「海岸線のホテル」PV
「高橋勝とコロラティーノ、
黒沢明とロス・プリモス。
イヤ違うな。
あれはおそらく内山田洋とクール・ファイブ」
----えっ、ニャに言ってるの?
それってムード歌謡みたいなものでしょ。
これってグループ・サウンズのお話じゃなかったの?
「あっ、ごめんごめん。
GS、グループ・サウンズに話を戻そう。
この映画、信じられないほどにシンプルなストーリー。
でも、これまた信じられないくらい楽しい。
脚本がよくできてる上に、
俳優たちが役になり切って楽しんでいる」
----そのシンプルなお話って?
「1968年。GSブームが頂点を迎える頃、
それにあやかろうと
演歌専門のファインレコードでも新人バンドを探していた。
松田社長(岸部一徳)や鎌田専務(大杉漣)に
3カ月でGSバンドをデビューさせろと命じられた佐々木(杉本哲太)は
弱小プロダクションを営む梶井(武田真治)をスカウトに走らせる。
そんな彼が偶然にも見つけたのが
ビートルズの『抱きしめたい』そっくりの歌を練習している
マサオ(石田卓也)、シュン(水嶋ヒロ)、ケンタ(浅利陽介)のザ・ダイアモンズ。
だが会社が用意していた曲はオルガン・パートがメイン。
そこで梶井は、田舎から売り込みに上京していた大野ミク(栗山千明)に男装をさせ、
メンバーにも真実を隠蔽したままグループに迎え入れる。
しかし彼らのデビュー曲『君にヘイ!ヘイ!』の売り上げは最低記録の23枚。
追い込まれた佐々木は、橋本淳&筒美京平の強力コンビによる
『海岸線のホテル』でロマンチック路線に変更。
4人は白タイツにフリルいっぱいの王子様ファッションと
マッシュルームヘアで『ザ・タイツメン』として再出発。
一躍人気スターとなる!」
----シンプルと言っていたわりには長いお話だニャあ。
でも、その橋本淳&筒美京平って誰よ?
「これは多くのヒット曲を生み出した
作詞家・作曲家コンビ。
このザ・タイツメンのモデルとも思われるオックス。
そのヒット曲『スワンの涙』も彼らの手によるものなんだ」
----ふうん。で、本当にそんな妙な格好していたの?
「そう。
映画の中でも触れられているけど、
もうGSというのは音楽、ファッション、なんでもありの世界。
この映画は、メジャーなグループだけでなく、
たとえばロシア音楽を取り入れたザ・ジェノバや
スカートを履いたクーガーズなど、
あまり知られていないグループにもスポットを当てている。
なにせ、マサオの部屋には
ザ・スパイダースの『太陽の翼』のEPレコードが飾ってあった。
この監督、なかなか通だ」
----へぇ~っ。音楽はその架空のバンドの曲だけ?
それとも当時の曲もl使われているの?
「いいところツッコんできたね。
記憶ではザ・ジャガーズ『君に会いたい』
ザ・サベージ『いつまでもいつまでも』
ザ・スパイダース『あの時君は若かった』が流れていた。
他にも当時の日劇をCGで再現。
主演のミクを演じる栗山千明に
レナウン『イエイエ』のようなメイクとファッションを施すなど、
かなりきている。
みんなが共同生活するアパートも
カビの匂いがしてきそうな古びた壁。
さらに言えば、撮影がこれまた
いまのようなシャープでクールな映像ではなく。
あの時代に作られた映画のように
構図も映像もユル~い感じ。
これらももちろん意図的だね。
あっ、あとは当時映画館で流よくれていた
モノクロの芸能ニュースの再現。
このナレーションの<声>もいいね」
----スゴい入れこんでいるね。
それってもしかしてノスタルジー。
「いや、普通はそうなりそうなんだけど、
これがそうじゃないんだ。
とにかく観ていて楽しい。
実を言うと、ここにライバルのグループ、
ザ・ナックルズが登場。
彼らはGSは体制派だと称して、
徐々にニューロックへの道を走る。
これもまた当時のフラワーズあたりを彷彿させる。
で、そのリーダーを演じている高岡蒼甫が傑作。
マネージャー役の武田真治と並ぶ怪演だね。
そういえば武田真治ってTV『チャンス!』のときも
松田伝次郎なるおかしなマネージャー役をやっていたな、
というのを思い出したよ」
----しかし、今日はよく喋るニャあ(笑)。
「だって楽しかったんだもん。
そういえばザ・タイガースのサリーこと岸部一徳が
『『銀河のロマンス』が60万枚」みたいなことを言って笑わせてくれる。
もしかしてそれ歌うの?と期待したんだけど、
代わりにパープル・シャドウズの『小さなスナック』を口ずさむ。
もう、スゴいファンサービスだ。
そうそう、最後にはザ・タイツメンの『海岸線のホテル』が
全曲流れるけど、ここは一部
ショーケン(ザ・テンプターズ)の『神様お願い』のようなひざまずく格好となり、
しかも歌詞はザ・ジャガーズ『君に会いたい』の一部引用。
でも、本当の驚きは最後の最後にやってくる。
ここはもう大爆笑。でも場内で笑っているのは自分一人。
いやあ、なぜこれがおかしいのか話したいなあ」
※映画はミクが女性であるとバレそうになるところから急展開。
実際には当時ピンキーとキラーズやチコとビーグルズみたいに
純粋なGSとは言えないけど、ボーイッシュな女性を交えた
グループもあったことを追補しておきます。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「しかしよく喋るニャ」
※『海岸線のホテル』化けるとオモシロい度

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「高橋勝とコロラティーノ、
黒沢明とロス・プリモス。
イヤ違うな。
あれはおそらく内山田洋とクール・ファイブ」
----えっ、ニャに言ってるの?
