葬送 なるほど 家族葬 八千代市の葬儀

一日/一生   「道順庵」のつれづれ草 水琴窟に癒されて

助手席

2012-03-19 11:10:29 | 葬儀社裏話


霊柩車の助手席には

どなたが乗るのでしょうか

この地域では「喪主」様が乗ります

場所によっては「葬儀担当者」なんて場合も・・・

喪主様は霊柩車に乗って居る時に

どんな気持ちでいるのでしょうか


私は数年ほど霊柩車の運転をしたことがありますので

なんとなく気持ちがわかる部分もあります

一言二言の会話で

この喪主様には

「話をしてあげよう」とか

「静かにしてあげよう」とか

相手を見極めての展開になります

お話しをする場合でも

聞き役が鉄則です

故人様の歴史やら人柄やら想いやらを

火葬場に着くまで3~40分の間

物語を話される方が多いのです

それは、誰かに聞いてほしいという

今の気持ちをどこかで紛らわすための本心かも

知れません

ホンの少しでも、お話しを聞いてあげることで

喪主様が最後のお別れに

死という重いことを、現実のこととして受け入れやすく

できるように配慮するのも

葬儀社の役目と考えていたからです

もちろん、悲しみのあまり

お声がけができないときもあります

そんなときの運転はことさら慎重になります

ブレーキを掛けかたひとつでも

「いつブレーキを掛けたかわからない」くらいの

ペダルの踏み方に注意を払い

スムースな運行を心がけます

火葬場までの時間は

喪主様にとっては

とても貴重な「時間」なのでございます



もちろんこんなかたも・・・

葬儀も終わり緊張が解けたせいか

「煙草吸わせてくだい・・・」とか
(今は禁煙車がほとんどです)

コンビ二に止まって

「急用」を済ませるかた
(自然の現象)

疲れから

「いびきを掻いて寝てしまわれた方」

喪主をつとめ終えた安堵感は

疲れと悲しみを伴って

火葬場に静々と到着するのでございます・・・・




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする