がとても小さくなったのです。それによって争いは減りましたが、彼らは自ら裡なる音楽を失ったことを知ったのです。だから失った音楽を聴くために地球にやってくるのです」(第八章 砂漠の天文台 313頁より引用)



ああ、巧いな。ちょこちょこあちこちにこんな文章がある。この辺りの文章に感じるものがあったのでこの小説を楽しむことはできた。

では、また。



マアジナル
田口ランディ
角川書店(角川グループパブリッシング)
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映画「食べて、祈って、恋をして」

2011-07-02 | film, drama and TV

結婚8年のジュリア・ロバーツ。夫になぜか満足できない。別居して知り合った役者はインドに行ってヨガにはまったという。自分探しのため、イタリア、インド、バリ島へと旅をする。

うーむ。最初とてもつまらなかったのに、イタリアに行ってから面白くなった。ところがインドが今ひとつで、バリは冗長だった。

早く観終えるために、1.5倍で観たのだが、何ら違和感がなかった。

結末も、「えー それかよ」

しかし、ローマやバリの映像はキレイなので、観光したい人を増やすという効果はあると思うけど、久しぶりに「なんでこんなものを観てしまったんだ」感どっぷり。

では、また。




食べて、祈って、恋をして ダブル・フィーチャーズ・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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いつもメロディがそこに

2011-07-01 | music






この貼り紙を見るたびに

私の心で流れる。

それでは歌っていただきましょう。












汚れ物は

ちょっとぐらいなら食べてくれる、と。

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