頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

映画『めがね』なんなんでしょうね、これは

2008-05-15 | film, drama and TV




「めがね」というタイトルにふさわしく、めがねをかけたキャラが出てくる。だからと言って、そのめがねに何か意味があるのかと言うと・・・たぶんないと思う。あったのかも知れないけど、俺には発見できなかった。

ストーリーは、南の島で民宿(たぶん)を営む光石研。そこになぜかいるもたいまさこ。そこでなぜか朝食のときにはいる市川実日子。そこに客としてやって来た小林麻美。じゃなくて小林聡美。

台詞が非常に少なく、環境ビデオの類なのか?と思ったり思わなかったり。特にこれがメインの筋ということもない。もたいまさこは何者なのか?光石研はなぜここで民宿を?加瀬亮が小林を追いかけて来たけれど、なぜ?小林聡美も何者?そんな疑問には一切答えてくれない。段々それに慣れてくると、疑問を持つこと自体に意味がないと分かってくる。

「たそがれ」がこの映画の大きなキーワードになっている。たそがれるのが上手いとか、たそがれるために来るとか。

忙しく、情報の渦の中でくるくると回っている現代人に「たそがれちゃえばいいじゃん」というメッセージを送ろうとしているんだろうと感じた。

ものすごい傑作とは言い難いが、だからと言って駄作とも言い難い。観た後に、「じゃあ、俺も、私もたそがれちゃおうかしら」「たそがれておる暇などない!」「たそがれたいんだけど、どうすればいいのかな?」と、感じさせる、

観た人に思考・行動させる映画ではないだろうか。まあそこまで深いモノがあると言い切るのもなんだが。

冒頭にめがねの意味が分からないと書いたが、

めがねかけてる人 = たそがれできる人
めがねかけてない人 = たそがれられない人

と言う、見た目の区別はある。だったら、めがねである必要もなく、タイトルが「めがね」である意味もないのだが。しかし古今東西映画のタイトルに意味がないモノは多いしね。「時計じかけのオレンジ」とか。

「かもめ食堂」の方が面白かったが、しかしあちこちでクスッと笑える箇所は多い。







今日の教訓




もたいまさこは
年取った
座敷わらしに見える





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煙を絶って、そして二つの週が経って

2008-05-14 | days

先日、禁煙はじめたと書いた。

 (途中諸々省略)

なんと、まだ禁煙が続いているのだ。

ぱちぱちぱち。

いま現在抱えている疑問は 「いったいどれだけ吸わないでいたら、禁煙成功したと言えるのか?」 ダレカオシエテ

2週間経ったから、もう吸いたくないかと言うと これが意外と吸いたい。いまでもひどくえらく吸いたい。

ああ吸いたい吸いたいたのむ吸わせてくれ頼む吸わせてくれ吸わないと死んでしまう肺がんになる前に死んでしまう肺がんになる前に死んでしまうしまう

嗚呼ついに行き着くところまで行ってしまったようだ。



ゆめ


↑昨日見た夢 クリックで開く。





今日の教訓






姉さん、
禁煙したら
アホが加速してます






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『竜馬がゆく』再読

2008-05-13 | books

たぶん読んだ人はみな血沸き肉踊ってしまったであろう、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」特にこれと言った理由もないのだが、再読してみた。

・ ビックリしたのは、自分の記憶力。さすがに武市半平太や、高杉晋作、松平容保、勝海舟は覚えていたが、竜馬に惚れる数々の女性たち、おりょうさん、お田鶴さんたちのことはすっかり忘れていた。北辰一刀流の千葉道場にまつわる話は結構覚えていたのに。なので、まるで初めて読むかの如くに楽しめた。

