雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

花桃実桃

2011-10-05 23:26:26 | 
中島 京子
中央公論新社
発売日:2011-02


中島京子"花桃実桃"を読みました。
花村茜は40代で独身です。父親が亡くなって花桃館と
いう古いアパートを遺産としてもらいます。
リストラに会って仕事を辞めアパートへ移って大家業に
専念することにします。
高校の同級生だった尾木くんは離婚経験者で予備校講師
からバーの経営者になっています。
二人は茜から寄ったり、呼び出されて飲みにいったりする
友人です。

アパートにはちょっと変った人たちが住んでいます。
玉井はウクレレ弾きです。仕事はありません。家賃を
滞納しています。尾木の店で働けるよう紹介してやります。

妙蓮寺は家族で暮らしています。父大介と陸、海、空
の三人の息子とくらしています。家事などの身のまわり
のことがぜんぜんできない父大介に代わって中三の陸が
すべてを取り仕切っています。陸は茜が父と結婚して
くれないかと画策します。

隣は墓場です。幽霊が出るという噂があります。
アパートに住む老夫婦と知りあい、いっしょに食堂で
飲んだり食べたりしました。
ところが実際にそんな二人は住んでいなくて幽霊らしからぬ
幽霊だったとわかります。

整形手術を繰り返す女性、猫を部屋に入れる探偵だという
男性、父と付き合いが会ったというおばあさんが住んでいます。

茜が大家になってから新しく住人になったのは大学の
客員教授のクロアチアの詩人イヴァンと数ヶ月遅れて
やってきた彼の奥さんです。

アパートの住人との交流と、尾木くんとのつきあいが
語られていきます。
おもしろかった、とはいえません。9/21