「ヒルクライマー」高千穂遥 小学館 2009年
サラリーマン大作はメタボだった。しかしある日見かけたヒルクライムレースも見て、ハマる。元マラソン選手で大学を中退していた礼二、死んだ元自転車ロードレーサーの知り合いからの形見として乗っていたLOOKの調子が悪いので、行った自転車ショップで、(中略)ハマる。
SB=坂バカ。安田大サーカスの団長がその一人だと言えばピンと来る方もおられるだろうか。ツールドフランスのような自転車ロードレースにはキツイ山道を登ったり下ったりする日がある。それが見ていて面白いのだが、この本はその日だけをフィーチャーしたような小説だ。
テレビのスポーツを結構みていた時期があった。ラグビー、NBA、NFL、MLB。ラグビーは高校時代から早明戦を観に行ったりしてた。大橋巨泉がNFLの解説をしてた(今はどうか分からない)けれども、死ぬほど観ていてかつ研究していた頃のNBAなんて私にも解説出来るんじゃないか?巨泉が出来るのならと勘違いするほどだった。出来るわけないけど。しかし最近はめっきりさっぱり観なくなってしまった。ワールドカップイヤーなのにサッカーすら観ていない。
今でも観ているのはテニスを少々(ウィンブルドンは割りと)と、毎年燃える闘魂を持って観ているのはツールドフランスをはじめとする自転車ロードレースだけになってしまった。そのためにスカパーに入ったのだ。
今年はランス・アームストロングのチームが参入、昨年は日本人選手がなんと二人もツールに出場するし、そういう事に興奮している私が「ヒルクライマー」に血沸き肉踊らないわけがない。しかし自転車に興味がない人が読んで面白いのかよく分からない。「マルコ・パンターニになりたい!」と叫ぶ女性がいるのだが、パンターニが何者か説明を読まなくても話の流れに乗ってそこでクスッと笑ってしまうようでないと楽しめない・・・のかどうかな・・・しかしボクシングをあまり知らなくても「はじめの一歩」をみな楽しんでるわけだし、恋愛した事がなくても恋愛小説を、不倫した事がなくても、銃を撃った事がなくても、宇宙に行った事がなくても・・・なわけだから、たぶん大丈夫なのだろう。
自転車ブームがやや中途半端に来ている。良い言い方をすればじわじわと来ている。車道の左側を走るというのが、走る方からすると当然なんだけど、車運転する側からするとそんなに当然じゃなかったりする。のが中途半端。もっともっとブームが来て、自転車側も車側も自転車が左側を走るのが当然であるというような時期がくれば居心地がもっと良くなるはずなんだけれど。
今日のおまけ
ヒルクライマー
昼でも
暗いまーとは
これいかに
ヒルクライマー高千穂 遙小学館このアイテムの詳細を見る |