・ しかし数多い司馬作品の中では「花神」が一番のお気に入りのはずなのに、なぜ「竜馬がゆく」を読んだのだろう。自分でも分からない。

・ そして登場人物の中では「国盗り物語」の斉藤道三がお気に入り。なぜ坂本竜馬ではないのだろう。

・ 初めて読んだときに、武市半平太が好きな登場人物だった。どうしてそうなのかやや忘れ気味だった。今回再読してよーく分かった。司馬さんが書いているように、竜馬 = 現実主義者 武市 = 観念主義者 全くその通りだろう。そして俺は自分 = 現実主義者 だと思っていたのに、武市に同感する部分多し。すると、自分は観念主義者なんだなー と読書を通して、自分を見つけることが出来た。こういうことが出来ると読書は至高な悦楽となる。

・ 単行本では「狂瀾篇」の336ページで、司馬さんが書いている。


 歴史を作ったのは、堺町御門内の砂の上で死んだ無名の俊平老人なのか、大正十年、八十八歳の長寿を全うして病没した男爵堤正誼なのか。どちらであるかは、歴史の永久の課題であろう。


俊平老人とは、土佐藩参政の吉田東洋の暗殺に加担した那須信吾の養父。蛤御門の変で長州軍に加わり、幕軍側の越前藩士堤に槍で突かれ死ぬ。どちらが歴史を作ったのだろうか?

どちらが作った・どちらは作っていないというようなものではないと思う。勝海舟、坂本竜馬、西郷隆盛など歴史を大きく作った者もいれば、歴史を小さく作った者たちもいる。つまり大小の違いがあるだけのこと。幕末には有能な人間たちはみな死に、無能な者たちが維新を生き延びたと司馬さんは言う。維新を彩った多くの屍のもとに後の歴史があるのだろう。維新を生き延びた者たちが後の歴史をまた変えていったのだろう。

などと言う愚にもつかないことを考えていると、また夜は更けてゆく。











今日の教訓




激動の幕末を
駆け抜ける
一匹の駒の物語
「桂馬がゆく」






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三代目襲名

2008-05-12 | days
いきなり参照

1.「ふびんな野菜くん」  2006年10月の記事

2.「ベランダのかわいそうな野菜」 2007年8月の記事

以上を踏まえた上で、















と言う訳で、新しいトマトがやって来た。

三代目とまぞー襲名。

なんだか古今亭志ん生だか市川團十郎みたいだが。

特に他に書くことが思いつかない。野菜ソムリエじゃあるまいし。1年間ずっと放置プレイだった土の片方が妙に臭かったのが気になったがそれもまあいい。そんなわけで、三代目を




今日の教訓






とまぞーどよろしく








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神保町で2100円の本を買った

2008-05-11 | books

先日訪れた、本の街、神田神保町。かなり久しぶりだった。

知る人ぞ知る近江屋洋菓子店でケーキを食し、三省堂本店やら書泉を徘徊し、ずっと行きつけだった神田伯剌西爾のコーヒーを飲みたかったがその時間がなさそうなので、カレーでも食うかとボンディのある古書センターに向かう。

するとその手前に古い雑誌専門の古本屋が。そこのワゴンセールにちと眼が行った。しかし、昔ならいざ知らず、近年神保町で掘り出しモノなどないので期待ゼロ。しかし気がついたら買っていた。








ちょっと見にくいかも知れないが、池波正太郎「真田太平記」全12巻と司馬遼太郎「竜馬がゆく」全8巻。揃いで、一冊が105円。トータル20冊で2100円。記事のタイトルに何の嘘偽りもなかろう。店員のお姉さんが妙にありがたい表情をしていた。なかなか売れなかったので邪魔だったのだろうか。

ここでちょっと休憩タイム。

・どうして既に読んだことのある本を買ってしまったのか? → なんとなく。

・20冊も重くなかったか? → 激しく重かった。

高校生の頃だったろうか、書泉の右の道を行くと、すぐにあった古本屋。ここは雨ざらしになった壁に書棚がくっつけてあって、文庫5冊100円とかすさまじい売り方をしていた。で、そこでたぶんスポーツバッグがはち切れるほど買ったので、30冊ぐらいの文庫本群だったのだろう。その古本屋は中がエロ本だらけなので、レジに持っていくときはちょっとした勇気がいった。それも懐かしい思い出。今は駐車場になってしまった。

