ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

木の匂い

2014年08月23日 21時08分43秒 | 最近の出来事

それは少し前のある日のこと。
帰宅して車から降り立った時に
いつもと違う雰囲気が辺りに漂っていた。

何となく胸騒ぎがするような
変な感じが辺りに満ちている。

これはどうしたことかと、
原因を探ると
どうやら直線距離で50mほど離れた家の
解体作業が始まっていたのだ。

築100年は経とうかという、
古い木造家屋を建て替えるのだという。

あたりに漂っていたのは、
その解体時に出る埃と
昔の家らしくふんだんに使われていた梁や柱などの
巨木が折れたり裂けたりするときに放つ、木の匂いだった。

100年前の木でさえ、
そんな命の匂いともいうべき香りを放つのだ。

ましてやつい今しがたまで生きていた木が
毀損されたときに放つにおいは
どんなにか強烈だろう。

先日の大雨で未曾有の大被害をもたらした
広島の土砂災害。
その直前時、地元の人達は、
大きな音と土の匂い、
木の匂いで目がさめたという。

山の木は巨大な力で根っこが音をたてて引きちぎられ、
斜面を滑り落ちながら強烈な匂いを放っていたという。

まさに物言わぬ植物の
悲鳴にも似た匂いを大気に放っていたのだそうだ。

自然とは時に残酷であり、
神秘的であるともいえる。

現地ではいまだ行方不明の人も多く、
生存者には一刻も早い救出を要する
72時間が今朝無情にも過ぎた。

この先どこまで被害が広がるのだろう。

ともかく亡くなられた方に
お悔やみ申し上げます。

この地域には、知り合いの知り合いというべき人が何人かおられた。

ある人は下の家が被害を受けて
二人の子どもさんが亡くなられたという。

他はまあ、知り合いの親の実家があったりしたのですが、
事なきを得たようでホッとしています。

それにしても現場には、倒れて流れてきた樹木や泥から
家屋の解体時に出るどころではない
異様な匂いが満ちているのでしょうねえ。

災害に遭われた方たちにお見舞い申し上げます。

近頃の雨の降り方は、
想像もつかないほど異常だ。

かつてdoironが働いていたM市でも
昭和57年に大水害が起きた。
その時の雨でも1時間で50mm位だったと思うのだが、
その時でさえ恐怖を覚えるほどの雨だったと記憶している。

ところが今回は3時間に200mm以上の雨が降ったという。

さぞや住民の皆さんは恐ろしかっただろう。

治水対策をするときに、
「100年に一度」や「200年に一度」の
「大雨を想定」するなどして設計をするという話をよく聞く。

しかしその基準も見直しの時が来ているのかもしれない。

先日、解体した家の棟上げ式が昨日行われた。



製材されたばかりのま新しい材木が
みるみる積み上がっていき、
夕方にはすっかり家の形が出来上がっていた。

そして周辺には木の香りが満ちて、
なんとも幸せな雰囲気が漂っていた。

もしかしたら、木が放つ匂いには、
警告成分が含まれていたり、
幸福成分が含まれていたりするんではないか
と思った災害ニュースと近所の出来事でした。