東アジア選手権の第1戦の中国戦でスコアレスドロー、試合後にはサポーターの大ブーイングを浴びたサッカー日本代表。勝ち点1スタートの岡田JAPANの第2戦は、国立競技場で香港代表と対戦しました。香港とは昨年秋のアジアカップ予選で2度対戦し、2試合とも日本が快勝しています。大会初制覇を目指すためには、この試合で大量得点を奪って勝利するしかありません。ゴールラッシュで2試合連続無得点の鬱憤を晴らせるか?
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GK 1 楢崎正剛
DF 3 駒野友一
DF 4 田中マルクス闘莉王
DF 6 内田篤人
DF 22 中沢佑二
MF 7 遠藤保仁
MF 14 中村憲剛
MF 15 今野泰幸
MF 16 大久保嘉人
MF 25 小笠原満男
FW 11 玉田圭司
中国戦からメンバーを入れ替え、駒野が左サイドに入り、ボランチに入った今野は久々の代表スタメン。初戦欠場の小笠原も先発に起用され、FWは玉田の1トップ。そして大久保がまた先発で平山ベンチスタート…。
何でもいいから1点が欲しい日本は、序盤からボールを支配し続けます。前半5分、左サイドで憲剛がスルーパスを出すと、大久保が香港DFラインを抜け出してシュートを放つも、その前にオフサイドを取られます。7分には右サイドのFKを玉田が蹴るも、スリップして壁に直撃。9分には中盤でボールを回した後、遠藤→玉田へのパスが通り、玉田が相手をかわすもシュートに持ち込めず。16分、遠藤の右CKに闘莉王が頭で合わせますが、ゴール右に外れます。その1分後には玉田クロス→大久保がヘッドも決まらず。
20分、小笠原のFKのこぼれ球を憲剛が左足で狙うが、GKの好セーブに阻まれます。22分には闘莉王がもう一度ヘディングも決まらず。28分のCKでは今野が頭で押し込もうとするも枠を捉えられず。30分以降は小笠原と玉田がシュートを放つもゴールネットを揺らせず。一方的に試合の主導権を握り、何度もチャンスを作るも先制点が奪えない中で迎えた前半41分、大久保と香港GKが飛び込み、相手DFのクリアボールを拾った玉田が左サイドの角度の無い位置からシュート。ボールはそのまま無人のゴールに吸い込まれ、ようやく日本が先制。前半は玉田のゴールによる1点のみに終わりました。
後半開始から今野を下げて平山を投入。玉田&平山の2トップで追加点を奪いに行きます。後半2分、CKのこぼれ球を憲剛クロス→平山がシュートもオフサイド。後半6分、左サイドでパスを繋ぎ、遠藤→大久保→駒野のクロスに憲剛が相手をかわしてシュートを放つが、またもGKに弾かれてノーゴール。11分、闘莉王がペナルティエリア手前で右サイドの内田にパス、受けた内田が深い位置でクロスを上げ、平山がGKと競り合うもゴールならず。
後半15分、小笠原の縦パスに大久保が落とし、走り込んできた玉田が押しこんで2点目かと思われましたが、大久保のハンドでノーゴール。18分、内田クロス→闘莉王が胸で落とし、最後は平山がワントラップ入れた後左足でシュートもバーを越えました。迎えた後半20分、日本は左CKでチャンスを迎え、遠藤のクロスに闘莉王の豪快なヘディングシュートが決まりようやく2点目!