いい年ぶっこいてからは、さすがにそんな本の買い方はしない。したくないのもあるし、できないだろう。しかし、あの頃「ただ安いから」という理由だけで買って読んだ本というのがもしかすると今現在の肥やしになっている、かも知れないと思うとまた面白い。お父様が買った本が山ほど家にあってとか、お母様がどんな本でも買って下さるというような環境に育っていたとすれば、そのような古本探しの悦楽はなかったわけで、それもまた貧乏な自分の正当化なわけだよね、なんて出てくるのは独り言。

なぜ山に登るのかと尋ねられて、「そこに山があるから」と答えたのはかのマロリー卿だった。

なぜ本を読むのかと尋ねられると「そこに本があるから」というのは答えになっているのだろうか。

そして、我が未読山脈の一員となってしまった本たちは果たして幸せなのだろうか。





今日の教訓




本とかけて
ここあそこの毛ととく。
そのこころは、
あり過ぎると邪魔だけど、
全くないもの不安







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桜木町駅の改札前で見かけたラブリーな人

2008-05-10 | days

先日、桜木町の駅の改札(改札は一つしかない)の前でちょっとクラクラするような方を見かけた。以下に特徴を示す。

・ 歳は40代から50代男性
・ 髪はきっちり七三分け
・ 眉はかなり太く、眼がギョロっとしてる。西郷どんにやや似 (楽屋落ちで恐縮だが、某○○運○委○長のN部さんに似てた。顔だけは)
・ 上半身にはセーター。黄色と緑の横縞。かなりビビッドだ。
・ 肩からショルダーバックをたすきがけ。バッグはピンク色
・ ボトムは・・・・・ホットパンツ・・・ジーンズ素材の
・ 太ももから膝下までは生足
・ 足元には白いブーツ


どうですか?


上手く言えないんですが、顔をのぞけば女性に見えるんですよ。でも顔が西郷どん的なのでものすごく違和感があるんですよね。例えて言うなら、ほしのあきの衣装&バディに顔だけサンドイッチマンのどっちかを乗せた感じですかね。ああどっちでもいいですが。

問題は、脚がキレイだってことなんですよね。分かります?聞いてます?非常に細い現代的女の子レッグというわけじゃないんですが、しかしやや白むち系の脚で、こういう女の子の脚もあるだろうと。こういうのが好みだという男子もいるだろうと。そんな脚なわけですよ。


え?

そんなお前のテキストによる説明では分からないと?そうおっしゃった? .jpg的に説明してもらわないと困ると?そうおっしゃった?


まあそこまで言うのなら、おぢさんも鬼じゃないので描いてあげまひょ。おぢさんあんまし絵上手じゃないからね。ごめんね。





































今日の教訓





・・・・・・










   と
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京大のバカ学生の動画

2008-05-09 | digital, blog & twitter





偶然発見したものだが、なかなか京都大学の学生は、俺の男子アホ魂をくすぐる。




今日の教訓





面白き こともなき世を おもしろく
住みなすものは 心なりけり
高杉晋作 feat. 野村望東尼






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眠れない夜にCostcoのパン

2008-05-08 | laugh or let me die




この画像を見ていて、唯一最大怖いことは、こんな画像を撮った記憶がまったくめっきりさっぱりないことだ。

映りこんでいる物体にも記憶なし。

確かなことは、午前3時頃こんなものを喰っていたことだけ。

あー





今日の教訓







この後に
歯を磨かないと
翌朝の後悔度
1.5倍増量(当社比)






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ランス・アームストロング『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』再読と『毎秒が生きるチャンス』

2008-05-07 | books

「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」ランス・アームストロング 講談社 2000年
"It's Not About the Bike" Lance Armstorng with Sally Jenkins 2000

「毎秒が生きるチャンス」ランス・アームストロング 学習研究社 2004年
"Every Second Counts" Lance Armstorng with Sally Jenkins 2003



この「ただマイヨ・ジョーヌのためだけでなく」は出てからすぐに読んだ。しかしどうやら記憶を喪失したらしい。後にツール・ド・フランスにはまって観戦するようになってから、再読したいと思っていた。

