今日はなんて風雨が強い日なんでしょうか
隙間の開いた戸口からはびゅう・・ごう・・と
殴りつけるような風が舞っております
さて・・
この師走の時期の秘湯の話でありますが
なぜ、この時期に行ったのかと申しますれば
ほぼ年内で閉館をする秘湯が(しかも一度伺っており)
あることを最近知ったからです
そこは
自分の中の評価が高く、もう2度と行けないと
思ったら「今」しかなかったのであります(笑)
その名は奥山田温泉「満山荘」であります
長野にありますが、ここの方はどちらかと言うと
サービス口上も少なく、朴訥として家族で運営のようです
奥様も特別な感情は出さない素朴な方との印象です
しかし・・そのギャップというか
旅人をうならせる「確信犯」でもあります(笑)
売りは、景色と料理と温泉と佇まい・・
その部分については私の中で
満点星なのであります・・
という訳で、
入り口がこちらで、う~ん・・雰囲気がありますなぁ・・
フロントも
こんなあんばいでもちろん「だれも居ません」(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/11/6f01afa65fdd9f597bce9f9189f2e49f.jpg)
トイレの案内です
そして
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/82/8b94e2b8cb92d3414657c984912852e7.jpg)
これもトイレの案内ですが
なんと、ダンボールの切れ端で作ったもの!!
う~むっ・・おじさんを喜ばせるくらいの?技ですなぁ
しかしここの真骨頂は
部屋のトイレを見れば判ります
そうです、自動で蓋が開く最新のものです
必要なところには有無を言わさず「良い物を」という
このギャップが「確信犯」だと思いました
あちこち手作りの作品やら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/44/eab06be59a1dbc5359f5f120f585a846.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/bb/e8014eae95e22fe667ed51b1f0e388d4.jpg)
雲海の見える部屋から出ているヒサシは「全てガラス製」・・
そして正面には
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/53/5322a4f190a950afcaca0b0d1524b13c.jpg)
この景色
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/61/8cd5b98f84fa735a66669abdad60e72b.jpg)
朝の時間とともに変化する眼前の絶景は
北アルプスの稜線が、パノラマで見えたのでございます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/5e/c532fdd11a26fe000d4eb2c2097e5b08.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/97/db165b736a8924ea510a76080aca304b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/ab/60ab5797fd0b5f302bc0c2f10fddf73e.jpg)
こんなあんばいに見えるのでございます(少し写真がズレてはおります)
そしてこれを語らずには居られないのが
この料理
たぶんこれだけでも「ここの宿は安い」と感じてしまうほどの
絶品です
ご主人のお品書きの説明の後に食べるのが流儀です
洋食風ですが和風創作懐石でしょうか・・
しかも、大きなどんぶりに乗せた紙の上に
揚げたての山のものの天麩羅が
奥様の(無表情とともに無造作風に置いていく)の
味は、遥か「雲海の上」(笑)・・
この、媚を売らずに本物を売る姿勢も
繁盛の確信犯?かも・・
秘湯歴40箇所の私の中では最高の食事でしょうか・・・
幸せとはこんなことを言うのかな・・と思わせるくらい・・
一度は行ってみて下さい・・・
といってももう閉館も近い・・
う~ん・・
なんで止めちゃうの・・・?なんて話やらを伺ってみますれば
温泉の源泉の問題やらがあるみたいです
しかぁ~し・・
別な秘湯の閉館するところがある由、そちらに越して
一から店作りを始めるそうな・・・
20年掛けてここまで来ましたが・・
新天地でまたがんばりますと、
「そうですか・・ではまた20年も楽しめるということですね」
なんて話をしながら再会を約束して
山を降りて来ました
秘湯は人が基本です
こういう旅館をやっていこうとする真摯な志に
景色以上のものが見られた旅でありました
秘湯は人が作るもの・・
確かに・・・
さよなら満山荘・・
そして、新しい満山荘に期待を込めて・・
そして、無口でも内に秘めた奥様の料理へのこだわり方・・
ここに来られた方へ何よりのおもてなしが
素晴らしかったのです・・・