「めがね」というタイトルにふさわしく、めがねをかけたキャラが出てくる。だからと言って、そのめがねに何か意味があるのかと言うと・・・たぶんないと思う。あったのかも知れないけど、俺には発見できなかった。
ストーリーは、南の島で民宿(たぶん)を営む光石研。そこになぜかいるもたいまさこ。そこでなぜか朝食のときにはいる市川実日子。そこに客としてやって来た小林麻美。じゃなくて小林聡美。
台詞が非常に少なく、環境ビデオの類なのか?と思ったり思わなかったり。特にこれがメインの筋ということもない。もたいまさこは何者なのか?光石研はなぜここで民宿を?加瀬亮が小林を追いかけて来たけれど、なぜ?小林聡美も何者?そんな疑問には一切答えてくれない。段々それに慣れてくると、疑問を持つこと自体に意味がないと分かってくる。
「たそがれ」がこの映画の大きなキーワードになっている。たそがれるのが上手いとか、たそがれるために来るとか。
忙しく、情報の渦の中でくるくると回っている現代人に「たそがれちゃえばいいじゃん」というメッセージを送ろうとしているんだろうと感じた。
ものすごい傑作とは言い難いが、だからと言って駄作とも言い難い。観た後に、「じゃあ、俺も、私もたそがれちゃおうかしら」「たそがれておる暇などない!」「たそがれたいんだけど、どうすればいいのかな?」と、感じさせる、
観た人に思考・行動させる映画ではないだろうか。まあそこまで深いモノがあると言い切るのもなんだが。
冒頭にめがねの意味が分からないと書いたが、
めがねかけてる人 = たそがれできる人
めがねかけてない人 = たそがれられない人
と言う、見た目の区別はある。だったら、めがねである必要もなく、タイトルが「めがね」である意味もないのだが。しかし古今東西映画のタイトルに意味がないモノは多いしね。「時計じかけのオレンジ」とか。
「かもめ食堂」の方が面白かったが、しかしあちこちでクスッと笑える箇所は多い。
今日の教訓
もたいまさこは
年取った
座敷わらしに見える
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