ツール・ド・フランス前人未踏の7連覇を果たした鉄人ランス・アームストロング。ツールの過酷さについてここでは説明しないが、興味があったらこの本、あるいはツールの中継を観て欲しい。世界で最も勝つのが難しいスポーツだと思う。

この「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」は、彼の生い立ちから、1996年25歳で睾丸癌の発病と手術と薬物療法との闘い、そして1999年に復活してツール・ド・フランス個人総合優勝を果たすまでが描かれている。読みどころはあまりにも多く、そして読む人によっては、闘病の箇所に心打たれる人もあるだろうし、俺はツール復活までの厳しい練習の辺りで、これがランスの強さの源だったのかと納得した。次作の「毎秒が生きるチャンス」はそれ以後のドーピング疑惑との闘い、ツールで連覇する苦闘を描く。

長いレースの中のたった一日、ステージ優勝するのも困難なのに、20日以上約4000キロもの距離を走って個人総合優勝するのがどれだけ難しいか。チームメイトのサポート、駆け引きなど単純に走力だけで勝てるわけでもない。もちろん落車の危険もある。そうそう昨年のツールでは実況解説(の確か今中さん)が「わんわん落車」と名づけた落車があった。犬が飛び出して来たので慌ててハンドルを切ったのだ。それだけでフロント・フォークが曲がってしまったことに驚いた。

自分も自転車には乗っているのだが、それを合わせて色々と考えさせられる。

何かの病と闘っている人には、自転車に興味などなくても、この本を通して常に語られる癌VSランス・アームストロングの闘いに何か感じるモノがあると思う。










今日の教訓





無料(ただ)の
マイヨネーズの
ためでなく





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京都で一日に3回も怒られちまったぜ

2008-05-06 | travel

先日訪れた京都でのはなし。

京都に到着して車を宿の近くまで走らせたとき、宿の前が車で混雑しとる。縦列駐車はしてたり、車から荷物降ろしてる人がいたり。その道も結構狭いのでどうしたもんかと思案していると、向こうから車がやって来た。ここにいるとその車が通れないので、すぐ横の料亭のような店の駐車場にL字バックで入れた。長時間の運転で疲れたので、一旦外へ出た。すると、店の中から板前風のおやじが出てきて

「ここに停められると困るんだよー!」

とそこまで言うか?というような怒気をたっぷりと含んだ言葉で攻めてきた。事情を説明して、すぐに出るからと言っても、怒気には変わりはない。京都に到着して、初めて足を車外に出した瞬間がこれだったので、やや気分が悪くなった。

なんとか車を停める場所を確保してから、自転車で街に出た(自転車を車に積んで行ったのだ)確か四条木屋町の辺りだったろうか、ホルモン千葉という名前は怪しいものの、なんとなくそこはかとなく旨そうなオーラが出まくっている店を発見した。で、そこに自転車を停めようしたがその店の前にはチャリだらけ。基本的にはガードレールや電信柱にくくり付けて停めることにしているので、隣の店風(明らかに営業してない不可思議店)の前の街灯の柱にくくりつけようとすると、店内からばあさんが飛び出して来て

「ここに停めるんじゃないよー!」

なんだかよく分からないが、怒気アゲイン。自分の店の前に停められるのが嫌らしい。見ていると、駐車中の自転車の写真を撮ってるし、挙句の果てに自転車を担いで、道の向こうに放り出してた。うーむ。ここで怒りを返すべきか、もしくはツッコミを入れるべきか。しかし、脳内がホルモン千葉でいっぱいだったので、千葉の2、3軒向こうのファッション・ヘルスの前に停めた。ここならいいだろう。

で、ホルモン千葉を堪能。カウンターのみ。怪しげなカップル多し。価格は安くはないが、とにかく旨かった。今回はグルメ・レポートじゃないので以上で終了。

で、店外に出て、自転車の鍵を外そうとしていると、件のファッション・ヘルスから世界のナベアツ似の店長風が飛び出して来て、

「ここに停められると迷惑なんだよー! あんただって自分の家の前に停められたら嫌でしょーがー! もう2度と停めないって約束してくれるー?」

もう2度と来ることはないと知っているので、快諾した。


しかし、

なぜ京都の民はこれほどまでに、自分の店の前に車、自転車を停められると怒るのだろうか?京都の民ははんなりしているのではなかったろうか?さすがに同じような事で一日に三回も怒られると、気分が悪い。もちろん駐車してる俺が悪いと言えば悪いのだが。しかし言い方ってもんがあるだろう?ホルモン千葉が異常に旨かったので、なんとかその日、一日の精神的収支はマイナスにはならなかったのが幸い。


ホルモン千葉の情報はここ




京の教訓





俺がMだったら
嬉しかったんだらふか





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こどもの日なので、伊藤家の食卓からお送り

2008-05-05 | laugh or let me die

父 「さーて、めし食うかー」

娘 「えーなんも食うものないじゃーん ねえ、胴?」

息子 「そうだよー陽姉ちゃん!」

父 「なんだとー」

娘 「お母ちゃんがいなくなってからー食べてないよーお腹すいたよー ねえ、胴?」

息子 「そーだよー陽姉ちゃん!」

父 「そんなこというのなら おまえたちが 食い物かっぱらってこーい!」

娘 「なーにー あたしたちのどっちがよー 胴?」

息子 「えー 姉ちゃんでしょ?」

父 「おまえらのどっちかじゃー」

娘 「どっちかってどっちよー?」

父 「どっちじゃってええんじゃ」

息子 「どこでかっぱらってくんだよー?」

父 「決まってるじゃろーがー あそこじゃー」










今日の教訓






伊藤・・・ 陽か胴
いとう・・・ようかどう・・・
イトーヨーカ堂・・・・・・









嗚呼
PCのモニターから
寒い風が吹いてくる









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快楽亭ブラックの落語DVD『破廉恥』笑わずにはいられない

2008-05-04 | film, drama and TV





高座で見たことがないのだが、興味があって快楽亭ブラックのDVDを観てみた。

いやいや。こりゃすごい。

芝浜を現代風にアレンジした「川柳の芝浜」 古典と新作の融合がなんとも言えず上手い。「カラオケ寄席」も。その後の「一発の○○○○」は「一杯のかけそば」のパロディである。しかし、枕(導入部分)がもっとすごい。下ネタがこれでもかと並び、喜久蔵や正蔵をつまらないとこき下ろし、仁鶴は「この贅六野郎」と呼び、談志は「ケチ」と罵る、かと思うと秋篠宮まで登場する。

うーむ。本当にブラックだ。

テレビで放送できるわけがない。

古典落語の知識や、今の落語界のかなりマニアックなことを知らないと笑えないネタがあちこちにあり、その辺についてはあまり笑えなかった。逆の言い方をすれば、それ以外の85%ぐらいは笑える。いや、失笑と言うより、爆笑してしまった。

彼女と一緒に観ると、彼女の「笑い偏差値」が分かるとか、彼女の「このぐらい言っても許してくれる度」を計るいいリトマス試験紙になるかも知れない。だからと言って、「こんなお下劣なもの観てるなんて、あなたとはもうやってゆけない」と言われる可能性もかなり高い、リスク込みの試験紙かも。

まあ、少なくともお子様と観るべきではないと思う。




今日の教訓




我、この人よりは、
破廉恥じゃない
と、安心してる場合か



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タバコをやめたら、とっても調子が悪くなったぞ

2008-05-03 | days

先日、本格的に禁煙を始めた。

タバコをやめると色々といいことがあると人は言う。お肌がキレイになるとか、食欲が増すとか。

しかーし、

やめた翌日から体に異変が。

胃が痛い。キリキリと。あげくの果てに一週間禁煙続けたら、熱まで出てきた。木曜なんて意識が少し飛んでしまった。手足に力は入らないし。帰宅してから何も食べないで速攻で寝た。

