グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

オリンパスの不正経理調査報告に思う(その2)

2012年01月18日 | 日記
オリンパスの不正経理調査委員会は取締役計19名のほかに過去および現在の監査役計5名についてもその責任を認定、これを受け同社は5名に対し総額10億円の損害賠償請求を行うこととした。
かねてからわが国の監査役の多くは「お飾り」的存在として「無用の長物扱い」されてきたのだがこの決定はこれからの取締役と監査役の関係を大きく変えるものになるだろう。
各企業の監査役は形式的には株主総会で選任されるのだが実質的には代表取締役周辺が任命権者といっていい。
そんな中で並みの監査役が経営陣の方針決定に異を唱えることなど至難の業だが今回の決定はこの力関係に多大な影響を与えるハズだ。
経営陣の背任・グレイゾーン行為を黙認した結果監査役自らが多額の賠償責任を負う可能性を目の当たりにしたのだから。
それにしても自らも責任をとって辞任することになった現社長が社の代表として当該監査役に損害賠償請求を言い渡すなどいわく言い難い光景だ。