福祉亭日記

日々の出来事を更新していきます.

お二人

2023-12-10 07:09:50 | 日記
軽い認知症と思われるお二人。
それぞれご自宅で暮らせている。
周囲にご迷惑をかけているわけではない。
でも、やっぱり、突発的にサポートが必要な事態となることも。
一日、お二人とお付合いしてみると、ジツに人としての豊かさに感心してしまう。
ただ、結局のところ、「今」という「時間と環境」にご自分を合わせられない・・この現実。
結局のところ、ここ!かも。
福祉亭の運営に参加することで、福祉の世界の勉強を必要に迫られつつ、大急ぎでしてきた。付け焼き刃そのもの。
その世界で語られることは、常に「尊厳」というワード。
その方の持つ尊厳の大事さとその尊厳を尊重する周囲の対応の大事さが常に平行して語られる。
根底にこれがなければ、それは、福祉じゃあないと。

お二人が、子ども返りしていると思う瞬間もあるけれど、それとは、全く違う世界におられる。
人間の持つ複雑さ、やっかいさ。お若い時からの経験知。
それに対して、サポートの手として、掛けることのできる労力と時間と、こちらの持つ知力。
お二人とも、自立されている。でも、常に、この高い壁の前でたじろぐ。
私自身の内面と向き合いつつ。
わずかなこちらの苛立ちも瞬時に察知される。
自分を無にして、ひたすらお相手に向き合う。
向き合ったところで、忘れられてしまうもの。受け入れられないもの。
あるのは、ご自身の内面の快不快、或いは、安心。
求められるのは、人としての全て。
自分の中のいやな部分に向き合う苦しさ。
今のお二人の姿は、未来の自分。
人間を生きる・・難しさ。



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