うーむ。



今日の教訓




タバコを
止めると
カラダが
病める


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連休中に思った事など雑に

2008-05-02 | days

先日鎌倉まで車で行って、そこから自転車で江ノ島まで行って来た。気分爽快こりゃたまらん。生しらすを食わせる、とびっちょで遅い昼飯でもと思ったら、店の周りには席待ちの客がざっと20~30人。諦めた。

まだ生まれてから一度も潮干狩りに行った事がない。今年こそはと思ったら、大潮のタイミングと潮干狩れるタイミングが合わないよう。残念。

梶原一騎原作の「カラテ地獄変」という古いマンガを読んだ。大山倍達らしき人物とその弟子がモデルになっている。久しぶりに誰にもオススメできないすごい作品に出会ってしまった。

そのお口直しに白土三平の「カムイ伝」を読み始めた。外伝は昔読んだはずだが、こちらは初読。江戸時代の虐げられた農民の話だったのね。面白い。

広島に行かないといけなくなった。とりあえずはめんどくさい。

暫定税率の関係で、ガソリン入れの行列を見ていると、なんだかあさましいなあと思ったり。でもこんなことを政争の具にしている人たちの方がもっとあさましい。

そう言えば、ここで書くのすっかり忘れていたが、東京国立博物館の薬師寺展に行って来た。この手の展覧会には年寄りしか来ないものだと思っていたが、仏像マニアなのか、若い人が結構多かった。月光&日光のダブル菩薩像は見物。後ろから見る機会はあまりないだろう。他にも国宝が山のようにある。しかしながら、理由は定かではないが、すごく良かったとも思えない。これは自分でもよく分からない。一緒に見に行った人間と関係があるのかも知れない。

映画のDVDなんかも観たが、レビュー書く気力が沸いて来ない。体調不良だからだろう。

東京国際フォーラムで今年も開かれる、ラ・フォル・ジュルネに行く。シューベルトとウィーンが今年のテーマ。昨年はなかなか良かった。シューベルトはあまり聴かないが、軽く楽しみにしている。一つ一つの演目の時間が短めなので、一日に複数の演目が観られるのだ。

禁煙いまだ継続中。俺って実はすごい、ってことが判明。有言実行など決して出来ないと思っていたが。

そんなわけで、みなさん、

ハヴァナイス連休!



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桜庭一樹『私の男』を読めば、近親相姦について考えざるを得ない

2008-05-01 | books

先日、「情熱大陸」で見たときに、新宿紀伊国屋書店で本を買うのに悩む姿はちょっと可愛いと思った、小説家、桜庭一樹。『赤朽葉家の伝説』では、高速一気読みして、「うわ、すげえな」と思い、『少女に向かない職業』はどうやら俺には向かないらしく、途中で投げ捨ててしまった。つまり、注目はしているものの、作品のテイストによって面白い/そうでもない がはっきりしている作家だと思っている。

さて、『私の男』桜庭一樹 文藝春秋社 2007(初出は『文藝春秋』2006~2007)






直木賞受賞作だからと思って読み進めたら、やや肩透かしをくらった。エンターテイメント小説と言うより、純文学に近いと思う。

40男で養父の腐野淳悟と25歳の娘、腐野花。(くさりの、というすごい苗字に意味が込められているかと言えば、それについては後述する) 花の結婚式でこの「私の男」の幕が開ける。そして、彼らの近親相姦な関係について一行一行にまるで魂が宿っているかの如く、言葉が連なってゆく。

章立ては、2008年 → 2005年 → 2000年 → 1996年 → 1993年と過去に戻っていく形式を取っている。淳悟と花の現在の関係がこれで、さてどうしてそのようになったのかが段々と明らかになってゆく。限りなくミステリーの作法に近いが、冒頭に「謎」を提示して、その謎が解かれてゆく様を味わうのがミステリーだとすると、冒頭に謎が提示されたと取るか取らないかは読む人によると思うので、読む人がミステリーかどうか決める作品だろう。それはこの際あまり重要ではないが。

