先日電車に乗ったときに、
隣に座って話をしてはるおばちゃん同士の
会話がめちゃ気になりました。
「ねえ、あんた初詣どこ行った?」
「ああ、わたしは“ありまか”さんに行ったよ」
「ああ、あそこなあ。でも正月とかすごい人やろ」
「うん。でもあそこは一回行っとかないとな」
「うん。まあそらそうやけどな」という会話でした。
これがめちゃ気になったんです。
“ありまか”って何なん?
もしかしたら大阪弁で
“やりまっか”とか言ってたのかなあ。
それとも「有馬温泉」のこととかかなあ、
て思っていたら、
どうも話の内容では六甲とかではなく
「貝塚市」のようです。
こりゃあ調べてみなくてはいけませんな。
携帯でちらちらと探してみますと・・・
ありました。
貝塚市の国道26号線近くに
「阿理莫(ありまか)神社」
というのがあるようです。
ふむふむ、紀州街道と熊野街道の間ですねえ。
まだ歩いたことはありません。
ただ、意外に近くを車で走っているのにね、
気が付きませんでした。
噂話では、正月がすごい人で
あふれるようなその神社に、
これはぜひとも行ってみようと思い立ち、
別の日に出かけてみることにしました。
もう少し春先なら、
自転車でも気持ちよさそうなんですが、
まだちょっと寒いので車でビューンです。
貝塚市久保の交差点から
山の方向に入っていきますと・・・
ちゃんと地図通りにありました。
ま、あるわな。
駐車場に車を止めて歩いていきますと、
先日の噂話の中では、
お正月には順番をならばされるほどの
多くの人であふれるこの神社も、
この日は全く人の姿がありません。
平日だからですかねえ。
ぐるっと見回してみると・・・
あ、ここは狛犬ではなくて、
狛猫ですかあ・・・。へへ。
でもねえ、実はこの神社は
狛犬がたくさんいることで有名なんだそうです。
それはなぜ?と思って調べてみたら、
理由がありました。
この神社のことは日本書紀に乗っています。
ある人物が朝廷に逆らったという恨みを受け、
茅渟の県の有真香邑(ありまかむら)に
引きこもったそうです。
そんな彼をやっつけようと朝廷側が
送り込んできた人間30人をやっつけて、
じぶんは無実だと自刃したそうです。
そんな彼は罪に問われ、
八つ裂きにされたそうです。
その彼は犬を飼っていたのですが、
その犬が八つ裂きにされた主人の首を守り
塚にそなえてその前で飢え死んだ
という話があったそうです。
その人は犬とともに
この地に眠らされているそうです。
そんな話があったからこその、
狛犬なんでしょうね。
本殿の前に3対。
そして周りにも合わせて3対あって、
合計12対がこの神社におりました。
数的には曽根神社の倍ですな。
そんな話を思い出しながら、
これは一緒に拝んでおかなくてはと、
我が愛犬「グー」のお参りもしておきました。
電車の中でおばさんが交し合ってる言葉から、
思わぬ神社を見つけたというお話でした。