それってムード歌謡みたいなものでしょ。
これってグループ・サウンズのお話じゃなかったの?
「あっ、ごめんごめん。
GS、グループ・サウンズに話を戻そう。
この映画、信じられないほどにシンプルなストーリー。
でも、これまた信じられないくらい楽しい。
脚本がよくできてる上に、
俳優たちが役になり切って楽しんでいる」
----そのシンプルなお話って?
「1968年。GSブームが頂点を迎える頃、
それにあやかろうと
演歌専門のファインレコードでも新人バンドを探していた。
松田社長(岸部一徳)や鎌田専務(大杉漣)に
3カ月でGSバンドをデビューさせろと命じられた佐々木(杉本哲太)は
弱小プロダクションを営む梶井(武田真治)をスカウトに走らせる。
そんな彼が偶然にも見つけたのが
ビートルズの『抱きしめたい』そっくりの歌を練習している
マサオ(石田卓也)、シュン(水嶋ヒロ)、ケンタ(浅利陽介)のザ・ダイアモンズ。
だが会社が用意していた曲はオルガン・パートがメイン。
そこで梶井は、田舎から売り込みに上京していた大野ミク(栗山千明)に男装をさせ、
メンバーにも真実を隠蔽したままグループに迎え入れる。
しかし彼らのデビュー曲『君にヘイ!ヘイ!』の売り上げは最低記録の23枚。
追い込まれた佐々木は、橋本淳&筒美京平の強力コンビによる
『海岸線のホテル』でロマンチック路線に変更。
4人は白タイツにフリルいっぱいの王子様ファッションと
マッシュルームヘアで『ザ・タイツメン』として再出発。
一躍人気スターとなる!」
----シンプルと言っていたわりには長いお話だニャあ。
でも、その橋本淳&筒美京平って誰よ?
「これは多くのヒット曲を生み出した
作詞家・作曲家コンビ。
このザ・タイツメンのモデルとも思われるオックス。
そのヒット曲『スワンの涙』も彼らの手によるものなんだ」
----ふうん。で、本当にそんな妙な格好していたの?
「そう。
映画の中でも触れられているけど、
もうGSというのは音楽、ファッション、なんでもありの世界。
この映画は、メジャーなグループだけでなく、
たとえばロシア音楽を取り入れたザ・ジェノバや
スカートを履いたクーガーズなど、
あまり知られていないグループにもスポットを当てている。
なにせ、マサオの部屋には
ザ・スパイダースの『太陽の翼』のEPレコードが飾ってあった。
この監督、なかなか通だ」
----へぇ~っ。音楽はその架空のバンドの曲だけ?
それとも当時の曲もl使われているの?
