この業界に入った頃の話です
当時は(40年以上も前・・)
今のような布張り製の棺ではなく
合板の素材むき出しの棺とか
無垢材の松で出来た「板」材を
釘を打って組み立てる窓なしの棺も
ありました
一日の日課はそんな棺(おかんとも読んでました)
の組み立てで始まります
これがまた難しい・・
松材は節が多く、釘で脇や底板を固定すときに
釘が節のせいでまっすぐ刺さらず板からはみ出して
しまうのです
そして、「お棺」の中に防水紙を引き、その上に
ござを引いておわりという
極めてシンプルな「おかん」の完成であります
そんな時代ですから
自宅の綿の敷布団ごと納棺して火葬場でヒンシュクを買ったり
おかんなのに「あかん」なことありました
以外かも知れませんが
火葬炉の高温でも燃えにくいのは
綿布団や厚い辞書などだったのです
今の時代は燃えないものはお棺に入れることが
出来ませんが、当時は土葬の感覚が
残っていたのかも知れませんん・・・