福祉亭日記

日々の出来事を更新していきます.

独居

2016-08-03 05:42:16 | 日記
ラウンジで、のんびりお茶。
外を通過するみなさんが、窓のレース越しに見える。
福祉亭が、お弁当を配達させて頂いているかたが、よろよろとお買いものに出かける姿が目に。
う~~ん・・・確かカートが玄関に置いてあったのに・・
でも、ご自分の力で行く気力も大事・・と思い返す。

次に目に飛び込んできたのは、重い買い物を下げて、よろよろと歩く別のかた。
見過ごすか、手を貸すか・・一瞬迷う。
JSの外仕事のみなさんが、その姿を見ながら、通過していかれる。
いや、これはいかん・・と、ラウンジの外に。
そのかたは、すでに、買い物の重さに疲れて、花壇の縁石に座ってしまわれている。
お手伝いしますと、声をかけて、荷物を持ち上げる。
重い!!
ありがとう・・と。
肩をお貸しし、ご自宅に向かう。
号棟は、普段、もうお一人お弁当を配達する棟と分かる。
道々、奥さんが亡くなったこと、娘さんが出て行かれたことを、問わず語りに。
うん、うん。
車道を横切れるのか??と、危ぶんだけれど、ちょうど、折よく、車の流れがなく、なんとか横断。
ゆっくり、ゆっくり、号棟までのゆるやかな坂を上がる。
休みますか?と尋ねると、うん・・・と足を止められる。
要支援1かなあ・・と、頭の中で。
要支援なら、市民の力で・・だぞ!!
「支え合う」って、このことだゾ!!とジブンに言う。

ご自宅の階段を数段上がるのも、よろけられる。
玄関をあけると、何年も掃除したことのない気配の床の汚れが目に飛び込んでくる。
シーンとした気配。
ふっと、壁に目をやると、かびで黒ぐろ。
いや~~・・・ジブンの中の遠いどこかで、かすかに、ひるむ気持ちがわく。

もう大丈夫だとおっしゃるので、外へ。
いつもと変わることのない風景が明るい夏の陽射しの中に。
閉じられた扉の中で、こんな暮らしがあるのか・・・と、心底驚きつつ、コトの重さにうろたえる。






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