----つ、ついに観たんだね。
えいが今年いちばん心待ちしていた映画。
もう、これで思い残すことニャい?
「いやいや。これは三部作。
まだ始まったばかりだからね」
----おやっ、意外と冷めているニャ。
そもそも、どうしてそんなにこの映画が観たかったの?
「なんと言っても、ぼくは原作が始まった頃からの読者。
感動のあまり何度も涙ぐんだからね。
しかも、ここに描かれている少年時代のエピソードが
自分の小学・中学時代とそっくり。
はらっぱで草を結んで秘密基地も作ったし、
駄菓子屋にもよく行った。
ピンク映画のポスターにドキドキし、
『少年サンデー』『少年マガジン』に夢中になり、
ヤン坊・マー坊が歌う『恋の季節』はフリまでマネした。
『GSワンダーランド』のときにも喋ったけど
グループサウンズは当時大ヒット。
修学旅行ではそのマネをしたヤツらもいれば、
放送室で『サウンド・オブ・サイレンス』をゲリラ的に流し、
『エレキはダメだ』と止められたヤツらもいた。
そして万博にアポロ11号…
そうそう、四の字固めをかけられ痛い思いもしたっけ…」
----分かった、分かった。
でも、そういうのとまったく縁がない人は
これ観て、えいと同じような感慨持てるの?
ていうか、そもそも原作読んでいない人は楽しめるの?
「う~ん。そこがこの映画の複雑なところ。
もちろん時代背景を分かっているに越したことはないけど、
逆に原作を知らない人の方が楽しめると思う」
----どういうこと?
「まずその前に一つ。
この映画化の話を聞いた時、
ケンヂ役の俳優とともに興味を持ったのが
監督は誰かということ。
長大なしかも複雑な構成を持つ原作を映画化できる監督、
そういう人って果たしているのかな?と-----
そう思って発表を待っていたら、
なんとあの堤幸彦がその重責を担うことに。
ある意味、これは正解だと思う。
同世代感覚を共有し、
ロックにもボブ・ディランにも詳しい。
この原作では、音楽も重要なキーになっているからね。
そうそう、音楽は白井良明。
ムーンライダーズのギタリストとして知られる彼だけど、
ぼくはまだ彼が斉藤哲夫とのバックとしてギターを弾いているのを
池袋のシアターグリーンで観たことがあるだけに、
ちょっとこれは嬉しかったなあ」
----音楽、遠藤賢司じゃニャいんだ(笑)。
堤幸彦っていうと
独特のビジュアルとリズムで知られるよね。
「問題はそこなんだ。
彼は『原作に忠実に』をモットーに映像で『完コピ』。
コマのアングルまで似せているんだ。
となると、原作ファンにとっては
もう一度、映像で漫画を読んでいるような
奇妙な錯覚が起きてしまう。
次に展開するエピソードやセリフはおろか、
カット、構図、アングルまで読めるわけで、
それを映像が後追いする形となる。
そのため、堤幸彦映画の特徴の一つでもある、
先へ先へと映像が牽引していく、
あのゾクゾクするスピード感が失われてしまっているんだ。
そういう意味でも、
この映画は原作を知らない人の方がドキドキ楽しめると思う」
----そうか、それは辛いね。
「役者なんてあまりにもイメージがピッタリすぎて、
それが逆に裏目に出ている気がする。
もちろん、少年時代のドンキー、
あんなにきれいな洟垂れ小僧はいないよとか、
実業家となったヤン坊・マー坊、
そのセリフとは裏腹に佐野史郎、
これは太りすぎだろう……とか、
細かいところではツッコミができる楽しみも残してはあるけど、
全体的にはツッコミようがないというのが問題」
----かつて「映画化は無理」と言われたのは
巨大ロボットを始めとする超スペクタクル・シーンが
多いからでもあるよね。
「うん。でもこちらは安心して観られる。
国会議事堂や羽田空港の爆破----。
このCGはもうリアルそのもの。
そうそう、脚本には浦沢直樹と長崎尚志が参加。
それだけに、原作のどこが省かれていてどこが原作と変わっているから
どうのこうのなんて言うのは、あまり意味を持たない。
映像化にはこの脚色で……というのが原作者の意向だからね」
----ところで、やっとカンナ役が発表されたみたいだけど…。
「平愛梨。
これは、
この第一章ではほんの2~3カットの登場。
でもそのインパクトはスゴい。
あっ、to be continuedの字幕に続く
エンドクレジットでは、
唐沢寿明が『Bob Lennon』を熱唱。
最後に飛び出す『第2章』(2009年1月31日公開)の予告も見モノだよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ニャに。原作読まないで観た方がいいと言うニャか?」
※第2章もはやく観たい度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
えいが今年いちばん心待ちしていた映画。
もう、これで思い残すことニャい?