2点リードの日本、こうなれば平山のゴールに期待したいところ。22分に遠藤のパスに反応するもエリア内で倒れてシュート打てず。26分のCKでは完全フリーになりながらもヘディングシュートは枠を捉えられません。27分にもシュートチャンスがやって来るも相手と接触。32分、ボールがエリア内にこぼれているところに玉田が抜け出してシュート、しかしGKが手を伸ばしてセーブ。惜しすぎる!37分、左からのCKを闘莉王がヘッドもクリアされ、こぼれ球を中澤が振り抜くもダメ、今度は平山詰めるもブロックされ、玉田が押し込んでやっと決めた…。日本これで3点目。終了前にダメ押し点が欲しい日本は、ロスタイム直前に駒野のグラウンダークロスに平山が合わせるも失敗。結局試合は3-0で日本が完封勝ちを収めました。
超格下の香港に3たび勝った事は良かったんですが、過去2度の香港戦と比べて何だか物足りなさを感じました。この試合シュート23本放ちながらも、奪ったゴールはたったの3点。シュート数からすればもっと点が入っていたはずです。FW陣は玉田はこの試合2得点の活躍を見せて勝利に貢献、W杯代表入りに大きくアピールしました。それに対して後半途中から入った平山は何度もシュートチャンスがあったものの、結局ノーゴールでした。平山には1点ぐらい決めてほしかった…。
最近の日本代表の試合は空席が目立っており、国立での香港戦の観衆は、雨のせいもあって16368人とガラッガラ。味の素スタジアムの中国戦の25,964人を大幅に下回り、国立競技場開催ではJリーグ発足以降最少記録だそうです。W杯前とはいえ客が入らないのは何だか寂しい。最終戦は2万人以上入って欲しいところですが…。
これで日本は2試合終えて1勝1分けの勝ち点4。勝ち点で中国と並べば、得失点差も一緒。最終戦となる14日は、永遠のライバル・韓国との対戦です。一方の中国は香港と対戦します。日本は韓国戦に勝利し、中国が引き分け以下に終われば優勝が決まります。それに得失点差で中国を上回らなければなりません。韓国戦では長友が復帰し、岡崎のヒザが良ければ平山との2トップが実現するかもしれません。宿敵を撃破し、東アジアの頂点に立つ事ができるのでしょうか?
同時開催の「女子の部」も行われ、なでしこJAPANの2戦目は台湾代表でした。当初この大会には北朝鮮代表が出場予定でしたが、辞退により急遽台湾の出場が決定。台湾戦は若手主体で臨み、期待の16歳FW・岩渕真奈選手が代表初先発を果たしました。また、宮間あや選手がこの試合キャプテンを務める事に。
立ち上がりから日本が主導権を握るも、30分以上台湾の厚い壁を崩す事ができず。特に前半25分、CKのこぼれ球を木龍七瀬選手がミドルを狙いましたが、惜しくもポスト直撃。迎えた前半35分、エリア内の右側ににいた宮間がラインギリギリの所でクロス、これを岩渕が左足で直接決めて日本先制。岩渕はこれが代表初ゴールとなります。
後半も日本ペースで進み、10分に中野クロス→岩渕飛び込むもダメ→最後は菅澤優衣香選手がシュートを放つも枠を越えました。後半13分、宮間に代わって澤穂希選手が入り、その直後の14分に左サイド・中野真奈美選手のクロスに岩渕のスライディングシュートが決まり2点目!連続ゴールを決めた岩渕は後半23分に交代。日本は後半40分、高瀬愛実選手が3点目となるゴールを決めて勝負あり。若手選手の大活躍で3-0で台湾に快勝したなでしこJAPAN、2大会連続の全勝優勝に王手をかけました。
岩渕選手が代表2試合目で嬉しい初ゴールを挙げると、勢いに乗って2得点!なでしこの将来のエースが遂に本領発揮!受賞153cmと小柄だけど、存在感は大きいですね。韓国戦でも岩渕選手のゴールに期待しましょう。岩渕選手以外の若手もアピールし、中野選手は2点目のアシスト、高瀬選手もゴールを決めて結果を残しました。なでしこJAPANは13日の最終戦で韓国と対戦。台湾戦から中1日だけど、ベンチで温存したメンバーも出場する事でしょう。引き分け以上でも優勝がきまるけど、勝利で飾ってほしいですね。
たぶんですが