「いいところツッコんできたね。
記憶ではザ・ジャガーズ『君に会いたい』
ザ・サベージ『いつまでもいつまでも』
ザ・スパイダース『あの時君は若かった』が流れていた。
他にも当時の日劇をCGで再現。
主演のミクを演じる栗山千明に
レナウン『イエイエ』のようなメイクとファッションを施すなど、
かなりきている。
みんなが共同生活するアパートも
カビの匂いがしてきそうな古びた壁。
さらに言えば、撮影がこれまた
いまのようなシャープでクールな映像ではなく。
あの時代に作られた映画のように
構図も映像もユル~い感じ。
これらももちろん意図的だね。
あっ、あとは当時映画館で流よくれていた
モノクロの芸能ニュースの再現。
このナレーションの<声>もいいね」
----スゴい入れこんでいるね。
それってもしかしてノスタルジー。
「いや、普通はそうなりそうなんだけど、
これがそうじゃないんだ。
とにかく観ていて楽しい。
実を言うと、ここにライバルのグループ、
ザ・ナックルズが登場。
彼らはGSは体制派だと称して、
徐々にニューロックへの道を走る。
これもまた当時のフラワーズあたりを彷彿させる。
で、そのリーダーを演じている高岡蒼甫が傑作。
マネージャー役の武田真治と並ぶ怪演だね。
そういえば武田真治ってTV『チャンス!』のときも
松田伝次郎なるおかしなマネージャー役をやっていたな、
というのを思い出したよ」
----しかし、今日はよく喋るニャあ(笑)。
「だって楽しかったんだもん。
そういえばザ・タイガースのサリーこと岸部一徳が
『『銀河のロマンス』が60万枚」みたいなことを言って笑わせてくれる。
もしかしてそれ歌うの?と期待したんだけど、
代わりにパープル・シャドウズの『小さなスナック』を口ずさむ。
もう、スゴいファンサービスだ。
そうそう、最後にはザ・タイツメンの『海岸線のホテル』が
全曲流れるけど、ここは一部
ショーケン(ザ・テンプターズ)の『神様お願い』のようなひざまずく格好となり、
しかも歌詞はザ・ジャガーズ『君に会いたい』の一部引用。
でも、本当の驚きは最後の最後にやってくる。
ここはもう大爆笑。でも場内で笑っているのは自分一人。
いやあ、なぜこれがおかしいのか話したいなあ」
※映画はミクが女性であるとバレそうになるところから急展開。
実際には当時ピンキーとキラーズやチコとビーグルズみたいに
純粋なGSとは言えないけど、ボーイッシュな女性を交えた
グループもあったことを追補しておきます。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「しかしよく喋るニャ」

※『海岸線のホテル』化けるとオモシロい度


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ここまで思い入れたっぷりだとわΣ(・∀・;)
気合い入ってますねぇ( ̄ー ̄)ニヤリ
早速私のblogでもご紹介させていただきますd(^-^)ネ!
同じ日
に、お互いのことを思い出したなんて
なんだか嬉しくなってしまいます。
確か『エクステ』の時はお伺いしなかったような…。
もう、この映画、大好きです。
栗山千明も、最初出てきた時は
『野良猫ロック』シリーズの梶芽衣子みたいで、
よく研究しているなと…。
後半では歌も聴かせてくれて、
ステージを去る時の挨拶のポーズなんて
あの頃の歌手そのままでした。
すごい詳しいですね~!
当時フリフリブラウスにタイツのメンバーがいたように思っていたけど、どうしてもどのグループだったのか思い出せなくて…
単純なストーリーで、必ずしもハッピーエンドというわけではないのに、なんだかとっても楽しい映画でしたね。
もう観てから随分経つのに、『海岸線のホテル』は、まだ頭の中に残っています~
エヘっ。詳しいでしょ。
フリフリブラウスは、オックスです。
この映画、最後をどう締めくくるのかと思ったら、
あの見事なオチ。
ぼくは、あれにやられました。
エンドクレジットで
一人で笑っていました(しかも2回も)…。
『海岸線のホテル』も大好きです。
ラストにまさか、あのグループが登場とは(笑)
内山田洋とクールファイブって?って意味がわかりました。
ボーカルの方々が結構歌がうまかったのにも、びっくりしてましたが(笑)
この映画にコメントいただけて
ほんとうに嬉しいです。
とにかくラストの落としどころが憎い憎い。
この映画、
いろんな人と語りあいたいです。
もう、うなづきまくりでした。
ありがとうございます。
あの時代は、アイドルもあんなアパートで
共同生活だったんですね。。(信じられない)
ところで、最初にCGかと思ったんですが、
だって、サリーがあんなに若いわけないし。。
息子さんだったんですね~~。
>あの時代は、アイドルもあんなアパートで
共同生活だったんですね。。(信じられない)
はい。
これより少し時代は後になりますが、
「新譜ジャーナル」とか「GUTS」(だったかな)とかに、
チューリップの共同生活とかが載ったりもしていました。
それも、いわゆるアパートって感じでした。
>サリーがあんなに若いわけないし。。
息子さんだったんですね~~。
ゴメンナサイ。ここのところ、
どのシーンなのか、思い出せません。
岸部一徳の息子って出ていましたっけ?
最初に出てきたグループに
サリーそっくりな人がいて、
エンディングの名前を見てたら
岸部大輔(だったと思います)の名前が
あったように思えたんですが。。。
CDデビューもしているってことだったので
てっきり、彼だと思ったんですが、
勘違いかもです。
ほんとだ。
出演している!
http://www.paunchwheel.com/html/news.html
すごい!
paunchwheelというんですね。
まったく知らなかったです。
ありがとうございました。