肉欲に溺れる場面は確かに多い。だからと言ってエロ小説には入らないと思うし、だからと言って直木賞に選ぶのに勇気がいっただろうと思わないわけじゃない。たぶん、桜庭一樹は近親相姦を一つの方法として使用しただけで、言いたいことは何かあるのだろう。そしてそれが読者に届いたときには、桜庭が意図したこととは違う、何かが読者の心に生まれるのだと思う。

では、面白かったのか?つまらなかったのか?どっちなのかと答えを求める人がいるかも知れないが、それについては答えない。何事もが2項対立で表現できるとは思わないし、特にこの作品については、そのような表現を拒絶していると思う。読んだ時間は無駄ではなかったとだけにしておく。


 閑話休題

近親相姦とはなぜいけないことなのだろうか?

自分の体験やら、過去に読んだモノを思い出したりして考えてみたのだがよく分からない。法律で禁じてるからいけないことだと言うのは理由にならない。しかしなぜ法律が、そして社会の掟が禁じてるのか考えるのは無駄ではない。遺伝子というのはどうやら多様性を求めているようで、自分とは全く違う相手と、違う部分が多ければ多いほど優秀な子孫を持てるらしい。しかし人間とは本能が壊れた生き物であるので(岸田秀)、優秀な遺伝子を持つ子孫のために・・・という本能が働いているのかというとこれまたよく分からない。さらに話を大きくすれば、ミトコンドリアの解析によって、人類は約10万年ほど前に誕生した一人の女性がその全ての母親になるらしい。だとすれば誰とでも血がつながっているわけだから、我々の生殖行為は全て近親相姦になってしまう。

そんな訳はない。血縁が近いのと遠いのでは大違いだろう。戦時中には相当怪しいことをやらかしていたのに、その後、日本船舶振興会の会長になった笹川良一は言った。 「世界は一家、人類みな兄弟」 それをもじって、ガキの頃よく「世界は一家、人類みな兄弟。だったら結婚できない」とバカ友に言っていた。記憶とは実に面白いもので、「私の男」のレビューを書いていたら、笹川良一のことを思い出してしまった。記憶の脱線とでも言っておけばいいのだろうか。そして閑話休題と称しているので、全く脈絡のない文章になっているが気にしていない。

昔の天皇家の血筋なんて見れば、かなり近い血縁での結婚、あるいは結婚はしてなくても出産があった。それが、何か悪いモノを生み出したかどうかについては全く詳しくない。しかし現代(近代以降?)において禁じられていることが、昔は禁じられていなかったと思うと面白い。それから人間以外の生物なら、血縁者との生殖行為は珍しくない。うーむ。この話なかなか終えられない。

禁じられるとやってみたくなるということはよくある。犯罪行為も若干はそうだろう。金のためなど目的がはっきりしてる場合でなく、快楽のために殺人を犯すというのは、殺人が大罪だとされているからしてしまう行為ではないだろうか。近親相姦も禁じられている。だから罪の意識を持ってしまう。だからこそ、その行為に溺れてしまう。というような関係はあると思う。

腐野淳悟と腐野花の二人も、もし禁じられた関係ではなかったら、これほどは燃えなかっただろう。

禁止されるからいたずら坊主はいたずらするし、暴走族はぱらりらとやるし、なのではないだろうか。

最後に、腐野花は腐っているかという問いを自分で考えて、それに答えてみよう。腐野花は、社会の掟、ルールを破り罪の意識を持ち、そして大好きな人がいて、その人に愛されている。もう一人架空の女性を考えてみる。その女性は社会の掟とか、他人から与えられたルールをきちんと守って生きてきたとしよう。しかしその女性には愛する人も愛してくれる人もいない。花とこの女性のどちらか幸せなのだろうか?

それには答えずに、食べ物は腐りかける直前ぐらいが一番旨いんだよなー と思いつつ、失礼する。



今日の教訓



自由でないのに、自由であると考えている人間ほど奴隷になっている。
ゲーテ

なんでもかんでも自由だったら、人生はつまらない。
ふる

禁じられた遊びってどうやって弾くんだっけ?
ふる

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