「いやいや。これは三部作。
まだ始まったばかりだからね」
----おやっ、意外と冷めているニャ。
そもそも、どうしてそんなにこの映画が観たかったの?
「なんと言っても、ぼくは原作が始まった頃からの読者。
感動のあまり何度も涙ぐんだからね。
しかも、ここに描かれている少年時代のエピソードが
自分の小学・中学時代とそっくり。
はらっぱで草を結んで秘密基地も作ったし、
駄菓子屋にもよく行った。
ピンク映画のポスターにドキドキし、
『少年サンデー』『少年マガジン』に夢中になり、
ヤン坊・マー坊が歌う『恋の季節』はフリまでマネした。
『GSワンダーランド』のときにも喋ったけど
グループサウンズは当時大ヒット。
修学旅行ではそのマネをしたヤツらもいれば、
放送室で『サウンド・オブ・サイレンス』をゲリラ的に流し、
『エレキはダメだ』と止められたヤツらもいた。
そして万博にアポロ11号…
そうそう、四の字固めをかけられ痛い思いもしたっけ…」
----分かった、分かった。
でも、そういうのとまったく縁がない人は
これ観て、えいと同じような感慨持てるの?
ていうか、そもそも原作読んでいない人は楽しめるの?
「う~ん。そこがこの映画の複雑なところ。
もちろん時代背景を分かっているに越したことはないけど、
逆に原作を知らない人の方が楽しめると思う」
----どういうこと?
「まずその前に一つ。
この映画化の話を聞いた時、
ケンヂ役の俳優とともに興味を持ったのが
監督は誰かということ。
長大なしかも複雑な構成を持つ原作を映画化できる監督、
そういう人って果たしているのかな?と-----
そう思って発表を待っていたら、
なんとあの堤幸彦がその重責を担うことに。
ある意味、これは正解だと思う。
同世代感覚を共有し、
ロックにもボブ・ディランにも詳しい。
この原作では、音楽も重要なキーになっているからね。
そうそう、音楽は白井良明。
ムーンライダーズのギタリストとして知られる彼だけど、
ぼくはまだ彼が斉藤哲夫とのバックとしてギターを弾いているのを
池袋のシアターグリーンで観たことがあるだけに、
ちょっとこれは嬉しかったなあ」
----音楽、遠藤賢司じゃニャいんだ(笑)。
堤幸彦っていうと
独特のビジュアルとリズムで知られるよね。
「問題はそこなんだ。
彼は『原作に忠実に』をモットーに映像で『完コピ』。
コマのアングルまで似せているんだ。
となると、原作ファンにとっては
もう一度、映像で漫画を読んでいるような
奇妙な錯覚が起きてしまう。
次に展開するエピソードやセリフはおろか、
カット、構図、アングルまで読めるわけで、
それを映像が後追いする形となる。
そのため、堤幸彦映画の特徴の一つでもある、
先へ先へと映像が牽引していく、
あのゾクゾクするスピード感が失われてしまっているんだ。
そういう意味でも、
この映画は原作を知らない人の方がドキドキ楽しめると思う」
----そうか、それは辛いね。
「役者なんてあまりにもイメージがピッタリすぎて、
それが逆に裏目に出ている気がする。
もちろん、少年時代のドンキー、
あんなにきれいな洟垂れ小僧はいないよとか、
実業家となったヤン坊・マー坊、
そのセリフとは裏腹に佐野史郎、
これは太りすぎだろう……とか、
細かいところではツッコミができる楽しみも残してはあるけど、
全体的にはツッコミようがないというのが問題」
----かつて「映画化は無理」と言われたのは
巨大ロボットを始めとする超スペクタクル・シーンが
多いからでもあるよね。
「うん。でもこちらは安心して観られる。
国会議事堂や羽田空港の爆破----。
このCGはもうリアルそのもの。
そうそう、脚本には浦沢直樹と長崎尚志が参加。
それだけに、原作のどこが省かれていてどこが原作と変わっているから
どうのこうのなんて言うのは、あまり意味を持たない。
映像化にはこの脚色で……というのが原作者の意向だからね」
----ところで、やっとカンナ役が発表されたみたいだけど…。
「平愛梨。
これは、
この第一章ではほんの2~3カットの登場。
でもそのインパクトはスゴい。
あっ、to be continuedの字幕に続く
エンドクレジットでは、
唐沢寿明が『Bob Lennon』を熱唱。
最後に飛び出す『第2章』(2009年1月31日公開)の予告も見モノだよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ニャに。原作読まないで観た方がいいと言うニャか?」
※第2章もはやく観たい度
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