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冬の白川郷・神田家〔世界遺産〕

2016年02月22日 | World Heritage in Japan
2月21日世界遺産『白川郷・五箇山の合掌造り集落』岐阜県白川郷合掌造集落を雪中散策。
屋根の形が合掌した時の手の形に似ていることから合掌造りと呼ばれる家屋。屋根の角度は60度の急勾配で雪が降っても自重で落ちるように工夫されています。茅葺屋根の葺き替えは30年~40年に1度、結(ゆい)と呼ばれる地域住民の共同作業で行われるとのこと。そんな合掌造りですが、家屋内を見学できるのは、長瀬家、神田家、和田家になります。和田家は国の重要文化財で有名ですし何度か見学したことがあるため、今回は神田家にお邪魔しました。神田家の合掌造りは江戸後期に石川県の宮大工により十年の歳月をかけて建造されたのだそう。それまでの合掌造りの構造を受け継ぎながらも、新しい技術を取り入れ改良し、完成度の高いつくりと評されています。合掌造り民家では主に「養蚕」が行われていましたが、さらに神田家の床下では火薬の原料となる「煙硝づくり」も行われていたとのこと。合掌造りは家族が生活する場でありつつ、養蚕業・煙硝づくりといった労働集約業務をこなすに適した場でもあったことがわかります。1935年(昭和10年)に来村したドイツ人建築家ブルーノ・タウトが“これらの家屋は、その構造が合理的であり論理的であるという点においては、日本全国を通じてまったく独特の存在である”と合掌造りを高く評価しています。後に日本政府が世界遺産に推薦する際に、合掌造り集落が持つ顕著な価値の証明としてそのまま引用しています。雪の重みで根元が曲がって育った丈夫な木を利用した梁「チェンナバリ」や、合掌屋根を支える材で強風や地震の時に屋根にかかる力を分散させる耐震木組「駒尻」など、そのつくりには時間と生活の中から学び得た知恵を見ることができました。白川郷は今なお、継承と保存と暮らしが同居しています。










稲架倉(はさぐら)


竜神さま




チョンバリ(曲梁)


駒尻


















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