雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

四色の藍

2011-10-26 22:13:19 | 

西條奈加著"四色の藍"を読みました。
藍染をしている紺野の紫屋環は夫を斬られて亡くして
います。
犯人は両替屋、薬種問屋、紺野まで手がけている東雲屋
だと思っています。
連日東雲屋に出かけて問い詰めています。
一人の若い侍が東雲屋に来て談判していました。
環が男達に絡まれているところをその侍の蓮沼伊織に
助けられます。
伊織は兄の仇を追って江戸に出てきました。
環は東雲屋に雇われている源次と関係があるお唄と、
東雲屋で洗濯を仕事にしているおくめの二人を紹介して
仲間に伊織をさそいます。
こうして4人は東雲屋を調べ始めます。
お唄にすぐに見破られますが、伊織は実は伊予といって
殺された兄伊織の妹でした。

おくめは洗濯をしながら情報を集めます。
お唄は水茶屋で働きながら客としてやってくる東雲屋の
雇い人から話を聞きだします。
同心の山根は環に惚れています。
伊織は仇と追ってきた新堀が好きです。

調べていくうちに阿波藩の藍をめぐる不祥事が絡んで
いることがわかってきます。
江戸家老の鵜野幸太郎が昔女中に産ませて里子に出した
息子をうまくだまして操っていたことがわかってきました。

女4人が協力して探り出していく様がおもしろいです。
人々が生き生きしています。
真相がわかって晴れ晴れとした人、悲しみに沈んだ人
それぞれです。
みんなから目の仇にされていた東雲屋は結局は事件とは
関係ありませんでした。お気の毒でした。10/14