優しさ

福祉亭は、相当優しい・・と思っている。
十分かどうかは、お伺いしたことないのですが。

定食の大波を、なんとかくぐり、スタッフの80歳さんが、消耗しました・・と一言言い残されて、福祉亭を後にされた。
それから、やっと、みなで、まかない。
ワタシは、疲労で、一人厨房裏で。
だって、忙しさのあおりで小鉢一つ割ってしまったし。

お日様がぽかぽか。
目の前には、野菜に被せてある新聞。

もっとも、お気に入りのまかないのシチュエーション。
の～～んびり定食を口に運ぶ。
大忙しの波が過ぎると、ワタシのまかないもなくなっていることも。
でも、昨日は、しっかり、小鉢も全種類。

目の前の新聞記事は、おもしろく、ついつい読みふけりながら、もくもく、むしゃむしゃ。
ふっと、後から声をかけられる。
一人で、こんなところで、食べているの？
かわいそうに・・・と。
うん？
目をあげ、振り返ると、ワタシの定食をお譲りすることの多いお隣のおにいさん。
ガールフレンドが欲しい・・
どうしたら・・って、むか～～し、尋ねられた。
うん、うん、そうだね・・と答えたまま。
それっきり。

まかないを一人で食べているのは、ワタシの勝手。
しかも、どちらかと言えば、気に入っている食べ方。
でも、その姿は、おにいさんから見ると、かわいそうに・・と見えるよう。
優しい！！
優しさに、内心慌てる。
定食食べますか～～？と、他に言うこともなく、尋ねてみる。
ううん。今日は、うどん・・と。
微かなざ～～んねん・・の気持ちがわく。
だって、あと一食残っていたから。

70まじかのおばさんの心は、かわいげがないなあ・・まったく。