ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ワールド・オブ・ライズ』

2008-11-18 23:07:33 | 新作映画
(原題:Body of Lies)


「オダジョーがなぜかディカプリオとラッセルに…」
-----ん?それって、どういうこと?
「いや、今日は『悲夢』という
キム・ギドク監督の作品を喋る予定だったんだけど、
場所を間違えてしまって…。
あわてて渋谷から銀座線で京橋に向ったものの
結局、間に合わなかったってワケ」

----ニャるほど。
それで別の映画を…ってことだね。
確か、これってリドリー・スコット監督作品だよね。
あんまり評判がよくないみたいだけど…。
「ぼくもそう聞いていたため、
ちょっと斜にかまえて臨んだんだけど、
そこまでのことはことなかったよ」

----やはりリドリー・スコットっていうだけで、
最初からみんなの期待値が高くなるのかニャあ?
「そういうことだろうね。
さて内容のご紹介。
この映画、一言で言えばCIAの内幕を描いたようなもの。
ディカプリオ演じるフェリスは中東に派遣されたCIA工作員。
生死ギリギリのところで戦っていて
常に生傷が絶えない。
かたやラッセル・クロウ演じるホフマンは
自宅から、電話一本で指示を送る上司。
こちらは子供の送り迎えや
家事をそつなくこなし、かなり嫌み。
それでいて、人の命をなんとも思わず、
戦争中ということで軽く切り捨てる」

----このラッセルってかなり太っていニャい?
「うん。役にあわせて20キロほど太ったみたい。
ダンディ&セクシーを自認する彼が
まさかここまでやるとは思わなかったね。
さて、物語は
フェリスがテロ組織の首謀者アル・サリームに対して
大胆な陰謀を仕掛けるところから
物語が急展開してゆく」

----大胆な陰謀って?
「それは、サリームと同じくらい残忍で効果的な手段を持つ
偽のテロ組織を作り出すことによって、
彼を表舞台におびき出すこと」

----あ~、だからこういう邦題ニャんだね。
そうか、“嘘の世界”ってワケだ。
「うん。
この“嘘”というのはこの映画のキーワードだね。
なかでもホフマンは、
その嘘によって、
フェリスを何度も危機に陥れる」

----どういうこと?
「たとえば、CIAに情報を提供する男に対して、
彼の身の安全を約束していたフェリスは
ホフマンの指示によって
その男を見捨てた上に殺さなくてはならなくなったり、
ヨルダンの情報局のリーダーが
『自分に嘘をつくな』とフェリスに約束させていたにもかかわらず、
自分の知らないところでホフマンが取った行動によって
それを反古にせざるをえなくなったり…」

----ふん。それって、いま流行りの合衆国批判?
「いや、一方的に合衆国だけを責めているワケじゃないよ。
フェリスなんて思わぬところからも
嘘をつかれてしまい、
それこそあわや命を落とすという
絶体絶命の危機に陥るしね。
そんなこんなで
物語も二転三転。
けっこう見応えあるんだけど、
ホフマンの指示に従わなくなるフェリスの心の変化が
あまり突っ込んでは描かれていなかった。
彼が恋に落ちるイラン人看護士とのエピソードなんかもあるけど、
こちらもちょっと舌足らずだったような気もするね」



           (byえいwithフォーン)


フォーンの一言「ラッセル・クロウってリドリー・スコット映画の常連だニャ」身を乗り出す

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