頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『BORN TO RUN』クリストファー・マクドゥーガル

2010-09-09 | books

「BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の走る民族」クリストファー・マクドゥーガル 日本放送出版協会 2010年
Born to Run: The Hidden Tribe, the Ultra-runners, and the Greatest Race the World Has Ever Seen, Christopher McDougall 2009

何ともスゴい本だった。読んだ後に、読んだ者に何か行動を起こさせたり、起こすヒントを与えたりする本=スゴイ本だと思うのだが、まさにそんな本だった。

著者自身がランニングをしていて足を痛める。その原因はクッションが効いている現代のシューズにあるんではないかと話と、メキシコ高地のタラフマラ族の驚異の走力、そして彼らはサンダルで走っているという話、彼らがウルトラマラソンを走る話、そして人類とは走るために生まれてきたのではないかという話。そんな話が書いてある。

自己啓発本によく見られる、結論に向かってまっしぐら=とても読みやすい、でも読んだ感じはせず、何も残らない、というお手軽感がない。読みにくいが、歯ごたえがあり、そして残る。たっぷり残る。

人ぞれぞれの結論を読み取るんだろうが、私はやはり高いクッション性のある靴はもうやめようと思った。サンダルを履いて走るのはどうか分からないが。

前にボクシングをしていたときに、よく足が痛んだ。足首はほぼずっと痛みっぱなしだった。それがキックボクシングを始めて、最初はもちろん足が痛んだんだが、段々足が痛まなくなってきたことをこの本を読んでから、ふと思い出した。ボクシングはシューズを履いてする。キックボクシングは裸足だ。しかもキックは足でサンドバッグやミットを蹴るのだから、足への負担はずっと大きいはずである。しかし、痛みがむしろ減っている。それは、もしかすると裸足でやっているからかも知れない。

靴があるから、体が靴を頼ってしまっている。だからいけない、のかも知れない。

生きていると、いまだに毎日色んな新発見があるわけ~(桃井かおり風で)


BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
クリストファー・マクドゥーガル
日本放送出版協会

このアイテムの詳細を見る
コメント    この記事についてブログを書く
« 店名にツッコンでつかーさい31 | トップ | 店名にツッコンでくーださい32 »

コメントを投稿